シリーズ「霊の中に生きる」 No.14人の魂(3)

シリーズ「霊の中に生きる」 No.14
人の魂(3)

新しくされたキリストの「思い」

*霊を働かせる

●聖書の最高の教えは『霊の中に生きる』ことです。

シリーズ「霊の中に生きる」の第14回目です。

「人のたましい」について扱っております。
今日はその第3回目です。

人の魂 (1) - 牧師の書斎

2. 「肉の思い」と「霊の思い」

霊、魂、からだ


【新改訳2017】ローマ人への手紙 8章6節
肉の思いは死ですが、
御霊の思いはいのちと平安です。

ここで「思い」と訳された名詞「フロネーマ」(φρόνημα)は、新約で4回(ローマ8:6, 6, 7, 27)しか使われていませんが、「知」を表す語彙として非常に重要な語彙です。

ただし動詞の「思う、考える、心にかける」と訳された「フロネオー」(φρονέω)は26回も使われています。

そのうちの一つは前節(8章5節)「肉に従う者は肉に属することを考えますが、御霊に従う者は御霊に属することを考えます」で使われています。

(1)「肉の思い」・・生来のたましい
Greek(ギリシア語)
「ト・フロネーマ・テース・サルコス」
(τὸ φρόνημα τῆς σαρκὸς)


Hebrew(ヘブライ語)
「ヘグヨーン・ハッバーサール」(הֶגְיוֹן הַבָּשָׂר)
「マハシェヴェット・ハッバーサール」

(מַחֲשֶׁבֶת הַבָּשָׂר)

(2)「霊の思い」・・御霊に浸透されたたましい


Greek(ギリシア語)
「ト・フローネーマ・トゥー・プニューマトス」
(τὸ φρόνημα τοῦ πνεύματος)


Hebrew(ヘブライ語)
「ヘグヨーン・ハールーアッハ」(הֶגְיוֹן הָרוּחַ)
「マハシェヴェット・ハールーアッハ」

(הָרוּחַ מַחֲשֶׁבֶת) 

●ギリシア語の「思い」を訳したヘブル語の一つは「ヘグヨーン」(הֶגְיוֹן)で、これは「ヒッガーヨーン」(הִגָּיוֹן)の連語形で、心の「思い」や「瞑想」を意味します(詩篇19:14)。

もう一つは「マハシャーヴァー」(מַחֲשָׁבָה)で、その連語形が「マハシェヴェット」(מַחֲשֶׁבֶת)で、「思い」「計らい」「計画」「目的」を意味します。

●いずれにしても、私たちは「死」を選ぶか、それとも「いのちと平安」を選ぶかを迫られているということです。

肉の思いを選び取るなら死です。しかし御霊の思いを選び取るならいのちと平安です。そのためには、「霊とたましい」を見分けなければなりません。

【新改訳2017】ヘブル人の手紙4章12節


神のことばは生きていて、力があり、両刃の剣よりも鋭く、たましいと霊、関節と骨髄を分けるまでに刺し貫き、心の思いやはかりごとを見分けることができます。

●上記のみことばは「神のことばが生きて働くなら、それは両刃の剣よりも鋭く、関節と骨髄を切り分けるように、たましいと霊、あるいは心の思いやその動機を見分けて判断することができる」ことを教えています。

その秘訣は、神のことばを生きて働かせることにあります。

そのためには神のことばをあるがままに信じて受け取ることです。これは霊においてなされることで、たましいではできないことです。

ですから、霊を働かせる必要があるのです。

しかし、私はこの『人の霊』について知りませんでした。

ウイットネス・リーによって初めて教えられました。実にパウロはそのことをローマ書8章16節で「御霊ご自身が、私たちの霊とともに、私たちが神の子どもであることを証ししてくださいます。」と語っていたのです。

わたしはみ言葉を与えられて、それを食べました。み言葉は、わたしに喜びとなり、心の楽しみとなりました。万軍の神、主よ、わたしは、あなたの名をもってとなえられている者です。

エレミヤ書15章16節

黎明の子


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