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正しい歩き方はつま先着地?踵着地?

正しい歩き方と称する動画をいくつか見ていたら踵着地かつま先着地かで意見が割れていました。
普通の歩き方で単純に着地をつま先にすると足の甲やスネの前側にすごく力が入るのが分かると思います。
では踵着地が良いのかというと膝の裏側や腰に力が入ってしまいます。
ほとんどの人は踵着地なので慣れてしまいあまり意識しませんが。

最も効率的に力を使うにはつま先着地なのですが、図のように足の骨に踵方向に向かって力を加える必要があります。
この力が膝、股関節と上がっていって次の一歩を進める力になります。
階段を上り下りするときは半ば無意識にこの力の方向の調整を行っています。
普通の歩き方で単純につま先着地にすると力の方向の調整をする前に体重が乗ってしまうので、足の甲に力を入れて支えようとします。
つま先着地で歩くにはすり足で足の骨にかかる力の方向を調整しながら指の付け根にあたる中足骨にゆっくり体重をかけていく必要があります。
靴を履いているとそもそもすり足がしにくいです。

つま先着地時の力の向き

着地の位置だけに注目している人ばかりですが、骨にどの方向に力が加わっているかが非常に重要です。
骨に加わっている力の方向は深部感覚で認識できるのですが、深部感覚が鈍って分からなくなっている人が多いです。

つま先着地を勧める動画では「足踏みをするときはつま先着地なのでそのまま歩けばいい」と説明していましたが、動画で見る限りは踵か足全体での着地になっていてつま先着地になっていませんでした。
「体が前傾してはいけない」とも言っているので、それだとつま先着地ができません。
実は人間の体は前傾しているのが自然で、足踏みすると自然に前に進みます。
その場で足踏みしているということは自然に足が出るのにブレーキをかけていて、歩き出すときは力を使って足を出すという非効率なことをやっているわけです。

歩くときも階段を登るときと同じでつま先着地で軸足の曲げのばしで進むのが自然で最も効率が良いのです。
ただし、深部感覚が鈍っている人にとっては非常に難しいです。
正しい姿勢や動きを習得するには深部感覚を養うことが必須なのです。


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