「怖い話を読むのって本当はおかしい」2020年9月18日の日記

・23歳最後の夜が更けていく。けれど特にいつもと違うことはないな。結局こうしてなんの感慨もなくなりながら歳を重ねていくのかな。

・最近noteで禍話リライトというものを読んでいる。

・ツイキャスで禍話という怖い話を配信しているものがあり、それを文字起こししたものが禍話リライトというらしい。

・Twitterでふと目に止まって読み始めたんだけれどどれも面白い。音声で聞くのとはまた違うのだろうけれど、私は文章で読んだ方が怖さが薄れるから文章の方がいい。音で聞くと自分のタイミングじゃなく怖いところが来るからビクッてなっちゃう。

・「怖い」というものは基本的に人間にとってマイナスなはずなのに、なぜか怖い話は根強い人気がある。禍話のような怪談話とか、ホラー映画とかがちょくちょくヒットしてたりする。

・他のものでいうと、例えば不味い料理が流行ることはあんまりないと思う。たとえ誰かが好んでいたとしても、それは一部の人の趣向にあったわけで、大多数に人気が出るということは聞いたことがない。

・似たようなものでいえば、ハダカデバネズミとかダイオウグソクムシとか、一般的にキモいと思われるような生き物が流行ることがある。ブサイク犬とかもその例かもしれない。

・嫌悪されそうなものが一転して人の心を掴むのはいったいどうしてなんだろう。

・私が怖い話が好きなのは、話としておもしろいからだ。起承転結が短くまとまってることが怪談には多く、また謎を残して終わったりするのも考察の余地を残していておもしろい。伏線があったり、突然のどんでん返しもいい。だけれどそれだけでは他の小説などと違いはそこまでない。

・やはり怖い話特有のゾクゾク感がいい。怖い話を読むからには当然何かが起こるのであろうと心構えして読み進めている。それが予想通りのタイミングで起きても、意外なところで起きてもゾッとする。そこがいい。

・でも人間にとってゾクッとすることはマイナスなはずだ。ゴキブリが突然キッチンに現れてもゾクッとする。だけれどそういうのとはまた別種のものだろう。

・ここまで考えといてなんだけれど、なんで怖い話を人は読みたがるんだろうな。

・そういや昔読んだ漫画にこんなことが書いてあった。

・「人は明かりの中に闇を書きたがるけれど、闇の中にも闇を書きたがるんだ」

・昔に比べて、暗闇を消そうと思えばいくらでも消せる現代で、人は暗闇を見たがるのかな。

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