見出し画像

華生ばかり #0051

 さて今回は時間がないので、原作てんとう虫の第三話をお送りしたいと思います。手抜きではないです。一応ちゃんと推敲してますよー。しかし夏海を外したのは今でも悔やまれます。めっちゃ好きなキャラ。ただ、雀もすごい好きだから複雑だなー。まぁそんなこんなありますが、それでは第三話をお楽しみくださいませ!

――ジェントルマン――

 ――ピピピピッ。ピピピピピッ。

 携帯のアラームで、ぼんやり目が覚める。

 ――あー……もう、八時半かあ……

 昨夜は、あれからなっちゃんのお風呂と、真白さんのお風呂を、待ってて。

 それまでの時間も、有効に使わなきゃ! って、思い立って。

 ダンボールの中身を、適当に出しちゃって。

 と、言っても……

 ちゃんとしたワードローブとかタンスは、まだ、ないから。

 とりあえず、備え付けのクローゼットの中に入れるのは、見栄えの悪いダンボール箱優先ってことに、決めて。

 組み立て式の洋服ハンガーに、ばばばーって、服をまとめて掛けて。

 パソコンを、とりあえず箱から出して……

 ネットの接続設定に苦しんでる間に、真白さんがお風呂から上がってきちゃって。

 とりあえず、よーやっと、お風呂に入れたと思ったら……

 基礎化粧品、持ってくるの忘れたぁーっ! ってことに、気付いて。

「コンビニ行ってきますねっ」

 って、慌てて玄関に向かう私を、真白さんが止めて。

「僕のでよかったら、使ってよ」

 なんて……普通に、言ってくれちゃって。

 ――真白さんの部屋を初めて覗いた私は……もう……

 ズラズラと並んでる基礎化粧品に、そりゃあ、驚いた。

 化粧水、乳液、マッサージジェル、美容液、保湿オイル、ボディ用のクリーム、ヘアケア用品、イオンドライヤー……

 果ては、マスクパックのストックまで、いっぱいあって。

 ――これだけしてれば……キレイになるよねぇ……

 なんて、納得してた。

 だって……私が元々持ってたのより、全然多いんだもんっ!

 補足しとくと、私は別に、お化粧やスキンケアに疎いわけじゃないのに。

 それでも驚愕しちゃうような、外資系、国産問わずのラインナップ。

 そしたら、なっちゃんまで。

「俺は、ましろより、もっと全然いいやつ使ってるよっ。ななは、俺の使えばいーのにー。オススメのパックが、あんのになぁーっ」

 なあんて、拗ねてたし。

 ――結局、なんだかんだで。

 眠ったのが、深夜の三時前ぐらいだったんだ。

「う……うう、……だるい……」

 ちなみに、ベッドは真白さんが事前に用意してくれてて。

 しかも、セミダブルサイズで……

 かなり快適に眠らせては、もらえたんだけど。

 なにしろ、昨日は移動やら家事やらビックリやら、ことごとく疲れたわけで。

 身体が、重いんだよぉぉぉ……

 だるいよぉぉぉ……

 ベッドの上で、うだうだしてたら。

 ――トントン。

「っ!?」

 ノックの音。

 間を置かずに、ドア越しの声。

「なーなーはー、ちゃんっ。――僕だけど。起きてる?」

 ……真白さんっ?

 ど、どうしよう、どうしよう、すごい寝起きっ!

ここから先は

9,516字 / 1画像

¥ 100

お布施歓迎。そのお金はこのコラムを書いている電子機器や和風曲芸の制作費に遣わせていただきます!