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玄関・台所・御手洗い…お家の中の神様を知っていますか?

自宅で神様をお祀りするとなると、誰もが一番に「神棚」を思い浮かべるのではないでしょうか。
神棚はその家そのものと、そこに暮らす家族を見守ってくださる、言わば「神様のお住まい」のひとつになる場所です。

「お家の中の神様」と聞くと、その「神棚」以外には特に存在しないように思えるかもしれませんね。
しかし、お家を綺麗に整えて「神様が好む環境」さえ作ることができれば、お家のさまざまな場所に神様をお迎えすることができるんです!

今回は、実際にお家の場所を具体的にピックアップしながら、八百万の神々の中から「お家のあらゆる場所を守ってくださる神様」について、ご紹介していきたいと思います。


「神棚」にお迎えする神様

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以前、神棚についての記事でも詳しくご紹介しましたが、神棚にお祀りする神様は下記の通りです。

➤神宮大麻(伊勢神宮の天照大御神様の御札)
➤氏神神社札(居住地域を守る氏神様の御札)
➤崇敬神社札(その他に信仰する神社の神様の御札)

神宮大麻は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)様をはじめとする、日本の総氏神をお祀りする御札です。
氏神神社札は、あなたが暮らす地域一帯を守ってくださる神社の神様の御札ですから、神宮大麻に次いで並べていただきます。
崇敬神社札は、それ以外にご縁をいただき崇敬している神社の御札を授かってお迎えします。

このように、神棚は「さまざまな神社の神様とのご縁」を、ご家庭の中でも感じることのできる大切な場所でもあるわけですね。

神社で授かった御札は、自宅の中でも誰もがお詣りしやすい「家族の中心」となる場所――居間・床の間・リビングルームといったお部屋にお迎えしましょう。
具体的なお祀りの方法につきましては、こちらの記事もご覧ください。


「玄関」の神様

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玄関は、自宅の入り口であり、神社で言うところの「鳥居」のような意味合いを持った場所でもあります。

たとえば私たち日本人は、お正月に家の入り口に松飾りをして、年神様を丁重にお迎えする文化がありますね。
節分には、玄関先に鬼を追い払うための「柊鰯」を吊り下げますし、年に二回の大祓に際しては神社で「茅の輪守り」を授かり、疫病退散を願って扉に下げたりもします。

つまり、この「玄関」という空間では「悪いものを跳ね返し、良いものを迎え入れる」ことが大切になってくるのです。

そこで「玄関の神様」と言えば、天石門別命(あめのいわとわけのみこと)様という神様がいらっしゃいます。
あらゆる「出入口」は、外と内の世界を分ける境界であり、そこから侵入する災厄や悪霊を防ぐ門番のような役割を果たしてくださるのです。

私たちの平穏な生活の条件とは、家という場所が「心から安心できる空間であること」にもよるものだと思います。
そのためにも、玄関先はできるだけ綺麗に保ちながら、玄関の神様にとって心地よい空間を作り、悪いものが入り込まない安心のお家を目指したいものですね。


「台所」の神様

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私たちが生活の中で「火」を使うタイミングはいくつかありますが、中でも料理をする台所においてはその頻度が桁違いです。
命の糧となる「食事」を作るためには、自宅でも毎日のように火を使用するはず。

「火(炎)」は大変便利で私たちの文明を豊かにしてくれましたが、その反面、取り扱いを一歩間違えれば火災などになれば命や財を脅かす、恐ろしい力にも転じることがあります。
そんな「火」を安全に使うことができるよう、台所で見守ってくださるのが「台所の神様・かまどの神様」の存在です。

荒神(こうじん)様と呼ばれることもあり、神社で「荒神札」という御札を受けて、台所にお祀りするご家庭もあることでしょう。
日本人は古くから、このように自宅で「火の神様」をお祀りすることによって、家庭で使用する火が必要以上に猛威を振るうことのないよう祈ってきたのです。

台所にある御札を見るたびに、火の取り扱いを間違えてはならない、という私たち自身の戒めにもなる気がします。
キッチンは特に汚れやすい場所ではありますが、神様に見られても恥ずかしくないように、綺麗に整えておくのが吉ですね!


「御手洗い」の神様

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御手洗いや洗面所、浴室などには水の力を司る神様が宿るとされています。
水の力を持つ神様にはさまざまな方がいらっしゃいますが、特に水波能女神(みずはのめのかみ)様が有名なのではないでしょうか。

美しい女性の姿であると言われるこの神様は、水の持つ力であらゆる罪穢れを洗い流す力を持っています。
水の豊かな国である日本にくらし、蛇口やスイッチひとつで無限に水を使えるようになっている私たちですが、そのありがたみは事あるごとに思い出すべきことかと思います。

たとえば、災害に直面して水の使えない状況に陥ると、それまで当たり前のように感じていた「水」のあるくらしに対する感謝は身に染みてきます。
豊富だからといって「無駄に使ってよい」と考えるのではなく、水のありがたさを「神様」の存在を通じて忘れずにいることが大切ですね。

御手洗いはもちろん、水回りは特に汚れが溜まりやすいものです。
流れる水は悪いものを押し流しますが、反対に流れの滞った場所には悪い氣が溜まりやすいものです。

美しい女神様に眉をひそめられてしまわぬように、こまめな掃除を心掛けていきましょうね!


それぞれの神様が司る力

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神社に足を運んだ際にも、お祀りされている神様に関する説明を呼んでいただくと、「この神様はこういった御神徳(御利益・御力・得意分野)があるんだな……」と知ることができるはずです。

日本にいらっしゃる神様は「八百万(やおよろず)」と言われているように、数え切れぬほどの神様が人間と同じようにそれぞれ個性を持って、さまざまな物事を「司って」くださっています。

家の中にも、私たちが綺麗に大切にしている場所や物には、必ずその想いに応えてくださる神様が宿るもの。
「家を大切にする」ことは、「くらしを豊かにする」ということでもあるわけです。
家庭内でも「神様の存在」を意識して、自身の生活を整えていくのも、日本人が古くから受け継いできた「くらしの知恵」のひとつなのかもしれません。

皆様もぜひ、自分のお家を心から愛することができるよう、神様の存在と御力を意識しながら整えてみてくださいね!


文/巫女ライター・紺野うみ


※神主や巫女が監修・執筆を手掛ける、くらしに役立つ神道や神社の情報を届けるWebメディア「神様が宿るくらし」のコンセプトは、こちらの記事をご覧ください。

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