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不妊治療ヒストリー31 ~2回目の採卵~

5月16日(土)。
いよいよ迎えた当日の朝。
今日はノーメイクで!と言われていたので、顔を洗い髪をちょちょっと整えれば身支度は完了した。なんて楽なんだろう。最高すぎる!

服は着脱が楽ちんなワンピースをチョイス。
坐薬を入れ、マスクを装着し、夫とともにいざクリニックへ!

受付を済ませると、私たちのほかにもう一組採卵があるようでご夫婦がやって来た。

看護師さんに案内されて、この間の回復室へ入る。
夫は採精室へ案内されたようでここで一旦バイバイとなった。

格好は模擬移植の時と同じ。
下だけスッポンポンになり、上は薄手の服であればそのままでいいとのこと。着替えが済んだのでお手洗いに行き、のん気な顔で回復室へ戻ろうとすると先ほどの看護師さんに呼び止められた。

看護師さん「かなへびさーん。お手洗い済まされました?」
私「はい!今行ってきました」
看護師さん「そしたらもう行けますね!(にっこり)」
私「ん?」
看護師さん「採卵室です。準備いいですか?」

(゚Д゚;)!?!?!?!?!?

えっ、今からすぐに?
というか、まさか私がトップバッターだったの?てっきりさっきのご夫婦が先だと思って完全に油断していたよ!心の準備まだできてないよー!

…そんな私の心の声もむなしく、採卵室へ。

模擬移植の時同様、氏名・住所・生年月日・夫のフルネームを聞かれる。

この間と同じように台に上がるが、なかなかベストポジションを得るのが難しい…。恒例の大開脚ポーズのまま待つと、看護師さんからこの後の流れを説明された。

(1)先生が消毒を行う
(2)麻酔を打つ
(3)採卵をする
(4)再度消毒
(5)回復室で1時間~1時間半横になる
(6)診察を受け、帰宅

看護師さん曰く、麻酔と採卵の痛みよりも消毒の方がはるかに痛いらしい。そこを乗り越えれば後はどうってことはないそうだ。「まさかぁ。針の痛みの方が痛いよ多分…」と思いつつ先生が来るのを待つ。

しばらくすると先生がやってきた。
採卵室の外にある手洗い場で手を洗う音が聞こえた。激しい水の音のせいか思わず滝で手を洗うアライグマが頭をよぎった。

いつもの優しい声で「はーい。よろしくお願いします。じゃ、まずは消毒していくね」と言われると、これでもか!という勢いで消毒を始めた。

(゚Д゚;)ぎゃああああああ

私「(やっぱこの先生アライグマじゃ??)痛い痛い痛い!」
先生「ごめんね~もうちょっとで終わるからね」
看護師さん「もう終わるよ~」

まだ序盤だというのに何かが色々削られていく気がする。
やっと消毒が終わったと思ったら機材を入れられ、また「痛い」とわめく私…。

先生「じゃ、麻酔打つよー」

チクリ

あれ、こんなもん?
感覚的には蚊に刺されたくらいだったよ?
もう1回打たれたが、そっちもチクリとする程度だった。
消毒の方が痛いというのは本当だったのか…というかあまりの痛みに麻痺してるのか?

そんな事を考えていたら、どこからともなく電子音が聞こえる。
たとえるならUFOが飛来しそうな音?(ピヨヨ~ンピヨヨ〜ンみたいな)

なんの音なのかすぐには分からなかったが、どうやら採卵する機械の音だったようだ。モニターには黒いごみのようなものが映し出されていて、スポンスポンと黒いものを吸い取っていくのが見えた。

「最後の1個取るよー」と声がかかると、軽めの生理痛のような痛みが走った。

ちょっと痛いな、と思っていたら、採卵が終了した。
あーやっと終わったと安心していたら、再度消毒された。

(;´Д`)ぎゃああああああ

こんな声を出したら「消毒しないとねーバイ菌入っちゃったりするからねー」と先生からたしなめられる始末…。
うるさい患者ですみません…。

回復室でしばらく横になった後、看護師さんが診察室へ案内してくれた。


取れた卵は4つ。
ただ小さいのも混ざっているので、培養液につけて育ててみないと使えるかは分からないとのこと。

薬をほぼ使わず自然周期で採卵した割には思ったより数が多くて安心した。
精子の数値も問題なかったそうだ。
念のため顕微授精でお願いしたところ、次の日(17日)には受精結果が分かるとのことだったので、診察の予約を入れた。

消毒の痛みはあったけれど、無事に終わってよかった。
局所麻酔だと静脈麻酔より体が楽だ。
もしまた採卵することになったら、局所麻酔一択だな。

受精結果が出るまではドキドキだけれど、ひとまず休もう。
ご褒美をいただきながら…

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