桜前線

桜の開花は、緯度のわりに東京・東海地方の沿岸部が早く、中央高地が遅いことが読み取れる。

山本正三ほか(2016)『新編詳解地理B改訂版』二宮書店 p.17

 昨日のnote読み返したらてにをはがめちゃくちゃで、文も捻じれていた(修正しろよ)。
 桜なのか、梅なのか、なかなか判断がつきかねるところだけど、そういう花が咲き始め、花の咲いている里川沿いにはユスリカが蚊柱をつくっていて、髪に付きやしないかと心中おだやかではないが、そんな季節かという感慨が人並みには湧くのであった。北海道の四月はまだ寒いですよ、と言われたとき、とはいえ、それほどでしょう、と信じきれなかったのだが、上の地理の教科書に添付されている地図を見る限り、どうやら北海道の桜の開花日が4月末から五月半ばらしく、やはり四月は寒いのだろうなと思う。ちなみに、上の引用文は、地図の読み取りをもとに、気温を決定する要因が緯度だけではなく、標高といった地表面上の凹凸も関係することを生徒に考察させる意図があると考察している。地図上では平面に見えるけど、そうではないよねってこと、だと思う。べつに常識と言えばそうですけど、主題図っておもしろいですね。
 桜前線開架宣言……。桜前線と書けば、山田航編著『桜前線開架宣言』が連想ゲーム的に浮かぶ。短歌を始めたら、とりあえず読むと良いという感じですすめられる。2015年刊行。大学1年のときは、いろんなところに持ち歩いていて、暇さえあれば読んでいたし、今でも辞書を引くみたいに読み返すからぼろぼろで、手垢まみれ。背表紙もなぜか色あせている。気に入った歌にチェックしていたりするけど、今だとあまりピンと来ない歌ばかりだ。眼が肥えたというか、好みが変わったのだ。二ページにわたる短い歌人評も、当時はわかったような、わからないような気がしていたのだろうが、今読み返せば、わからないところは、はっきりわからないな、と思うし、嫌だと思う記述ははっきり嫌だと思えるようになった。それは、まあ、18歳から22歳に至る年の功? ちょっと遅くない? でも、良い本なので短歌を始めるつもりなら、どうぞ。

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