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Summer Solstice and Major Lunar Standstill

布施英利さんの『美術でよみとく京都の庭園』(株式会社エクスナレッジ、2024年2月26日 初版第1刷発行)を藤岡市立図書館で借りて読んでいる。最後の章vi「京都の庭園から現代アートへ」の「2 李禹煥の庭 人類1万年史とつながる美の世界」から読み始めた。


布施英利『美術でよみとく京都の庭園』
p.224-225

李禹煥さんの絵画と立体インスタレーション(=彫刻)の関係を、旧石器時代と新石器時代の関係に結びつけようとする論考で、非常にユニークで興味深い。その中で、2014年、フランスのヴェルサイユ宮殿の庭園に展示された、李禹煥さんの立体インスタレーション《Relatum-The Shadow of Stars『星の影』》という作品が、新石器時代の遺構であるイギリスのストーンヘンジ(Stonehenge)と関連づけられている。

この本のことや李禹煥さんの作品については稿を改めることとして、今日は、ストーンヘンジと夏至のことをネットで調べていて見つけた記事をご紹介したい。今年の夏至では、ストーンヘンジで珍しい天体現象が観測されているという。

▼ストーンヘンジでは、夏至(今年は現地時間6月20日)の日に、その中にあるヒールストーンと呼ばれる岩と中心にあるその祭壇石を結ぶ直線上に太陽が昇ることはよく知られているが、今年は珍しい「Major Lunar Standstill(月の大停滞)」により、月が最も南の地点から昇る。

「月の大渋滞」とは、18.6年に一度、地球と月の傾きが最大になる時に起こる稀な現象で、「月の出」と「月の入り」が、地平線上の「最北」あるいは「最南」の位置になり、その前後に月の出入りの位置の変化が止まるように見えることから「大停滞(Major(Lunar)Standstill」と呼ばれるという。「Major Lunar Standstill(月の大停滞)」とは何とも魅力的な言葉。知っていれば、『Pas-sage 2』の「月震の夜」の中で使ったのになあ。国立天文台(NAOJ)のホームページでこの現象についての詳しい説明があった。

なお、今年の夏至のストーンヘンジでの日の出の模様が、グリニッジ標準時6月21日金曜日21時30分(日本時間6月22日6時30分)からYouTubeでライブ中継されていて、見てみた。夏至のことを英語では「Summer Solstice」というのか。いい響きだなあ。


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