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胃痛と春雷

始めたもののあっというまに間が空いて三日坊主にもならず、自分でも呆れている。言い訳をさせて貰えば、前回前々回の日記的なものを読み返しても大して面白くなくて、わたしが書きたいのはこういうことではないのだなと思ってぼんやりしてしまったというわけ。
わたしはなにが書きたいんだろう。
書くことが躊躇われることをほんとうは書きたいんだろうと予想してみる。例えば超個人的な間柄での諍いと仲直りについて。素敵ではない日々のごはん。見栄っ張りのわたしがおおっぴらなところに書くことを邪魔したくなるようなこと。でも、じゃあそれらを書くぞ!と鼻息荒く書き始めるのもまた別の作為が発動しそうである。なんともややこしく面倒臭い。自分ってほんとうに厄介。

夜遅い時間から雨が降り出し、夜中には雷鳴。雹でも降ったような大粒の雨音。全然眠れない。まあ当然。だって昼間もほどんど眠っていたから。二日間胃が痛くてろくに食べられず、ずっと臥せっていた。初日は背中の方まで痛くなって涙でちゃうほどで、そんなに痛いことが悲しくて泣いた。
脂の強いもつ鍋を食べたから。最近止めていたコーヒーを飲んだから。ずっと忙しかったから。低気圧だから。めんどくさいおじいの小言を真正面から聞いちゃったから。寒かったから。思いつく理由はいろいろある。
その日はご飯作りをサボったが、二日目は作った。自分に食欲がないと、全然ごはん作る気になれない。お昼ご飯、昨日の夜はなに食べたの?と聞いたら野菜炒めと返ってきたが、冷蔵庫を覗いてこれならぱっと作れるぞというものは野菜炒めだった。すまん。自分は豆腐の味噌汁だけ食べた。
夜ごはんは冷凍のロールキャベツを見つけたので娘っ子に適当クリームシチュー。残り物のスパイストマト煮を食べてくれる彼に感謝しつつ、自分は豆腐乗っけごはん。鰹節とオリーブオイルと醤油の組み合わせ大好き。おかわりねこまんまの衝動を抑えて昼の野菜炒めの残りを良く噛んで食べて我慢。(野菜炒めは塩と酒で味つけて、最後にすりごまをたっぷり混ぜてみた。気に入った)

夜中の春雷を聞きながら、のだめカンタービレで峰が進級テストでベートーベンの「春」をぎゅんぎゅんに弾いていたシーンを思い出していた。どんなイメージで弾くのか伴奏を引き受けた千秋さまに聞かれて峰が言ったのが「光る青春の喜びと稲妻」。千秋さまはもちろん好きだが峰も好き。

朝、寝すぎて脳が捻挫したみたいな気分。睡眠時間は短かったと思うけれど、早めの時間に起き出してごそごそストレッチをして珍しく朝ごはんを作って食べた。なんにもないぞと思ったが気持ち良い一皿ができて嬉しい。
卵黄だけ使って残っていた卵白に塩と砂糖と太白油ちょっとずつ、そば粉とベーキングパウダーも混ぜて焼いてパンケーキ。貴族茶会(貴族の気分で集ってお茶とお菓子とおしゃべりを嗜む会)でわずかに残っていた生ハムとクリームチーズ、スクランブルエッグ、庭のルッコラ、そえちゃんのはちみつ。
ほんのわずかでも食べられる葉が生えているありがたさ。これがあるとないとでは違うよね。庭の畑化、推進していきたい。玉ねぎを植えてはみたのだけれど、わけぎくらいの細さで止まっている。新玉ねぎ抜いてみようか、とまわりの畑マスターたちは言っている時期だが。ひとまずハーブから。毎年言っている。

ようやくようやく先週から出しっ放しになっていたグラスなど片付け、椅子に座ってパソコンを開いて事務的手続きに取り組み、今週の仕事のメニューを考えて買い出しの計画、この文章を書いたりなど。身体に不調があるとちいさなことが億劫になる。もぞもぞ、動き始まったぞ。

うっかりしていたら11時14分で急いでお昼の準備。早炊きで炊飯。もうお腹は治るだろうと見越して昨日のうちに解凍していたぶりで照り焼き。キャベツとベーコンの煮浸し。煮浸しの煮汁を出汁にしてもやしとかきたまの味噌汁。ぶりは血合いのところがおいしい。食後、ちょっと張っている感じがあるけど大丈夫そう。念のために百草丸は飲んでおく。

娘っ子は午後から友達が遊びに来るらしい。わたしは夜のミールス会の準備と午前中の続き。15時ころから雨が止んで晴れてきた。お天気が嬉しい。光が眩しい。強い風に雲が押し流されていく。
娘っ子とお友達がお菓子を買いに商店に向かう後ろ姿が見えた。家にもお菓子はいっぱいあるのに。かわいい。

2024.3.26

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