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Netflix感想 Love is Blind

Love is Blind あらすじ

「ポッド」と呼ばれる個室の中で、壁を隔て会話のみでデートを重ね、婚約が成立してから初めて対面。ハネムーン、同棲生活、家族との対面を重ねて、出会ってからたった40日後の結婚式でふたりは愛を誓えるのか?という恋愛リアリティショー。
(こういうの好きだね〜・・と呆れられそうだが。全てがリアルとは思わないけど、身につまされる部分はいくつかあって面白いのだ)

見どころ:Reunion


「愛に外見は関係ないのか?を検証する実験番組」と銘打っているが、恋の一部始終を短期間に凝縮するためのしかけとして、「ポッド」を利用したにすぎないように感じた。そもそも出演者の容姿が皆平均レベル以上で、好みこそあれ外見が著しく不利になりそうな人はいない。
興味深かったのは、最終エピソードのReunion(同窓会スペシャル)。結婚式から1年後(!)、参加者が一同に会し当時を振り返る。
ホストがそれぞれに話を振ると、どの人も自分の気持ちを分析し、自分の言葉で自分の経験を論理的に語っていた。そして他の参加者も(話す内容を不服に感じていたとしても)茶化したり遮ったりせず、最後まで話をさせるし、聞く。話し手が感極まって涙が出て言葉に詰まっても、話し出すのを待つ。

日本/欧米のコミュニケーションスタイル


日本版バチェラーやバチェロレッテのReunionではこうはいかなかった。
プロの芸能人であるMCは「テレビは常に楽しく賑やかにしなければいけない」という思い込みがあるのだろうか。出演者の言葉尻をとらえてツッコみ、ドッと笑いが起き、話し手はそれ以上真面目に説明する雰囲気ではなくなってしまう・・・という場面が、何度も見られたような気がする。そしてそもそも、説明をする/聞く力が欠けていたと思う。
演出家の鴻上尚史は著書「コミュニケイションのレッスン」で、日本の世の中を『社会』(=今現在、あなたと何の関係もなく、将来も関係が生まれる可能性が低い人達)と『世間』(=あなたと利害・人間関係があるか、将来利害・人間関係が生まれる可能性が高い人達)に分け、このように言っている。
「日本人は、どうしても、同じ価値観である「世間」で生きることを前提にしてしまうのです。欧米はそれぞれの価値観がバラバラな「社会」に生きていますから、そもそも分かり合えないことが前提になっています」
Love is Blindのキャストは「分かり合えない前提」だから、きちんと分析し、語ることができたのか?当然ながら「分かり合えている」前提で話すと、語彙が乏しくなる。私は、語彙の乏しさは思考力の低下にも繋がると感じている。このLove is Blind、日本バージョンも行われるようだけど、いったいどうなることやら。本家のアメリカバージョンよりも「内面と外見のギャップ」が大きくなりそう。


しかしリアリティショーを見ているとつくづく、恋って思い込みだと思う。
ちなみに私の一推しはケニー。こんな素敵な人、なかなかいない!

https://www.netflix.com/browse?jbv=80996601



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