日本の残されし民より未来の全人類(選ばれし民)へ  シリーズ『出エジプト記』に読む神のご計画 出エジプト記 12章37節~13章16節①

日本の残されし民より未来の全人類(選ばれし民)へ  シリーズ『出エジプト記』に読む神のご計画 出エジプト記 12章37節~13章16節①


『“神に召された一人の偉大な指導者”が誕生すると、奴隷状況にあった一つの民族が解放されて、神の使命に生きる偉大な民族と変わりゆきます。その最初の選びがイスラエル民族にありました』。

この神に選ばれた民族イスラエルが、神から求められたことが『過ぎ越し』を記念して、『過ぎ越しの祭り』を守ることです。

この章では『過ぎ越しを覚えるための規定』に触れていきます。

10. 過越を覚えるための規定

【聖書箇所】 12章37節~13章16節

過越を覚えるための規定 - 牧師の書斎

はじめに

壮年の男子だけで60万人、女性や子どもを含めるなら200~300万人にも及ぶ奴隷の全集団が一夜にしてエジプトを出るという前代未聞の出来事が起こりました。

そのとき、主は「寝ずの番をされた」(出12:42)とあります。

「寝ずの番」ということばはここにしか使われていないことばです。「された」という動詞は原文にはありせんが、主が徹夜で彼らを守られたということでしょう。

そのことを覚えるため、イスラエルの民が過越の祭りをするときには徹夜で祝ったようです。


13章には四度、「(それは)主が力強い御手で、あなたがたをそこ(エジプト)から連れ出されたからである」( 13:3, 9, 14, 16)とあります。

  • つまり、過越の出来事によって奴隷の家であるエジプトから連れ出されたことを覚えるために、主はさまざまな規定を与えられました。記されている順に挙げてみると以下のようになります。

過ぎ越しの祭りの食卓

1. 過越に関する規定

(1) 過越の食事にあずかれる者の資格


在留異国人も含めて、過越の食事にあずかることのできる者は、割礼を受けた者だけであるということです(12:43~49)。

つまり、無割礼の者はそれにあずかることができないということ。

「割礼」とは神との契約関係にあることを示すしるしです。

「過越の食事」は今日のキリスト教会においては「聖餐式」に当たりますが、陪餐の資格が教会によってまちまちです。

洗礼を受けている者だけという教会もあれば、洗礼を受けてなくても、キリストを信じていれば良いとする教会、信じていなくても求道していれば良いとする教会・・と聖餐に対する考え方はまちまちです。

しかし、旧約の過越の食事に預かることのできる者は割礼を受けた者であるというのが、過越の食事にあずかることのできる明確な基準でした。

(2) 祭りとして祝うこと

約束の地において、毎年決まった日(アビブの月の14日目)に「過越」の祭りを行うこと。

この祭りと続く七日間は聖なる会合として、「種を入れないパン」を食べること。

種を入れないパン(マツツォット)

しかも、この期間は身の回りから一切のパン種を取り除くこと。これらのことをワンセットとして行うようにという規定です。

(3) 自分の息子に記念としての祭りの意味を説明すること
イスラエルの中で、主の祭りとして規定される事柄については、息子が説明を求めるときも、そうでないときにも、父は子にその祭りの意味するところを伝えるべきことが規定されています。

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