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お姉ちゃんが地下アイドルでごめん

こんなタイトルだけれど、弟とは仲が良い方だと思う。たぶん。

だよね…?

お姉ちゃんが生徒会役員でごめん

思春期。中学生。多感なお年頃。

わたしと弟は二つ歳の離れた姉弟。
彼が中学校へ入学すると共に、わたしは中学三年生に。
先輩の、生徒会役員だった。

小学生の頃からわたしは学級委員だったり、応援団だったり、そういうの大好きだった。
中学生になっても、合唱コンクールの委員だったり、生徒会だったり、クラスや学校をまとめるような目立つポジションが好きだった。
目立ちたがり屋のガリ勉オタクだった。

反対に弟は、別に引っ込み思案というわけでもないけれど、別に目立ちたいわけでもないみたいで、お友達と楽しそうに学校生活を送っていた。

もしかしたら
「やーいお前の姉ちゃん生徒会役員〜!」
っていじられてたかもしれない。
ごめん。


お姉ちゃんが演劇部でごめん

わたしの目立ちたがり屋に拍車をかけたのは、高校時代の部活動だった。

中学ニ年生まではガリ勉だったけど、三年生になって両親からスマホを与えられてからというもの、ボカロオタクになってしまった。メカクシ完了…

歌い手になりたい→声優になりたい→演劇部入りたい
というありがちな志望理由で入部。役者として大目立ちしていた。

というか、今アイドルとして活動しているのも、この頃の黒歴史の延長線上みたいなものである。

厨二病全然治らないや。ごめん。


お姉ちゃんが専門辞めてごめん

この春、弟はめでたく専門学校を卒業したけれど、お姉ちゃんは高卒です。

高卒なのは別にいいんだけれど、わたしがアイドルとして生きていくきっかけになったのがこのときだった。

中学の頃の同級生が何人か地下アイドルだったのもあってこの世界を知ったわたしは、高校時代からアイドル活動をしたりしなかったりしていた。

それでも将来を考えて、テレビや舞台の裏方として働きたいと思って専門学校へ入学。

3ヶ月で辞めた。

その頃はまあ、人生って色々あるので。
学校生活とは何ら関係のないところでなんとなく病んでなんとなく辞めてしまった。実はちょっと後悔していたりする。

暇になっちゃったわたしは、またアイドル活動を始めることとなる。そして今に至る。

やっぱステージ立ってる方が性に合ってた。ごめん。


お姉ちゃんが地下アイドルでごめん

紆余曲折あって今、棘に入ることができて、毎日充実した生活を送っている。
みんなに出会えて、今が人生で一番幸せだとすら思っている。

じゃあどうしてこんなタイトルのnote書いたかって?

それは恵比寿リキッドルームでのワンマン前に遡る。

中学の頃の同級生にも、ワンマンライブに遊びに来てほしくて誘ったりしていた。

その同級生の中に一人、お姉ちゃんがアイドル活動をしていた男子がいる。

同級生にチケットを渡し、たわいもない会話をしていたときのこと。

わたし「でもね〜弟はわたしがアイドルなの恥ずかしいらしくて友達に隠してるんだって」

同級生「そりゃそうだよ」

そりゃそうだよね。だよね。

今思えば弟、一度だけわたしのライブに遊びに来てくれたことがあった。
そして二度と来なくなった。

お姉ちゃんが歌って踊ってるの見てられないらしい。

むしろ一度でも来てくれたの、優しいな。

弟には申し訳ないと思いつつ、お姉ちゃんは誇りを持ってステージに立ってるよ。

これからもずっと、ごめん。


親愛なる弟へごめんを込めて。

😼←すきなえもじ