#28 モオツァルト、教祖の文学
在宅勤務になって音楽をかけながら仕事をすることが多い。何を今さらという話だけど、モーツァルトっていいな。
騒がしいニュースを次々に流し読みしているときにヴァイオリン協奏曲とかを聞いていたら、「この音楽って、疫病の時代も、戦争の時代も変わらずに演奏され続けてきたんだよなー」と思って、なんだか250年前から現代に向かって音楽が流れてきたみたいな気になった。
「モーツァルト 名盤」でググって出てきたものを片っ端からApple Musicで検索して仕事しながら聞いている。
その勢いで小林秀雄の「モオツァルト」を読んでみる。うーん、あまり好きになれない。小林秀雄っていろいろ言葉をこねくり回すけれど結局は権威とか検証しようのない表現(「真の伝説」みたいな)に雲隠れしてしまうような印象があって苦手だ。そのからくりを暴いた坂口安吾の「教祖の文学」は大好き。