見出し画像

千葉ロッテマリーンズ2022 沖縄・宮崎練習試合を終えて(投手編)

沖縄本島・宮崎県での練習試合を終えて、選手振り返りです。

今回は投手編。
試合で気になった投手を語ります。

野手編はこちらをどうぞ。


①佐藤奨真投手

この練習試合で一番評価を上げた投手は、
育成2年目の佐藤奨真投手だと思います。

練習試合の成績は、
・2/15楽天戦(リリーフ) 1回3安打無四球1三振
・2/20ヤクルト戦(先発) 3回無安打無四球2三振
・2/24ホークス戦(リリーフ) 1回無安打無四球
トータル5イニングを投げて無失点でした。

何より、無四球というのが素晴らしく、
ストライク先行で、ゾーンの中で勝負できた結果でしょう。
特に、2/20のヤクルト戦は岩下投手のコンディショニング不良で急遽回って来た先発のチャンスをしっかりと生かしました。

昨年も2軍で、
17試合7勝5敗(2完封) 87.1回 防御率3.50
※四球は40個と少し多めでした。
と2軍の先発の軸として1年間頑張りました。
昨年見た試合では、テンポの良さが素晴らしかったです。
本人もインタビューで話していますが、
緩急と奥行きが生命線の投手です。

練習試合では、
ストライク先行の投球、カーブが良く、
自分のテンポで投げられていたと思います。
速球は出ても135キロくらいですが、
カーブとチェンジアップ、スライダーのような中間球でしっかりと投球できていました。

佐藤奨真投手を知る上で、こちらの記事も非常に興味深いです。

現在プロ野球では珍しい超技巧派左腕で、
チームにはいないタイプの投手だけに楽しみです。
ピシャリと抑えるタイプでは無いでしょうが、
投手陣のアクセントになるのでは、と思います。
昨年2軍でも多くのイニングを投げたのも高評価です。

是非オープン戦でも結果を出して、
今年支配下登録されるような活躍を期待します。


②森遼太郎投手

森投手は高卒5年目、今オフに支配下登録されました。
今年ルーキーの大卒投手と同じ年齢になります。

昨年は2軍で、
20試合10勝5敗(1完封) 115.1回 防御率3.20
とエース格の働きを見せ、支配下登録へ。
キャンプもA組でしっかりとアピールしました。

練習試合では、
・2/15楽天戦(先発) 2回2被安打2三振1四球2失点
※楽天・和田恋選手に2ランホームラン
・2/20ヤクルト戦(リリーフ) 1回1被安打1四球
・2/23オリックス戦(先発) 3回1被安打2三振1四球
という成績でした。

特別早いボールがあるわけでもなく、
コントロール、変化球、決め球のフォークで総合的に投げていく投手だと思います。
特に昨年美馬投手から教わったフォークボールを決め球として使えるようになってから大きく飛躍しました。

試合の映像を見ても、しっかりとコースに投げられています。
特にラオウこと杉本選手を打ち取った、インコースのボールは素晴らしいです。

絶対的な能力で試合を支配するタイプの投手ではありませんが、大崩れすることなく長いイニングを投げる、美馬投手のように育ってくれたらと思います。

今年は、
プロ初登板、初先発、初勝利、
を目標に頑張ってもらいたいです。


③佐々木朗希投手

2/19ファイターズ戦に先発した佐々木朗希投手。
今季初実戦で、プロ入り後最速となる163キロを計測しました。
※球場のスピードガンが早かった模様。それでも158キロくらいは出ていたとか。

まず、こちらを見ていただきたいです。
昨年のプロ初登板(2021年3月12日オープン戦)

見比べてみていかがですか?
力強さが全然違います。身体も大きくなりました。
何よりも、2月のこの時期に投げられるようになった、それも立派な成長です。

1年目は1軍2軍とも登板せず身体作りに専念して、
2年目は中10日を空けて実践経験を積んだ、
そして今年。

もちろん、右バッターへの投球などは不安定で、
アウトコースを狙った球がシュート回転していたりして制御できていませんが、
これにスライダー、フォークを混ぜて、
今年から投げ出したカーブも決まり始めたら、
いよいよ手がつけられなくなるでしょう。

今年は、中6日の先発ローテーションにもチャレンジします。とにかく無事に、怪我なくシーズンを乗り越えて欲しい。

期待したい成績は、
何勝するとかではなくて、
昨年の倍近い120イニング
これを達成してもらいたいです。

千葉ロッテマリーンズの朗らかな希望。
佐々木朗希投手がどんな成績を残すか、
本当に楽しみなシーズンです。


④廣畑敦也投手&八木彬投手

即戦力の期待がかかる、社会人ルーキーコンビも練習試合に登板しました。

どちらもホークス戦、しかも抑えたイニングの映像です。

印象としては、
廣畑投手は思っている以上にまとまってる。
リリーフではなく、先発タイプに見えました。
カーブが良いです。

八木投手は、引退された元ロッテ南投手のような、エイヤっ!と投げ下ろす感じ。
力強い真っ直ぐとフォークもまさに南投手。
顔もどことなく似ています。
八木投手はリリーフで投げてくれるでしょう。

この先のオープン戦でも登板機会があるでしょう。
暖かくなってきてどれくらい球速が出るのか、
どれだけ球威で押し込めるのか気になります。

どちらか1人はブルペンに入ってもらいたい、
廣畑投手、八木投手が共にリリーフならば、
30試合以上の登板
を期待したいです。


⑤小沼健太投手

独立リーグ出身、昨年のイースタンセーブ王、育成2年目の小沼投手もアピールしました。

練習試合は、
・2/17巨人戦(リリーフ) 2回3被安打無四球2三振2失点
・2/20ヤクルト戦(リリーフ) 0.1回無安打無四球
・2/23オリックス戦(リリーフ) 2回無安打無四球
3試合を通して無四球!
逆にリリーフにしては、三振が少ないのも。

2/20のヤクルト戦では、
乱調の国吉投手からの、急遽リリーフでしっかり抑えました。
カーブなのか、大きなスライダーなのか、
しっかり投げられていたのが印象的です。

身長が大きく(189センチ)、
長身から投げ下ろすストレートとフォークが武器ですが、昨年の結果を見ると三振は少なめ。
※昨年2軍では、34.2回を投げて20奪三振
1軍を意識するには、空振りを取れる球質というのも意識していかなくてはいけないのでしょう。

支配下登録もそれほど遠くとは感じず、
廣畑投手、八木投手の出来次第では、開幕支配下登録もあると思います。
廣畑投手、八木投手、小沼投手がブルペンに厚みを出してくれたらと思います。


⑥東妻勇輔投手&小野郁投手

中堅に差しかかってきて、将来のブルペンの核にならなくてはいけない2人ですが、今回の練習試合では不安定さを露呈しました。
※2/23ホークス戦の小野投手は良かったですが。

東妻投手は、まだボールが走っていない。
球に球威が感じられないピッチング。

小野投手は、良い球はあっても、あと一つ押し込めない。

この2人がしっかりブルペンBチームで機能してくれれば相当楽になるだけに、頑張ってほしい。
特に小野投手は、チームでは佐々木朗希投手に次ぐポテンシャルがある投手だと思うので、
どうか今年一皮剥けて欲しい。

ルーキーコンビや、小沼投手との競争になると思いますが、
去年投げてきた経験をどうか今年活かせますように。


⑦戦術面というか運用に関して

この練習試合で気になったのは、
・四球が少なくゾーンで勝負できていた
・リリーフ投手の複数イニング登板

の2点です。

これ、吉井理人元投手コーチ(現・投手コーディネーター)の本にも書いてあったこと(考え)が実践されているのでは無いでしょうか?

特に、リリーフ投手の複数イニング登板は、
これくらい抑えられないと1軍では通用しない、
という点もあったかと思います。
※もちろん今年から延長12回制復活に備えても

1イニングだけならば勢いでなんとかなる、
リリーフが複数イニング投げる事で課題を見つかる事もあったでしょう。
※ホークス戦の廣畑投手や八木投手がまさに。

こういう所も練習試合ならではで、
マリーンズ投手陣の実力の底上げになってくれたら。


他にも、小島投手、本前投手、鈴木投手、横山投手と語りたい投手はいたのですが、
野手編に続き長くなってしまったので、今日はここまで。

次は西武ライオンズとの春野2連戦が終わったら、また書きたいなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?