だから僕はセットを辞めた

・人間社会っていうのはとんでもなくて、なぜかといえば、みんな急に狂っちゃってもいいのに狂わずに日々を生きている人が大多数で、ちゃんと(ちゃんとが何を指すのかはまた別の話だけれど)社会を形成して暮らしていて、実は薄氷なのに分厚い塊の上で生活することが当然として人生をしているから。

・みんな急に狂っちゃっても別にいいとは思う。それによって身の回りの人に迷惑をかけてしまったとしても、自分の人生としての選択なのだから。人間として生きている1番の特権は他の生物に比べて選択肢が豊富であることだと思う。


・その選択肢がちゃんとあるにもかかわらず、人々がしっかり礼節と理性を保ちつつ仕事や学業に邁進していることは、すげえことだなあと、ふと思う。



・今日は仕事帰りにマックに寄った。ドライブスルーでクーポン番号を言って注文した。私はセットのメニューを頼んだつもりだったので、ドリンクの種類を聞かれるのだと思って身構えてたら「ご注文は以上ですか?」と言われた。え?え?ドリンクは?と思いながら「はい」と答えた。答えながら、「あ、これ単品のクーポンじゃん」と気がついた。時すでに遅し。私は注文が以上であることを明言したあとである。ここで訂正なんかできない。厨房でバイトのイケイケ大学生達に「なんだよクソがよ」と思われるのは明白だし、思われたくないから。私はごはんバーガー1つを受け取り帰路に着いた。



・1度返事してしまったら、たとえこちら側の間違いでは無いとしても訂正できない。気が小さい。小心者のオタクだから。この前も本を買った時に、文庫本に店員さんがペラペラの紙のブックカバーをかけているのを見ながら「ブックカバー要らないんだけど、でももうかけてるし、要らないとは言えないし、でも今この店員さんが費やしている手間暇はなんの意味もなくて、ブックカバーは家のゴミ箱に行くんだな」と思ってた。


・断る勇気。



・資源を大切に。SDGず。

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