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【ドラマを執筆する手順③】ドラマの「エピソード」に関する記憶を掘り返す

ここまでの手順を振り返ると、前々回の【手順①】ではドラマの「テーマ」が決まり、そして前回の【手順②】ではドラマの「エピソード」が決まりました。
 
とはいえ、いざ文章を執筆していくとなると、心理的ハードルがまだまだ高いのが現状・・・
 
なぜでしょうか?
 
この理由として、選んだ「エピソード」に関する当時の記憶が未だ曖昧なことが挙げられるでしょう。
 
そこで本記事では、執筆する「エピソード」の記憶を掘り返していきます。

1. ドラマに執筆する「エピソード」について記憶を掘り返す

では、【手順②】で選んだ「エピソード」について、さっそく曖昧な記憶を掘り返し、書き出してみましょう。(本記事の例も載せていますので参考にしてみて下さい↓)
 
なお、出だしから誠に申し訳ないのですが、記憶を掘り返す方法については、読者の皆さんに完全にお任せする形となります(申し訳ありません!汗)


  • 歩きながら当時を振り返るも良し、

  • 椅子に座ってじっくり記憶を辿るも良し、

  • アルバムを見返すのも良し、

  • 当時のエピソードに関連した場所を訪れるも良し、

  • 友人と昔話から思い出していくのも良し、


 
記憶を辿る方法は個人の感覚に大きく依存するので、思い出せれば手段は何でもOKです。
 
とにかく、選んだ「エピソード」について思い出せたことから順に、一気に箇条書きにしていきましょう。
(エピソードに関連した記憶ならなんでもOKなので、思い出せる範囲で10個以上の記憶を書き出してみましょう!)


<具体例>
1.)わざわざホストブラザーがお湯を準備してくれて感動したな
2.)そうそう、当時のフィリピンは水回りが整備されていなくて、お風呂にシャワーもなかった
3.)お湯が出るシャワーの整備がされないのは、フィリピン人は水を使って体を洗う習慣だからと聞いたな
4.)いざ自分がお風呂に入る直前、ホストブラザーがせわしくバケツを持って行ったり来たりして、何しているのか疑問だったな
5.)確かバケツを運んでいる理由を聞くためについて行ったな。すると、キッチンでお湯を沸かしていた
6.)なんとびっくりしたのが、お風呂に入る日本人の私(と友人)のためにお湯をお風呂場まで運んでくれていた
7.)そういえば「フィリピンはお湯が出ないらしい」って留学前から聞いてたから不安だったけど、結果的に本当にありがたかったな
8.)ホストファミリーの家に着くと、ホストシスターの一人用のベッドに一緒に寝るように提案されて、お客さんも家族と同じ扱いの文化なんだなって驚いた反面、可能なことは全て気にかけてくれていたんだな
9.)私がいた時期のフィリピンは天候が悪く、土砂降りの雨が多かった。だからこそ温かいシャワーがなかったら困っていたな
10.)アイデアを駆使して親切にしてもらったことで価値観が変わった気がしたな
11.)フィリピンに行く前は、「言われたら手伝う」ぐらいの心構えの人間だったかも



2. 掘り返した記憶を時系列順に並びかえる

実際に箇条書きにすると、曖昧だった当時の記憶も随分思い出せたのではないでしょうか?
 
そこで本【手順③】の仕上げとして、書き出した記憶を時系列順に並び替えます。
 
これにより、「エピソード」の大雑把なストーリーが自然と出来上がる筈です。
 
<※補足>箇条書きした記憶によっては、

  • 当時の視点と現在の視点が混ざっている記憶

  • 全体を通したぼんやりとした記憶

  • 時系列の異なる記憶が混ざっている

こともあるでしょう。

可能な範囲で時系列順に並べ替えてみることで、「エピソード」の道筋がより鮮明に見えてきます。もちろん記憶の内容によっては無理に並び替える必要はありません。その場合は除外しましょう。)


<具体例>

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以上、これで【手順③】は終了です。

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お疲れ様でした!ドラマとして執筆する「エピソード」についての記憶が整理できたかと思います。
 
ここまで来ると、ドラマの文章の執筆もそんなに難しいことでは無い気がしてきますよね!すでに「ドラマの文章を執筆していきたい!」と気持ちが先走っている読者もいるかもしれません。
 
もちろん、勢いは大切なので、まず書き始めてみるのもアリでしょう。ただし、書きたいままに進めてしまうと、ドラマの文章があらぬ方向に逸れていくことがあります。
 
そこで、次の【手順④】の記事で、文章の構成をガッチリ固める方法について紹介します!

【手順④】ドラマの構成を固める


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