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日記~藍染体験~

ちょっと前にICEDYE(氷染め)にハマった。

お店の暖簾を染めた

氷の上に染料をのせ解け方に依存する染め方で、二度と同じ模様はできないというギャンブル感がたまらなかった。

そこから染め繋がりで発酵のプロセスを経る藍染を知り、何とも言えない深い藍色に心を掴まれた。

今回参加させてもらった琉球藍の染め主催のご夫婦は、加計呂麻島で琉球藍の復活のため栽培から作品づくりまで手掛けており、琉球藍を広めるため全国を回っているらしかった。

直接出会ったご夫婦はとても愛が溢れる素敵な方で。チャーミングな奥様は「○○さん」とご主人のことを呼びちょこちょこ動く姿が、誰もの頬を緩ます魅力的な女性で。ご主人はそんな奥様と同じ波長で優しく穏やかな物腰で琉球藍に対する愛の深さが印象的だった。

「藍という植物はない」という言葉から始まった講座はその興味深さに引き込まれあっという間だった。藍という物質をどの植物からもってくるか?その植物が色々世界中にあるらしい。

だから、世界中に藍染はあるけど、天然となるとすごく少数。更に琉球藍ともなるとすっごく少数。1パーセント以下。

とにかく琉球藍の生体は謎に包まれている。
10年に一度幻の花を咲かせるが種がない。
種がないので差し木で栽培。
日光は嫌いで水が好き

そうやって育てた植物も複数の工程を経ることで「泥藍」というどろっとした凝縮エキスのようになる。それを建てることで藍染ができるらしい。

かすかに魚介の香りがする・・・

その多くの工程の中には、自然任せの部分と化学の部分が織り交ぜられていて「自然と化学の融合だー!」と私の中の前世の何かが興奮した。どちらに偏っても成しえない藍染めの世界。

加計呂麻からはるばる

染めをやると服を選ぶ視点が変わるらしい。相性よく染まりやすい天然素材の服を選ぶ。「これ、染まるかな?」と考えて手にする。まずはプレーンカラーを楽しんで、汚れたら染めて、色落ちしたらまた染めて…

私が染めたハンカチ

藍染、茜染、よもぎ染め…染めによって効果が違うから昔の人は体調で着る服を選んでいたと言う。やっぱり皮膚に直接触れるものは大事。365日私たちは皮膚に何かしら接触させて生きている。これは面白い分野に足を突っ込んでしまったな~と帰りの電車でもずっと考えてしまった。

身体に摂り入れるものに対して敏感な時代だけど、内からも外からも同じくらい大事だし、自分を大切にする方法はいくらあっても良い。

こちらの作品をお迎えした

衣食住を丸ごと見直すことが大切なのかもしれない。どうしよう…これからの人生やることが多くて楽しいかもしれない!!

とにもかくにもご夫婦が素敵すぎて「この人たちが作った物を身に着けたいな」と感じていた。天然とか化学繊維とか、高いとか安いとかそういったしやすい評価をつい先走って考えてしまうけど、この藍染には他人とは共有しにくい評価がある。

あの日、琉球藍復活のための話を聞いて一緒にご飯を食べて、加計呂麻島から運んでくれた藍で染め体験をして、奥様からのお礼のメールをいただいたことを含めての「この人たちが作ったものを身に着けたい」なのだ。体験なしではたどり着けない領域なのだ。

身に付けるたびに、ご夫婦の顔とお迎えできた縁を思い出す。琉球藍を身に付けられる時代に感謝して。洗濯機に全部放り込むようなズボラな私が、丁寧に手洗い陰干しをして大切にしている。信じられない。

今回のWSはミキの先生からの数珠繋ぎで知ったんだけど出会う人みんなおもしろいんだよな~。誰と関わるか?はこれから大事になっていく気がする。

気がするだけだけど。

今日はこの辺で!

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