LSDPTSD
2022.08.07
路上で目を覚ます頃におまえはもう居ない 唾液でどろどろに溶けたハルシオンが腹にこびり付いているだけだ 未来のことが思いだせない
傍をゆくサラリーマンの胸ぐらを掴んで怒られたい それから両手をあわせて丁寧に謝りたい 許されなくてもいい 此処から早く立ち退かねばならぬのに 乱反射する視界が愉しくってわらってる
首の下に紙幣を挿れてくれて去るような貴女のずるさに生かされて こんな情が共にねむったはずの大地と私を隔ててしまう おれをにんげんに成り上げてしまう
背に吸いつくやさしいコンクリートも今に滅びてしまうね
夏の虫と肩を並べ路地裏に果てながら あたしのずっと欲しかったのはこれだったのだ と やすらぎきったこの虚構さえ朝は燃やしてしまうから
す と殺してくれないおまえが厭 負けるなら骨の髄まで負け合おうよ 消化器片手に火遊びしてるみたいだ そんなにまともを愛してますか 送れなかった恋文でたとえば鶴を折ることよりもフォロワーを指折り数えることの方が大事ですかあなたの国では 手を繋いで墜落することに美徳のあった時代はもう過ぎたけれど ガードレールに突っ伏したきみと目が合った時私たちは瞼を失くした
ああ あなたのせいで 朝が眩しすぎてしまうよ
恋焦がれた心がおれの肉体から解き放たれたがってる
開け放しの眼からからだじゅう 光に侵されてる
心が身体から放たれるあのいっしゅんを深くあいしてる おまえは? 人であることは諸々面倒で 左袖をまくっては目が回る 脳が可笑しくなれば二足歩行さえ騙せるから 心だけがそぞろ歩く 繰り返すよ
想いは非言語に解かせるか?
べつに狂っても素面でも 汗をかいては 吐いたとて 両手を広げて互いの目を塞ぎ合おうよ 肉体から脱して ゆびを縫って 朝焼けを入り込ませないでね 今 上空を鳥が横切った もう直ぐで静寂が破れてしまう もう直ぐで静寂が破れてしまう ぼくをぼくたらしめてくれ 朝を越して また会えたら
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