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さとりすと:サーフェスビューワ3種類の解説

さとりすとには歴史的経緯などから今のところ (v2.1.5) 3種類のサーフェスビューワが搭載されています。
それぞれどのような違いがあるか、どれを使えばいいかを仕組みの説明と一緒に紹介してみます。

注意: さとりすとの更新によって機能の統廃合があるかもしれません。さとりすと 2.1.5 時点での内容になります。

ちなみにサーフェスビューワというのはこういう立ち絵を表示出来る機能です。立ち絵を確認しながらトークを書くのに役立ちます。
初めてならゴーストを読み込んだあと、立ち絵データを作成するように勧める表示が「サーフェスビューワ」タブにでているはずなので押してみてください。

サーフェスビューワ

どれがあるの

これだけあります。

  • サーフェスビューワ

    • 表示の正確性: ◯

    • きせかえ対応: △

    • アニメーション対応: ✕

    • 安定性: ◯

  • サーフェスビューワv1 (さとりすと 1.x互換機能)

    • 表示の正確性: △

    • きせかえ対応: ◯

    • アニメーション対応: △

    • 安定性: △

  • サーフェスビューワv3 (2.1.5 では仮機能)

    • 表示の正確性: ◯

    • きせかえ対応: ◯

    • アニメーション対応: ◯

    • 安定性: △

サーフェスビューワ

さとりすと 2.x 世代で実装した基本のサーフェスビューワです。
立ち絵を表示するためには、「サーフェスプレビュー画像の生成」が必要で、最初に1回少し時間をかけて立ち絵画像を用意します。

「トークを書くための立ち絵の確認」を目的にした静止画のみの対応で、きせかえの反映にはプレビューの再生成が必要なしくみをとっています。静止画だけという簡素な仕組みなので、これで目的が果たせるなら十分に使えるでしょう。

さとりすと 1.x のサーフェスビューワと比較して強みとなるのが表示の正確性です。プレビューの生成時には実際にSSPを使用して立ち絵を出力しているため、SSPと同じ見た目を得ることができます。サーフェスパレットも同じしくみを使っています。

いつもの。

サーフェスビューワv1 (さとりすと 1.x互換機能)

さとりすと 1.x 世代で実装したサーフェスビューワを さとりすと 2.xに移植したものです。立ち絵の生成は必要に応じてリアルタイムで行われるため、事前に生成する必要はなくきせかえも触ることができます。

この機能のデメリットは「表示が正しくないことがある」点です。というのもSSPの動作をukadocを参考にしつつ見様見真似でなんとか作り上げたもののため、複雑なことをすると綻びが見え隠れするかもしれません。実際のところ、色々厳しくさとりすと1.xではずっとベータ版を名乗っていました。

しかし作者の予想以上にきせかえやアニメーションの動作表示の需要があり、それなりの数の方がサーフェスビューワを目的にさとりすと1.xを使い続けていらっしゃったので移植するに至りました。根本のシステムも異なるものを採用している関係でダークテーマには対応していません。

作り自体古く、動かすだけで精一杯なため今後の機能追加は予定していません。使う場合は「オプション」メニューの「試験的機能」から「1.x版サーフェスビューワ・パレットを有効化」にチェックをいれてさとりすとを起動しなおすと、「表示」メニューにこのサーフェスビューワが追加されます。

かつての。

サーフェスビューワv3 (仮)

サーフェスビューワv1 では色々古く使い続けるには苦労がありそう。でもアニメーションやきせかえには需要がある。ということで新しくなんとかしようとしているのがこのサーフェスビューワv3です。

v3では「SSPをハメコミ合成する」という方法で立ち絵を表示しています。そのため、当然に画像の事前生成は必要なくアニメーションも動くしきせかえも対応するというものです。

このような力技を使用している関係で少し安定性に欠け、さとりすと上でタブをひらいたときなどにちらつきが発生することがあります。今のところ原因や解決方法が分かっていないため修正できるかもわかりません。それでも修正をかさねて仮機能としてリリースできる段階になりました。

あたらしいの。

SSPをハメコミ合成しているので、このように判定領域表示もSSPで出来るようにそのまま表示することが可能です。
メニューバーの「ウインドウメニュー」もしくはサーフェスビューワv3がアクティブな場合は緑でメニューバーに表示される「設定」からきせかえのリスト表示とともに切り替えられます。

さくらスクリプトを使えば一般的なゴーストでも表示を切り替えられるよ。

どれをつかうの

上記の安定性などから、現行のサーフェスビューワがゴーストを作るのに十分であれば、サーフェスビューワを使用していただくのが良いとまず考えています。

次に、アニメーションやきせかえ対応の必要性からサーフェスビューワv1を選択している方は、サーフェスビューワv3を試していただけると嬉しいです。説明させていただいた通り、サーフェスビューワv3ではSSPをハメコミ合成しているので、サーフェスビューワv1のエミュレーションと異なり正しい表示を得ることができるはずです。

そのほか

サーフェスビューワを使ったときに、kero側のきせかえリストが表示されないというお話をいただくことがあります。
これは、さとりすとはサーフェスのIDなどから誰のサーフェスか知る方法が無いのでとりあえずsakura側のきせかえリストを表示しているためです。

kero側のきせかえリストを出すには、シェルのsurfaces.txt で

//satolist.surface.scope,1

と、サーフェス指定のところに記載してください。
先頭の // も必要です。
尚、さとりすと1.xでは「//satolist.scope,1」という指定でしたが、さとりすと2.xでは現在の記法に変更しています。2.1.5 からはこの記法がサーフェスビューワv1でも認識されるようになっています。

//kero側の立ち絵
surface20
{
//satolist.surface.scope,1
element0,overlay,surface20.png,0,0
}

さとりすとの「ヘルプ(試験的)」には v2.1.4 まで誤って古い記法を載せていたため混乱があったかもしれません。失礼しました。

お礼の気持ち

サーフェスビューワv3 の実装にあたってはSSPの作者様に色々なご協力をいただきました。ありがとうございます。


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