見出し画像

全国アマ将棋レーティング選手権優勝報告と、学生生活

はじめまして、日本文化学科3年の家入嶺馬です。

本記事では、昨年5月に出場した将棋大会「第44回全国アマ将棋レーティング選手権」の模様を振り返るとともに、学生生活における部活動との向き合い方について、私見をまとめてみました。拙文ではございますが、どうか最後までお付き合いください。

将棋大会の活動報告、というかエッセイ?

まずは将棋大会の概要や、出場への流れについて、簡単にご説明します。一口に大会と言っても、道場や教室が主催している小規模な大会から、日本将棋連盟や企業が主催する大規模な大会まで、様々なものがあるのですが、今回私が出場したのは、アマチュア将棋連盟が主催し、後援に朝日新聞社が携わっている全国区の大きな大会でした。本大会はいくつかのクラスに分かれており、2月に行われた神奈川県予選の結果、上から2番目のクラスに選ばれ、ゴールデンウィークに四日市で行われる全国大会への出場権を獲得しました。

大会当日

まだ慣れない新幹線に揺られ、眠い目をこすりつつ名古屋へ向かい、9時半ごろには四日市に着き、駅近くの、たばこ臭くて、どこか温かみのあるお店でモーニングを食べました。すると、それまであった知らない土地への不安感や心細さが紛れ、負けても勝っても美味しいものを食べて帰ろうと思えるくらいの余裕が生まれ、落ち着いた状態で対局に臨むことができました。しかし、対局はやはり厳しく、初戦から形勢が二転三転する勝負となりました。運よく勝つことができましたが、結果は別として、手に汗握る終盤戦を繰り広げられたことが嬉しく、大会への緊張感が高揚感に変わり、いわゆるゾーンに入りました。その後は、厳しい場面を迎えることもありましたが、内容面では精度が上がっている実感があり、後半につれて冷静な指し回しができるようになりました。気が付けば決勝の舞台に上がっており、緊張感はあるものの、勝敗に固執せず、無心の状態で指し続けていると、自然とこちらの駒がのびのびと躍動し、気持ちの良い将棋を指すことができました。そして、結果的にも優勝することができ、応援してくれた方々に良い報告ができることに安堵したのを覚えています。

大会を終えて

帰りは名古屋コーチンを食べて帰ろうと思い、4.50分くらい並んで暖簾をくぐりました。これは美味しいお酒が飲めるぞ、と一瞬歓喜したのですが、帰りの新幹線のことが頭をよぎり、アルコールメニューを恨みました。それはさておき、今回の名古屋遠征は私にとって大きく、普段は結果に固執するのですが、今回は自然体で挑んだことで、全国大会優勝という結果につながり、とても大きな自信になりました。ここからは、これまでの将棋部の活動や、学生生活を振り返って、どのように位置付けられるか、また、これから学生生活を送る方に読んでいただけているのなら、学生生活とその他の活動というテーマで私見をお伝えするので、ぜひ最後まで読んでほしいです。

大学って、意外と友達できない?

当然ですが、サークルや部活動に入ると友達が作りやすいです。既に卒業された方、あるいは学生さんであれば共感してもらえる部分もあるかも知れませんし、逆にこれから学生生活をスタートする方にとっては、意外な面もあると思うのですが、友達は簡単には作れません。あくまでも、誰しもが当てはまるわけではなく、いつも友達に囲まれている、みたいな方もいると思うですが、実際にはそういったケースは稀で、これまでの中学や高校みたいに長い時間クラスメイトとして同じ時間を共有することは少ないため、自由な反面、自分から声を掛けなければ距離を縮めるのは難しく、結局もともと仲の良い中高の同級生を大切にしている、という話しも良く聞きます。しかし、せっかく大学に入るなら新しい友達を作ってみたら、というのが私の考えです。とはいえ、自分から声を掛けるのも気が引けるし、嫌がられるかも知れないと考える気持ちは良く分かります。

将棋部の話し

ここで、せっかく記事を書かせていただいているので、私自身のことについて触れると、大学に入学したのはコロナ禍の2021年で、1年の浪人生活を経て大学に入学しました。入学後は、たくさんの人と話してみたい、という気持ちが強く、対面授業の中止(遠隔授業)期間もあったものの、それなりにたくさんの人と話せたかと思います。ただ、そこから友達になれたかどうかは別問題で、結局今でも交流のある人は少数で、入学と同時に入った将棋部の仲間の存在が大きいです。神大の将棋部では、大会の結果ではなく、部員1人1人の成長を目指しており、まずは楽しく活動できること、その上で棋力の向上に向けた研究方法の模索や、部活動という組織に属することで生じる、チームで動くことの難しさに直面します。しかし、それらの経験を経ることで、1つの社会の縮図として、大きな学びがあるのではないかと考えております。私自身、部の役職に1年間携わってきて、仕事内容はそこまで多くはなかったものの、部を運営する立ち位置としての責任感は感じており、そうした経験をできたことは自信になりました。さらに、そこでの仲間を大切にしていきたいという気持ちが芽生えるようになりました。

おわりに

話しをまとめると、私にとって部活動との関わりは強く、そこで培った将棋の技術以上に、気の置けない仲間を見つけられたこと、組織での役割や動き方について知れたことは、貴重な経験でした。そこで、これから大学に入る方には、是非部活動やサークルに入ってみて欲しいと思います。そして、将棋部はいつでも入部希望者をお待ちしています。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?