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華生ばかり #0039

 ↓この子の歌声、理由は分からないんだけど泣いてしまいます。台湾出身の子。初めて存在を認識したという意味では「まったく思い入れのない人」なんですが、それでも泣いちゃうって何なんだろうとか、琴線に触れない人は全く触れないんだろうなとか、その違いって何なのかなとか、彼の歌を聴いた後には色んなことを考えてしまいます。

 リン・ユーチュン - 「雪の華」ショートムービー

(UNIVERSAL MUSIC JAPAN)

 正確には、この子のことは以前CMで見たことがあって、その時はあまりにも見た目と声が合致しないように思えたので「これ、誰が声当てて(歌って)るんだろ」と完全に誤解していて、それっきり忘れてました。

 wikiを見たら、どうやら随分日本でも知られている子だったみたいで、良くも悪くもテレビ観ないからなぁ……と思いつつ読んでいるうちに、彼はビジュアルを馬鹿にされることが多く、なかなか陽の目を見なかったことも知って「でもやっぱ、最後に勝つのは本物の実力とか努力なんだなぁ」と改めて思ったりしました。この子をデブとか不細工と馬鹿にしていた人たちは、今何を思うんだろう。

 あとこの子、まえだまえだっていう元子役タレント(男子兄弟)の、現在の兄ちゃんの方にめっちゃ似てる。

■結局、感動すんのよ

 ディズニーのショーだったり映画だったり、誰かのコンサートだったり雄大な自然だったり色々なものがそうなんだけど、それに触れるまではめちゃくちゃ腰が重いのね。「いやぁ別にいいよ……。私は仕事もあるし、そんなん行くんなら家で寝てるわ」みたいな。その時はホンットに腰が重い。マジで腰と椅子がビスで固定されてるってぐらい重いんだよね。

 でも、その面倒くささを乗り越えて出かけて、お花見でも何でも実際に触れたら結局感動すんのよ。んで毎回「何でもっと早く来なかったんだろう! 私は馬鹿だ!」とか思うんだけど、また腰が重くなるっていう繰り返しなのよ。

 でも、これは私なりに理由があって、もしかしたら以前ラジオで話したことあるかもしれないけど、一時期「とにかく名作と言われている映画作品を観まくる」ってのをやってて、その時に観た某作品が、本当に死ぬほど、愕然とするほど放心状態になるほど面白くなくて、エンドロール見ながら、雑貨屋で買った千円のミニテーブル蹴っちゃったんだよ。(部屋が汚れるのは嫌なので、悪い予感がした瞬間からテーブルの上の飲み物とかは全部片付けていた。なにこの几帳面)

 これはもう、私にしたら信じられないキレっぷりなんだよ、本当に。ラジオで「私は一日一回はキレる」とか言ってるけど「あーもー! なんでこんなに絡まるかね!(イヤホンのコードとか)」とか言うぐらいで、物理的には別に何もしないしね。何が嫌いって、物心ついた頃からずーっと、モノに当たる人が嫌いなんだから。自分がそれをほぼ衝動的にやってしまうなんてありえない。それ以来、私は「世の中で一番嫌いな時間は、つまらない映画のエンドロールを見ている時間」とか言うようになっちゃって、……というか、ある意味その時もすごいカロリーは使ってるんだけど(エンドロール見ながら「(これをつまらなくしたのは)お前か! お前か!? いやお前だな!!」とかキャンキャン言ってるからね)その時、自分のボルテージの高まり方がめっちゃ面倒だなって心から思うのよ。だったら黙って、自分にとってどのへんがどうつまらなくて、どの台詞が嫌いで、どのシーンが退屈で、どの役者さんのお芝居が好きで、その反対は……っていうのをノートにでも纏めた方がよっぽど建設的じゃん。こうやって頭ではちゃんと思えるんだけど。あの時の衝動、何だったんだろうな。

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