龍果て


なぁ・・

な・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すくわれるかな  

ぼくは、すくわれるかなぁ

なんも  言葉が  でないな

てめえ  殺すぞ

2020年から   たしか  3年くらい

目深に被ったマフラーは、
母の匂い、
あかいフリンジと、
うすぼこりのつめたさした、くらがりの、
中へ、引き篭もって

ずっとおれは小説を   書いていたな

言葉の中にいて
身体を忘れてきってた

あのとき、死を知ってた  


それから2022年ごろの、春

探すべきリヤンを探して
また生まれた
いろいろ、やめた

いま

ぼくは、どうだろう
 


誰か、

お願い

潜り込んできてほしい


ひとのむくろに隙間を探して
やぶき千切って入り込む、
そこでしか、息ができないような

かつてのわたしのような、奴を、さがしてる

そんなひとに
おれの服は着られたがる

僕を見つけて欲しい

これを読んでる、おまえだよ

大丈夫だよ。一緒にどきどきしよう。

しぬすこし前の冬、ままがゆってたような
夜更けの、走らせた車の、川口駅から少し走った、線路沿い、アリオの先、信号が、変わるのを待ってた、

よこがお、頬はしろく、目は夜に見えない、花柄の、チェックの、ワンピース、ふしぎなくらい細い腕、あんたは、気持ちがいいと思えること、そういうことをこれからやりなさい、金なんかなくていい、困ったらその時考えなさいよ、
大丈夫、大丈夫、大丈夫、
ずっと、ずうっと、どきどきしていなさい、
どうせさいごはみんな、居なくなっちゃうんだから

たしか
そんな意味のこと

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