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屋号への想いと、今のギャップと。

※昨年の2023年11月に書いていた内容

いま、金沢発酵旅行中のホテルでこれを書いています。
この想いはここで書いておきたい!と思って。

大好きな屋号「糀工房Kamosu」は、2019年私がコンセプトも方向性も決まっていないときにデザイナーさんが生み出してくれました。そのとき私は看護師を辞めて発酵教室をぽつぽつ始めていました。いま魅せられている発酵を仕事にしていいものか?と悩んでいたのでした。

とりあえず名刺を作れば渡したくなるし、何か人生動くかな?と思い、出国直前のデザイナーさんに直談判しタイミングを合わせてもらって、想いを熱弁しました。

「糀のことが大好きで惚れてしまったので、ハチマキ巻いて活動したいし、通りすがる人の口に麹ぶっこみたいくらいなんですよ!麹って原料は米で、麹菌っていう菌をはやすんですけど、顕微鏡で見たら花っぽいでしょ?だから米に花で「かもすぞー」って醸すから来ていて、その言葉もすき。」

そうしたら、デザイナーさんがその場でキャラクターを仕上げてくれて(いまのKamosuちゃん爆誕)糀を入れれば「糀のことやっている人」になるし、醸すって言葉がそんなに好きなら「Kamosu」にしたら「かもすさん」って呼んでもらえるよ?って。
(いま「かもすさん」と呼ばれている現実を知ったら、この時の私泣いてしまう~笑)

もう迷いなんて一気に吹き飛んで、この屋号だけはずっと守っていこうと思ったんです。そして、きっとずっと「発酵」「糀」のことは関わっていくだろう、とこの時本気で思いました。

それから5年、いま2024年2月。

屋号をいただいてから「Kamosuの学校」という一生付き合える発酵術を学べる学校を立ち上げ、今は発酵食多め?の小売店も始めました。

ここで、だ。私の頭の中は糀…発酵…糀…ぐるぐるぐる。この商品すっごくいいけど、発酵じゃないからだめだ…ぐるぐるぐる…。

「周りから見て、発酵に関わることをしている自分でいないと」にとらわれて動きづらくなっている気がして苦しい…!となってしまいました。あんなに大好きな発酵だったのに。

もうしんどい。

そんな時、友人が金沢旅行をすすめてくれたのをいいことに、すぐ金沢行きは決まり、ずっと行きたかった舳倉屋さんへ行くぞ!とアポを取ったら快諾していただき、輪島まで足を延ばすことに。

舳倉屋さんで、発酵マニアな私と初心者の夫という真逆コンビで、発酵に関係のある話や無い話までお茶をいただいてゆるゆる過ごしていたら、だんだん心が軽くなっていって癒されるのが自分でも分かりました。特に夫の「いろんな魚介の捨てちゃうところブレンドしたらどんな味になりますか?」は面白すぎた。大体単一材料で仕込むから、ブレンドなんて考えたこともなかったけど、味噌もブレンドするくらいだから美味しいかも!!と少しワクっとしてしまった。

ああ、わたしに足りなかったのはこの揺らぎと余白…。と帰り道気づいてしまった。発酵?興味ないですけど?だった夫も、帰りはたのしかったーと話していて、物事の本質を感じた気がしてしまった。

私も発酵をはじめた時はすっごくワクワクして楽しかったのに、いつからか一方的に講座して、一方的に商品提供して、誰かと生まれる化学反応を楽しむことをずっと忘れていたかも。

屋号の「糀」に縛られすぎるのはもうやめる!
自分が売りたいもの売るし、楽しめるやり方でやりたい。たぶん、私も発酵したかも!ネクストステージ!

※ここからは2024年の今

「糀工房Kamosu]という屋号に勝手に縛られて、糀に関わることをしなくちゃだめだと思ってしまっていましたが、今は発酵に関係なくても自分が置きたいものを置くように。これから起こる化学反応を循環させて貢献していきたいと思っています。



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