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華生ばかり #0102

 いやぁーーめっちゃくちゃ空きました。正確には一昨日「ドキュメンタル」のレビューをアップしたので#0101と#0102の間はそこまで空いていないんですが、ドキュメンタルレビューまでが長くて長くて。何を隠そう、冬コミ用の企画と脚本が全然浮かばない日々だったからです。ここ近年すっかりお笑いにハマった私にとって、およそ2年ぶりに開催された「おかげでした」の大人気企画「二億四千万のものまねメドレー選手権」「ドキュメンタル season4」の公開「IPPONグランプリ第18回」「M-1グランプリ2017(敗者復活戦の生放送含む)」。このラインナップ!! 同時に、精神的に追い込まれた時期でもありました。この重なりはエグかったです。というのも、ここらへんの怒濤のモンスターお笑い番組ラッシュを前にしたら絶対に観るに決まってるんだけど、その前に「自分が何も出来ていない」という現実。若手の芸人さんの漫才見て「あー審査員が厳しかったぁー!」などと呑気に悔しがっている場合ではないと判断しました。「人の心配してる場合か」の骨頂です。

 私は11月下旬にある決断をしました。10月半ばくらい……いや夏くらいから、正直わりと本気で「私の発想の泉は枯れきってしまったのかもしれない」とも思っていましたが、枯れようが何だろうが、じゃあもう新しい泉が湧き出るまで掘りまくるしかないわけで。なので、それらのめっちゃ楽しみなお笑い番組を「脚本が仕上がるまでは一切観ない」と誓いました。死んでも書くのだ、趣味を遮断してとにかく書くのだと決意しました。自分をがんじがらめにして追い込まないと何も書けない、一行も何も浮かばないという状況が自分史上かなり深刻だったので、初めてそういう制限をかけました。結果、12月2日の23時半頃に脚本が書き上がりました! つまり「M-1グランプリ」は、午後2時半からの敗者復活戦を含めて、決勝も全部リアルタイムで観させていただきました!! まだ「二億四千万」「IPPONグランプリ」「ドキュメンタル4」は観ていませんが、それより「やっとコラムを書こうと思えるぐらいの余裕が出来た」という喜びがすごくて、今はとにかくポメラを打っていたいです。苦しみから抜け出してきて、久々にまともに呼吸できている気がします。
排気ガスだらけでも、酸素吸えたら幸せ感じるよなーー!!

■泥沼

 前述のとおり、ラジオだけは出ていたものの泥沼の中で呼吸も出来ずに、美味しそうな鰻を掴んでは逃げられ掴んでは逃げられ的な「あぁ何となくこの話書けそう!」っていう”何か”を思いつくも、頭の中で纏めているうちに「いや違うな、やっぱり無理だ」と幾度となく叩きのめされ、過去に書き溜めていた未出の原稿をひっくり返し「これすごく好きな話。……でもまだ音声化できるほど書けてない(書きかけ過ぎる。言い訳になるけど「昴くん」ばりに長い話なので、そもそも音声ではなく書籍で出すかもしれない)」と溜息をつき、Amazonプライムやgyaoでドラマやお笑いを「資料」という大義名分の下に観まくるも、それをどう活かせばいいのか分からずパニックを起こす(ノンジャンルで摂取しすぎ)という、まさに生産性もクソもない毎日。もう吉川華生は本当に何も書けないのではないか、と周りも何となく悟ってきている感じもあったし、何より最終的には「今回の冬コミ、新録のラジオCDだけにしませんか?」という感動的なまでの忖度(流行語大賞おめでとう)を持ちかけられるまでに至った私。こりゃいよいよ来るところまで来たなと痛感しました。選択肢が多すぎて「予算がない」と悩むことの贅沢さを知りました。何かを書ける自信はほぼゼロだったけど、私は「ドラマの新作を一本も出さないってのは考えてません。CD-Rでも何でも、出すべき」と大風呂敷を広げました。実際、ラジオ宛てのメールで「新作楽しみにしてます」「今回も会場で会えるのが楽しみです」などなどの文面を拝見するたびに「ラジオCD作るだけってのは絶対ない。楽しみにしてる人たちの気持ち裏切ったら本気で終わり!!」という気持ちもすごくあったし。その気持ちがあったことだけが私の制作への情熱を繋ぎ止めたのだろうし、裏切りたくないという確固たる気持ちを私にくれたのはファンの皆様、これは本心です!! 皆様のおかげで書けました。

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