季節外れの桜

季節外れの桜が散った
そんな予感は少ししていた
新しく泣き出した子どもは いつの間にか
目に涙をためたまま桜の木をじっと見ていた
終わるのを待つ 終わるのを待つ
なすすべはなにもない
コントロールの外れた
雪の上を歩いていることは
大地を歩いていることにならない気がして
いつの間にか
もう小さな子どもではないことが
なんとなく、わかった気がした

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