心変わり

私は幼い頃から原因不明の聴覚障害者として過ごしています。
普段は補聴器と人工内耳を装用していて、少人数で静かな場所での会話はある程度スムーズにできます。
音楽も聴きますし、小さい頃は音楽クラブにも所属していました。

最近嬉しかったことがあったので少し話してみようと思います。
私は髪の毛を結わないでいることが多いけれども
本当は髪の毛結うのが好きですし、何より顔に髪の毛が付くのがすごく嫌だったから結わいてたんです

小学生の時は周りが私のことを
聞こえない人、補聴器かけてる人
って認識してくれたから気にしたことはなかったんだけど
中学生ぐらいから友達とどこかに行くことが増え、その度ある視線を感じるようになりました。
友達との待ち合わせ場所に向かうとき、いつものように髪を結わいて電車やバスに乗ったら、手話は使ってないし、声を出してるわけでもないし、ましてや奇行なんかもしてないのに(多分)ジロジロと見られてることに気付いたんですね(周りはそんなつもりはなかったんだと思う)
視線の先が私の耳であったことはすぐに分かった。
そこから、自然と学校や運動する時以外は髪をおろすようになりました。
ヘアアレンジが得意なわけではないし、長時間髪の毛を結わいてると頭痛くなるから下ろしてる方が良いときもあるけど
寝癖がひどい+暑がりな私はやはり結わいてる方が何かと楽だった。
ショートヘアにしたくても耳が見えるからなとか色々気にして、中途半端な長さにして親から「一番似合わない髪型だから止めな」と言われたりもしたけど(笑)

髪の毛伸ばしたくても結ばないといけないイベント?があると、それまで伸ばしてた髪を切ったりしていたから、補聴器と人工内耳によって好きな髪形ができなかったなと思う。
大学に通い初めて4年目になるけど補聴器と人工内耳が見える髪型にしたのは1回だけ。
その時は思ってたより見られなかったけど、たまたま振り返った時に私の耳を見ていて目が合った瞬間逸らされた
「あー気を遣ってるんだな」
と思った、気を遣われるというより腫れ物に触れるような目だったと思ってしまった。時々「え、こんなこと聞く?!」というようなあまり気持ち良くないこと聞かれたり言われることはあるけど、それ以上に変に気を遣われることの方が良い気はしないなと思う。(わがままなのは重々承知してます)
(友達には補聴器のこととか教えて!って言ってくれて、それは嬉しかった) 

今は卒業式のために伸ばしています。
しかし、事情により結ばないといけない時がありまして…
いやだなー って思いつつも結わいて電車に乗ってコンビニ行って会場まで行きました。
そこで、ちょっと嬉しかったというか驚いたというか。まあ補聴器見られて良かったことがあったんですね。
食べ物買いにコンビニに行ったんですね、レジで店員さんに「袋もお願いします」って言ったんだけど聞こえなかったのかな
バーコード読み込んだ後「☆○+"%}*」って言われて
袋は言ったし…ポイントカードも置いたし…お金は出してる最中だからな…何て言ったんだ(恐らくこの時0.5秒くらい)(多分ろう者はこれぐらいの短時間で頭フル回転して言ってること推測してる)
って思ってたら、店員さんが私の耳見て「あ!これこれ!」と指さしながら袋を見せてくれた。
”補聴器やるじゃん”って初めて”補聴器見られて良かった”って思った。

別にみんな思ってる以上に私のこと見てないし興味すらないって分かるけど
嫌だったことの記憶ってなかなか消えないんだよね~
でもこれを機に髪の毛結わいて外出しようと思いました!


#補聴器  #人工内耳 #ろう者 #難聴者  #聞こえない人

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