見出し画像

ラブソング

ラブソング



ぼくは彼女のことがほんとうに大好きだ。本当に愛してるし、市井の複製可能な恋と一緒にしないでほしい。だから、ツイートでもストーリーでもこの気持ちは伝えられない。noteであっても表現することはできない。そもそも彼女という言葉ですら、僕は使いたくない。恋に優越感なんてないし、恋に時間なんてものはない。恋という言葉ですらない。愛していて、自分の一部である。信頼している。安心できる。好きである。一緒にいたい。息があっている。気持ちが通じ合う。溶けていく。

市井の歪んだ性愛のアーキタイプを、ぼくに押しつけてこないでほしい。それは物語にすぎない。ぼくは物語ではなく、自分の人生を生きている。物語とは別の次元にいる。

市井の性愛のアーキタイプを好む人たちの気持ちもわかる。だから、そういった人たちがぼくのことを妬む可能性を考えてしまう。それについては、本当に申し訳ない。けれど、ぼくはアーキタイプとは現実的に異なるものを知ってしまった。これは不可逆的な変化である。君たちに優越性を見せつけようとしているわけでもないし、変わってほしいとおもっているわけでもない。ぼくはそういう生き方を選ぶこととなっただけである。気がついたらこうなっていただけである。

決してなろうとして彼女を好きになったわけではない。でも、必然的にぼくは彼女を好きになった。自然と、不可逆的に、そうなった。経験した。溶けた。

僕は長い間孤独だった。多くの市井の人が性愛に対して思っている願望と同じように、なにかしらの砂利道を通るべきか迷った。けれど、結果的にぼくは好きなことと自己修養だけをし続けた。音楽と哲学と語学と大学だけ。そうしたら、あの人と会った。大好きなあの人。愛している。言葉には本当はしたくない。早々にこの記事も削除してしまいたい。

ぼくにとって、運命とは、そういうものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?