ギャンブル依存症に振り回される人生

はじめまして、カモメと申します。

重度のギャンブル依存だった私の10年間以上の経験や、ギャンブル依存から離れられている現在までを少しずつ書いていきたいと思います。現在は5年ほどギャンブルから離れられておりますが、またいつ再発するかドキドキしております。ギャンブルから離れられた要因についても追々書いていきたいと思います。

簡単に私の経歴から紹介させていただきます。

関東地方のごく普通の家庭に生まれ、大学卒業まで関東で生活していました。

両親はサラリーマンで、決して裕福ではありませんでしたが特に不自由することもなく両親の勧めで大学まで進学させてもらいました。

初めてのパチスロ

関東の県立高校を卒業し、私立大学へ入学したものの

明確な目標を持って大学に進学していない私にとって

大学生の身分というのはあまりにも時間が自由であり

正直、何をして良いのか分かりませんでした。

ただ卒業に必要な単位の授業に出て、あとはアルバイトをして過ごす毎日を送っていたある日、当時通学で使用していた駅のポスターに書かれていたあるキャラクターを見つけてしまいました。

超有名な漫画『北斗の拳』のケンシロウです。

私は漫画やアニメも見ており大好きなキャラクターだったので、興味深々でポスターに書かれていたお店に足を運びました。当然、パチンコ屋さんです。

初めてパチンコ店に入った時の事は今でもハッキリ覚えています。

とても音がうるさかった事、タバコの煙が充満していた店内で黙々とパチンコ、パチスロに興じる大人達が少し怖かった事。パンチパーマの店員さんはもっと怖かった事。

入店してすぐにビビってしまい、店を出ようとしたのですがその時にケンシロウの声がすぐ側から聞こえたので、やはり見てみたいと思い狭い通路を右往左往しているうちに目的の台を見つけてしまいます。

当時、この台を置いていない店は無いといわれていたほど人気だったパチスロ北斗の拳。初めて行ったパチンコ店は駅前に昔からある古い小さな店でしたが、50台ほどあったパチスロ台のうち20台はこの機種でした。

台を後ろから見ていると液晶画面のなかで3Dポリゴンで表現されたケンシロウとラオウが戦っていました。(当時は本当に凄いと思っていました。当時はね。)

ボケっと見ていると怖い店員さんに打たないなら邪魔だからどいてくれ、と言われたまたま目の前の空いていた椅子に座ってしまいました。

座ってしまったからには打たなくてはならない、と思いマゴマゴしていると先程の店員が近寄ってきて声をかけられました。また何か言われるのかと思っていると台の脇を指差してここに千円入れるとメダルが出てくるからそれを台に入れてレバーを叩けと教えてくれました。

メダルは必ず3枚入れる、液晶でケンシロウが勝てば大当たり。言われた動作を繰り返しているとあっというまにメダルがなくなってしまいました。レバーを叩くたびに液晶ではいろんな演出があり、それがとても新鮮で、もっと見てみたいと思い千円札を台の脇の機械に入れます。三千円使ったところで満足して帰ろうとした時に隣にいたオジサンに今やめたらもったいないよ、もう千円で大当たりくるよといわれました。(当たりそうな演出があったようですが当時は?でした。)

オジサンに言われるままに千円札を両替し、打ちはじめてしばらくすると液晶ではケンシロウがサウザーを殴り倒し、決め台詞を言っていました。

ボーナス確定の画面のまま固まっていると隣のオジサンが自分のメダルを3枚入れてスリーセブンを揃えてくれました。大音量で流れだす音楽、ケンシロウの声。次々に出てくる大量のメダル。ずっと続いていくボーナス。

今まで経験したことのない刺激に興奮しながら打ち続けること数時間、遂にケンシロウとラオウの最後の戦いが始まりました。(大当たりが20回以上続かないと見れない特別な演出)

エンディングを打ち終わり、興奮状態のまま自分の後ろをみると大きな千両箱にはメダルがいっぱい詰まっており、店員さんについていきメダルの枚数を数えてもらうと『5750枚』、換金所から出てきたお金は『115000円』。4000円が約30倍になって返って来たのです。

家に帰る時も、家に着いてから寝るまでの間も大音量の音楽とケンシロウの声が頭の中に響いていました。この日、この出来事が間違いなく人生の分岐点だったと思います。

次回に続きます。

次は働きもせずに大金を手にした大学生活の末路とだんだんとギャンブルの沼に落ちてしまう様子を書ければと思います。

今回の話を書いていて思った事は、想像以上に脳は大当たりの快感を忘れていないという事。10年以上昔のことなのに自分自身ビックリしました。

最後まで読んでいただきありがとうございます

初めての事で要領がわからず読みづらい箇所も多々有るかと思いますが、また次回も読んでいただけたら嬉しいです。              かもめ





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