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【第3話前半】日プガールズ感想 How You Like That / LOVE DIVE

間もなく最初の投票締切が近づく日プ女子ことPRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS。今回はグループバトルの感想を中心に第三話の感想を前後編に分けて書いていく。

※第2話感想はこちら(前後編)


How You Like That 1組

Aクラス3人、Bクラス2人、Cクラス1人という実力者が集結したチーム。そんな中、鎌田萌が誰も立候補しないならという理由でリーダーを引き受け、Aクラスの練習生が他のパートをやりたいというラッキーも重なってセンターも兼任することに。しかし練習ではトレーナーの期待を超えることができず「センター変えた方がいい」という厳しい評価を下されてしまう。それでも話し合いの場では、最初に坂口梨乃が「そのまま(鎌田に)やってほしい」と口にし、荒牧深愛も「気を遣っているとかじゃなくて」としたうえで「最初に立候補した時から萌ちゃんが良いと思った」とフォローする。それらはきっと「萌ちゃんならできる」という信頼のもとに出た意見で、決して鎌田に押し付けたわけではないだろう。その証拠に安藤佑唯がリーダーの役割を引き継いだのだろうと私は思っている。結果としてセンターに専念できるようになった鎌田のパフォーマンスは、自身に満ち溢れていてかっこよかった。特にあの鋭い目つきが印象に残っている。

もう一人悩んでいたのが最年少の阿部和だ。曲の雰囲気に合っていない旨をトレーナーに指摘され「何でいるんだろうって思われていないかな」と悩む様は、かわいいと私は思ってしまった。とはいえ本人にとっては切実な悩みだったのは間違いない。泣きながらも安藤佑唯鎌田萌に励まされて頑張る彼女は本当にけなげで、グループの良いスパイスになっていた。私は阿部を見ていると「お前はいるだけでいい」といい意味で評された別界隈の推しを思い出してしまう。そんな彼女も本番では立派にガールズクラッシュのコンセプトを消化し「あの闇に落ちた私を」のフレーズには惹きつけられるものがあった。

その他、安藤佑唯は鎌田や阿部といった自信を無くしたメンバーの支えとなり、パフォーマンスでもメインボーカルとして己の役割を全うしていた。佐々木つくしは本場でマイクが取れるハプニングに見舞われるも冷静に対処し、安定感のあるラップとダンスを見せていた。坂口梨乃のビジュアルと歌声、荒牧深愛のダンスとクールな表情も魅力的で、全員に見せ場のある安定したチームだった。

How You Like That 2組

ほとんど面識がなかったという練習生で組んだ急ごしらえのチーム。そんな6人がちゃんとしたチームになっていく過程は、これぞグループバトルと言ったところ。実力者揃いの1組との格差を感じつつ練習にも身が入らなかった彼女たちは、当然と言ってしまえばそれまでだが「本気さが伝わらない」方向性もバラバラだと、YUMEKI先生に厳しい指摘を受けてしまう。

それを受けて目を覚ましたであろう安藤千陽は「真っ向勝負もいいけど、変えてもいいかな」と、レッスン後の話し合いでアレンジを提案する。渋谷芽衣も「最初にビックリさせたらいいかも」と乗り気になり、関口理香子は「(振りを)覚えてから、物足りないところを変えればいい」と、賛成しつつも足固めを忘れないよう意見した。この話し合いを機に覚醒した彼女たちの成長は結成時からは想像もつかないほどで、相手の1組も驚きを隠せない様子だった。

本番ではイントロの振りをアレンジするなど、6人なりの成果が見れて努力を認めてあげたくなった。個人的にパフォーマンスで目を引いたのは安藤千陽。長身で舞台映えするビジュアルはもちろんだが、歌も比較的安定していて今までノーマークだったのを悔やんだほどだ。

結果は1組の勝利。それでも全力を出し切った2組の練習生が満足そうな様子だったのが印象に残っている。両者ともナイスファイトだった。

LOVE DIVE 1組

大接戦の末、希望の楽曲を勝ち取ったチーム。チームの雰囲気も良く、好きな曲をやれる喜びもあって練習は順調だったが、本番が近づくにつれ、曲の奥深さを知り悩む練習生も。それでも力を合わせ「LOVE DIVE」の世界観に相応しい煌びやかなステージを作ることができていた。

中でも光ったのがセンターの吉田花夏。YUMEKI先生から「どうセンターと思わせるか」という課題を突き付けられるも、ミュージカルの経験を活かして「私って綺麗ね。神様ありがとう」と鏡に向かって惚れ惚れする綺麗な女性になりきっていた。ハスキーな歌声が特徴的でオリジナルのウォニョンとは違うタイプの練習生だが、新しい「LOVE DIVE」の世界観を見せてくれたという点で私は好き。坂田琴音も曲のコンセプトに合っていて「望むなら飛び込も」のフレーズが特に印象深い。

LOVE DIVE 2組

このチームの中心となったのは、多数決の末センターも兼任することになった、リーダーの松下実夢だろう。彼女の言葉が悩める練習生たちを導いたのは間違いない。

不安に共感したうえで上を向ける言葉をかける松下のスタイルは私も見習いたいと思ったほどだ。まず、YUMEKI先生に自信の無さを指摘され、落ち込む神尾彩乃をみんなで励ます場面。松下は自分も「そのことでしか悩んでないくらい」としたうえで「今回でそれを挽回する。みんなで」と「私も不安だから一緒に頑張ろう」という姿勢で励ました。別の場面で一人泣き出してしまった吉田彩乃に対しても、異変を察知し二人きりになってから「今負けておいた方がいい、今失敗した方がいい」と、気持ちが折れるのは悪いことじゃないと、吉田の不安を受け入れた。もし私がこんな励まし方をされたら本当に安心するし、また頑張ろうと気持ちをリセットできる。

もう一つ感心したのは、不眠で体調まで悪化した内山凛が、松下にその旨を伝えた場面。皆が必死に練習する極限状態で「休みたい」と訴えることは非常に勇気のいることだ。そんな中「実夢さんだけにはお伝えしたくて」と内山が打ち明けられたのは、それだけ松下を信頼している証だろう。それに対し「寝た方がいい」と休息を促す松下の指示も完璧だった。内山が本番でベストパフォーマンスを披露できたのも、この決断があってのものだろう。

バトルの結果は2組の勝ち。しかし内山の「嬉しいけど…悲しいっていうか」の言葉にある通り、勝った2組に笑顔は無かった。それはおそらく松下の票数が伸び悩んだからだろう。当の松下から「喜んでいいんだよ」と優しい言葉をかけられるも釈然としない2組の練習生の様子からは、いかに松下が頼れる存在だったかが伝わってくる。

そんな松下が、インタビューでメンバーと離れてようやく「悔しいです」と本音を言う様が何ともいじらしい。確かに現場評価では苦い思いをしたかもしれないが、チームを導いた彼女のリーダーシップは多くの投票に繋がったことだろう。少なくとも私はあれからほぼ毎日松下に投票するようになった。

後半へ続く

前半記事はここまで。後半の記事では「制服のマネキン」と「Body and Soul 1組」の様子を振り返る。



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