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廃業理由について思うこと。



【 原因と考察 】

日本では今、後継者不足による廃業が増えている。

年間7万件もの中小企業が廃業していて
そのうちの5割近くが、黒字経営をしているにもかかわらず
 “後継者がいない”
という理由で廃業せざるを得ないのは驚きだろう。

いくら売り上げが良くても、人々を笑顔にしていても
その仕事をやる人がいなくなれば、その職はなくなってしまうのだ。

私はそれをすごくもったいなく感じる。
だから、具体的に
・どうして後継者が不在という状況に陥ってしまうのか
・どうしたら問題解決できるのか
廃業する理由と共に考えてみたいと思う。

1.業種の将来性への不安

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・儲かる見込みがない
・時代遅れでニーズにあっていない
・商売として限界を感じている
このように、経営者自身が今やっている事業に対して
将来性を見出せていない場合だ。

本人(経営者)がそう思っている会社なら
誰かに継がせるのは申し訳ない気持ちもあるのだろう。

しかし、
「本当にその事業に将来性はないのだろうか」
と私は思う。
売り方や商品のキャッチコピー、アピール方法を変えてみたら?
全く違う業種と掛け合わせてみたら?
やる気のある後継ぎが現れたら、
前経営者には無かった発想で、商品をアピールし売っていくかもしれない。
まだまだ内部の経営コストを改善できるかもしれない。


1つのことをやり続けていると、思考の幅が狭まってしまう。
だから諦める前に、まず外部の人に相談してみて欲しい。



(Kamocoのつぶやき)
自分や、自分の周りの意見だけでなく
外部に気軽にそういうことを相談できる場があったらいいのにな。
どこに相談すればいいかもわからんよなぁ。




2.後継者がいない・育てる時間がない

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廃業した会社の事例を見てみると
代表が体調を崩したことをきっかけに、
後継者問題を真剣に考え始めることが多いように見えた。
きっと頭の片隅にはあったのだろう。

「いつかやろう、いつかやろう」と。

じりじりと迫ってくる後継者問題は、
忙しくしている中で後回しにされやすい。

しかし、はっきりと目の前にその問題が現れたとき、
後継者について考えるのではもう遅いのだ。
同じ業種で経営をしてきた人なら、会社を引き継ぎ
上手に存続させることができるかもしれないが
そんな都合の良い人間はそうそういない。
どれだけやる気があっても、
突然会社やお店をまかされたら困ってしまう人が大半だ。

だから後継者を育てる時間が必要だし、
そのためには早めに後継者を見つける必要がある。

こう言うと、

「そもそも “やりたい” って人がいないんです。」
「見つけるのが大変なんだ!」

という声が聞こえてきそうだが
私はそんなことはないと思う。

ほとんどの人が、“やりたくない” のではなく
その職種、またはその職種の魅力や価値を “知らない” だけなのだ。

令和2年現在、20〜40代の人口は3000万人近くいる。
もし、3000万人全員がその職種の魅力を知っていたとしたら
1人くらい(いや、それ以上に)

「働きたい。廃業させなくない。」

と思う人がいて自然だと思う。



3.忍耐をもって技術を習得してくれる若い人がいない

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きっとこれを原因としているところは
高度な技術を求められる職人のような職業だろう。

しかし、これはいつの時代でも聞くような理由だ。
“2つ目の理由” と似たようなことになるが、
若者だってその職の魅力にとりつかれていたら、
その職が自分がやりたいことならば、
忍耐だってできるし、一生懸命にだってなる。

それから、若者は大人が思っているよりも頑張り屋だと思う。
とくに自分がやりたいと思ったことに対しては。

今の若者は自分が生きている意味を知りたがるし、
価値を持ちたがる。

お金のためとか、食べるためとかじゃなく、
(それらのために働くのが悪いという意味ではないよ)
心動かされたものに惹かれ、動かされるのだ。
その職がそういうものならば作業が過酷でも、耐えることができる。
教えてくれる人が尊敬できる人だったら、
「絶対に習得しよう。」って気持ちになる。


「忍耐をもって技術を習得してくれる若い人がいない」
と言う人に、言いたいことがある。


せっかく興味を持ってくれた若者を
「昔はこんなの当たり前だった」などと言って
教えているつもりが、いじめてはいないだろうか。

技術を習得することと、先輩のいじめに耐えることは
もちろん何の関係もない。

”忍耐がない” などと若者を馬鹿にする前に、
受け入れる側の仕事に対する気持ち、
また仕事環境が整っているのか考えてみて欲しい。

なにも若者に媚を売れと言っているのではない。
ただ、仕事を好きな気持ちを、なぜ好きなのかを若者に伝えて欲しい。
そして、尊敬できる人間でいて欲しい(私もそうなりたい)。




まとめ

後継者問題は、やり方次第で解決できる問題であるように思える。
もうすでに取り組んでいる自治体やサービスもあるし、相談窓口もある。
国も 第三者承継なら最大1200万円の事業承継補助金の公募 をしている。
興味がある人は調べてみて欲しい。


もっと難しい問題があるのだろうけど、
今の知識ではこのくらい。
知識が増えすぎて前提から
「これも無理、あれも無理。」
ってならないように。


(Kamocoのつぶやき)
私はもっと根本的な部分を解決したい。
もっと明確に、もっとわかりやすいもの。
ネットに疎い人でも求人が出せれる環境。
職種をアピールできる媒体。
その職種と若者を繋ぐ媒体。
それらが多くの人に知ってもらえること。






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