一目惚れした芸人さん


初めましての方もそうでない方もこんばんは。
かなっつと申します。

普段は板橋ハウス、めぞん、ピュート、軟水が出演されているお笑いライブを配信や劇場で観て、Xや Instagramに好き勝手色んなこと投稿しながら日々を楽しんでいます。

最近は『烏龍茶を飲み干せない。』というタイトルで恋愛小説書いてみたりもしているので良かったら見てください。
2話は今週中に書きたいです。


話は変わりますが、
今はこんなにも芸人さんのことが大好きで仕方がない私。
でもこの界隈に入るまでは、芸人さんのことはほとんど知らなかったんです。

幼い頃、私の家は『21時までには寝る』というルールがあったり、そもそもテレビで観るものはドラマか母が大好きな某国民的アイドルグループのバラエティばかり。
しかも当時私がハマっていたのは漫画と深夜アニメということもあり、ほとんど芸人さんに触れられる機会がないまま、今の今まで過ごしてきました。

しかし、こんなにも芸人さんと縁がないまま過ごしていた私ですが、
唯一ずっと忘れられない芸人さんがいるんです。


それは私が中学1年生の頃。
私の通っていた中学では山奥にある宿泊施設に1泊2日でオリエンテーションや飯盒炊爨などをして学年の交流を深める校外学習みたいなものがあったんです。

当時の私も、幼なじみといつものようにキャッキャしたり、人見知りながらも同じ班の人と頑張って交流していって、1日目は終わろうとしていました。

そして食事やお風呂の時間も済んだ後、

1年生全員がめちゃくちゃ広い和室(おそらく宴会で使われている場所?)に集合して、周りの友達とこそこそ話しながら、体育座りで待っていました。
多分、その日の総括のような内容だったと思います。10年以上も前のことなので記憶はだいぶ曖昧です。
そして学年主任の先生がステージのような少し段差があるスペースで、
「今日1日お疲れ様でした。皆さんどうでしたか?」と言ったふうに色んなお話をしてくださいました。
しかし、冒頭でも書いたように21時までに寝るよう教育されているかなっつさん。
普段とは違う環境や体、頭の使い方をしているというのもあって、ありえないくらい眠かったです。なんなら寝てました。あの時の先生本当にごめんなさい。

そして先生のお話が終わった後、
「それではここで!とある芸人さんを今回お呼びしているので、みんなで今日の最後たくさん笑いましょー!」
と先生が大きな声で、その芸人さんを呼び込まれました。

その呼び込みとともに袖から出てこられた芸人さんは、当時すごくテレビに出ていたり、何か賞レースで優勝されたわけでもない。
当時の気持ちそのまんま、一切言葉を選ばずに言うと、

「え、誰この人たち。」

という空気がその部屋中にぶあっと立ちこめていました。

眠かった私も逆に目が覚めました。


しかしその芸人さんはそんな空気に一切戸惑う様子を見せず、
「どうもーー!!こんばんは!!〇〇中学校のみなさん!!」
と明るい声でコンビ名と個人名を名乗られて「良かったら名前だけでも覚えてくださいねー!」「みなさん今日は校外学習ということでね!どうでしたか!?楽しかったですかね!?」と、その場の空気をどんどん自分たちのものにしていって、ちょっとボケたりされた時は先生も生徒もみんなで笑って、さっきと真逆の明るい空気でその部屋がいっぱいになっていました。

そしてひと通りトークが終わった後、
「では最後にですね、僕らのネタを観ていただきたいと思いますので!さっきみたいにいっぱい笑ってくださいね!!」
と言って、お2人の漫才を披露してくださいました。

正直どんなネタをしていたかとかは全然覚えていません。

ただ、私はそのネタを観て、その日で1番笑いました。

体育座りを思わず崩して、畳に倒れかかって、思いっきり声に出して涙を流しながらめちゃくちゃ爆笑してました。
この時の私の爆笑姿が、その後の卒業文集に載ってしまったぐらい、お手本のような大爆笑をしました。
この日をきっかけに、『真面目でおとなしいかなっつさん』は『真面目だけど1年の時の校外学習でめちゃくちゃ笑ってかなっつさん』へと印象が変わりました。

とにかくそのぐらい面白かったんです。

楽しい思い出はまだ終わりません。

絶対この後寝られるわけないぐらい笑い倒して、その後その芸人さん含めて全員で集合写真を撮ることになりました。

私は、当時から平均より身長が高かったため、今回も1番後ろに並ぼうと移動をしようとしたら、
「あ!さっきめっちゃ笑ってくれてた子やん!隣で一緒に撮ろう!」
と、気づかれて手招きして奇跡的にお隣で撮らせてもらうことができたのです。

撮った後も、
「めっちゃ笑ってたな!笑おかげで俺らも楽しかったわ!ありがとー!」
と少しお話もしてくださって、
当時の私は間違いなく、
あの芸人さんたちに一目惚れしていました。

しかし、当時中学生のかなっつさん。
携帯も持っていなければ、パソコンも使えない。
調べようにも手段がわからない。

あの頃の私は何もかもが推し活をするには未熟だったため、
その方たちにお会いできたのは残念ながらそれが最初で最後でした。

そして何もできないまま、私はその人たちのことをどんどん頭の片隅に転がしていってました。


そこからさらに月日は流れて、
私は高校を卒業して、専門学校に通うため上京していました。
やりたいことを学ぶためとはいえ、
知り合いしかいない地元から、知らない人しかいない東京への緊張が大きく、引っ越してすぐに熱が出て、入学式の2日前までなかなか体調が回復しませんでした。

その時にふと、あの時の芸人さんのことを思い出したんです。

あの時、本当に楽しかったな。

あの芸人さんも、自分のやりたいことをやるために頑張ってるんだよな。

本当にふと、そう思いました。


そこから自然と熱も下がり、入学式も無事に終え、家に帰って初の登校日に必要なものを準備していました。

何が必要か確認をしていると、
部屋の隅に置いていた、たまたま実家から持ってきていたなんの変哲もないバッグに目が留まりました。

そしてそのバッグを見た瞬間に、
このバッグの色、あの芸人さんのコンビ名と同じ色だ。
と思い、専門学校に通う2年間。
そのバッグで通うことに決めました。
当時は声優さんを推していたけど、
いつも準備するたびにその芸人さんのことを思い出していました。

結果として、そのバッグは5年ほど使いましたし、その芸人さんは私がこの界隈にきて調べた時にはもう解散してました。
(あくまで私の記憶の範囲で調べたものですので、もしかしたら誤認の可能性もございます。)


別にこの話きっかけに何か伝えたいとかそういうのはないです。

ただ、今回も
ふと思い出して、noteに書いてみようと思っただけです。

でも最後にひとつだけ。
あの時の芸人さんへ
本当にあの日のネタ面白かったです。

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