【VRDJ】OBS配信時、MASTER/CUE 音声をDJコントローラに経由させず、オーディオインターフェースから別々に出力させる方法

■はじめに

こんにちは、かなデミです。

今年に入ってからVRでHouseやGlobal ClubのDJをやっています。

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VRDJを始めたばかりで私のようにDDJ-400などを使っている人向けに、音の出力管理の参考になればと思って書きました。

記事書いといてアレなんですけど本来こんなことする必要ないので現状に不満がなければDDJ-400から音とったほうがいい。

要求する知識

・rekordboxの基本的な操作

・OBSで配信をしたことがある

VR向けの配信のやりかたについてはわかりやすく書かれている記事があるので是非読んでおこう。

VRでDJをした時の話
【DJ配信/VRChat】大福家のDJ配信・VRC環境構築について

■なんでDDJ-400から音聴かないの?

・DDJ-400のPHONESのノイズ聴いてると耳が疲れるから

・PC⇛DDJ-400⇛オーディオインターフェース⇛PCのループ状にするとGNDループとおぼしきノイズが発生するから

PHONESのノイズに関しては、曲を繋ぐ時以外はCUEを聴くイヤホンなりヘッドホンを外すべきなんでしょうが、『イヤホンでCUEを聴きながら頭にHMDをつけてVRChatの音を聴き、ヘッドホンでMASTERを聴く異常独身男性』をやっていたりするとイヤホン外すのが手間でつけっぱなしにしたいし、しています。

下は異常独身男性のイメージ

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せめてイヤホンを外したいですね。なので今回イヤホンをつけないセッティングにします。

ちなみにノイズ別に気にならんよって人はDDJ-400のPHONESとオーディオインターフェースのINPUTをケーブルで繋いでください。PHONESの音をオーディオインターフェースに流したいだけならこれが一番早い。

あとこの記事でPHONESって書いてあるのはDDJ-400のHEADPHONES出力(つまりCUE)のことです。

DDJ-400から音をとらないのでイメージとしてはこんな感じで捉えてほしい

音の流れ303

PHONESにはMASTER/CUEがMIXINGされているのでMASTERから音を聴く必要がない(人による)。リスナーの反応を反映したいのでPHONESとVRCは一つのヘッドホンで聴く。これでCUE用イヤホンが要らなくなります。図に書いてないけどMASTERはオーディオインターフェースに繋いだスピーカーからも出力します。

■使用するもの

OBSとrekordbox以外にVoicemeeter BananaUSB接続する任意のオーディオインターフェースを使用します。オーディオインターフェースにループバック機能がついているとBananaをつかわなくていい方法もあるらしい。

Voicemeeter Bananaはドミネーションウェアです。無料ですが寄付できるならしましょう。

私のオーディオインターフェースにはループバック機能がないのでVoicemeeter BananaでMASTERをループバックさせます。

rekordboxからDJコントローラーを介さずに音を出力するので設定時にDJコントローラーを接続する必要はありません。

■ループバック?使ってないけど配信できてるよ?

今回、ループバックは仮想ミキサーのOUTPUTに流す音を再度入力に持ってくるさせることを指します。

この記事ではASIOを使う関係上、ループバックを使わないとOBSが音を拾ってくれない。

■流れ

Voicemeeter Bananaをインストールして起動する

rekordboxで出力先をVoicemeeter Bananaに指定する

Voicemeeter BananaからオーディオインターフェースにMASTERとPHONESを別々に出力する

配信させたいMASTERをVoicemeeter Bananaでループバックさせる

OBSでMASTERを音声入力キャプチャする

ではやっていきましょう。

①Voicemeeter Bananaをインストールして起動する

https://vb-audio.com/Voicemeeter/banana.htm

そのままです。まだ起動させるだけでいいです。

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②rekordboxで出力先をVoicemeeter Bananaに指定する

オーディオの設定先をASIOのVoiceMeeter insert Virtual ASIOに指定します。ASIOを使用しないとうまくMASTERとPHONESが分離できないからです。

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Master OutputとHeadphones Outputは次の様に設定します。

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それぞれの音がIN#1とIN#2に分離できました。

これでレコボ側の設定は終了です。

③Voicemeeter BananaからMASTERとPHONESをオーディオインターフェースへ別々に出力させる

Banana初めて使う人はまずこれみてください

「Voicemeeter Banana」の基本的な考え方

Bananaの設定についてはこちらの記事がとてもわかりやすいので絶対読んでください。読んだ前提で話を続けます

ステミキいらず!仮想ミキサーVoicemeeter Bananaを使ってDTM配信をしてみよう


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さっきレコボでVoiceMeeter insert Virtual ASIOのIN#1とIN#2を指定しているので、HARDWARE INPUT 1とHARDWARE INPUT 2にそれぞれ音が流れていそうですが、まだ音は取り込めていません。

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上図のようにIN #1と#2をクリックして音が入るようにしてやります。なんでこれデフォルトで全部ONになってないんだろうか

この時点でレコボで曲を再生するとHARDWARE INPUT 1,HARDWARE INPUT 2のメーターは上がることが確認できます。

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Bananaに音が取り込めたのでオーディオインターフェースへ音を送る設定をします。

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・A1にMASTERを出力させるオーディオインターフェースのデバイス

・A2にPHONESを出力させるオーディオインターフェースのデバイス

を指定します。WDMとかKSとかMMEなどの種類があると思いますが、とりあえずここではWDMを設定します。

次にINPUT 1のA1とINPUT 2のA2を点灯状態にします。これによってA1、A2で指定したデバイスで音が鳴る。

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オーディオインターフェースにスピーカーやヘッドホンを繋げて確認するとMASTERとPHONESが別々に出力されているかと思います。

これで自分が聴く環境の設定は終わり。続いて配信するための設定をします。

④配信させたいMASTERをVoicemeeter Bananaでループバックさせる

『エッエッ どういうコト!? パソコンの音を…またパソコンに流してるよ!?』

『OBSに気づいてもらうためにもう一度INPUTSに戻す…ってコト!?』

「ワ…」

これやらないとOBSが音を拾ってくれません。超大事

OBSにはASIO Pluginってやつもあるんですが自分の環境ではうまくいかなかった。うまくいったら記事書いてくれ。読みたい

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上図のようにHARDWARE INPUT 1のB1を点灯させることでVIRTUAL INPUTSの『Voicemeeter VAIO』にMASTERの音が入る。これでループバック完了。

⑤OBSでMASTERを音声入力キャプチャする

ここまで来たらあとはいつもどおりにやるだけ。

音声入力キャプチャのデバイスを④で指定したVoicemeeter VAIOにする

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終わり! 音出ししてメーターが動くか確認しよう!

■まとめ

ASIOを使わないとマルチチャンネル(この場合MASTER/CUE)を出力できないし、ASIOを使うとWindowsのサウンドドライバを使用しない。ところがOBSはWindowsのサウンドドライバを使用するのでサウンドを認識してくれません。これがまわりくどくなった理由です。

Bananaに入力されたMASTERはASIO状態だけど、B1(VIRTUAL INPUTS)に送るとき非ASIO化するからOBSで認識するんだと思う。

■おわりに

・デバイス抜き差しするとレコボのオーディオがDDJ-400に戻ったりします

・バッファとサンプルレートについてふれませんでした。とりあえず各設定でサンプルレートは揃えておくものとされています

・Banana上でループバックしているのでOBSに出す音はオーディオインターフェースを中継していないと思う。間違ってたらごめん

・DDJ-400を通らないので音源に近い音になります。おすすめエフェクター教えて下さい

ブッキングください(クソデカ大声)

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