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世界への扉は開くのか ― ポケモンカードゲームジャッジ Madokaインタビュー |それぞれのYOKOHAMA vol.3

ポケモンカードゲーム世界一が決まる、ポケモンの祭典 Pokémon World Championships が2023年8月、横浜で開催されます。日本発のゲームであるポケモンカードですが、その世界大会が日本で開かれるのは史上初めてのこと。「それぞれのYOKOHAMA」はこの記念すべき大会に対する想いを聞く連続インタビュー企画です。第3回はポケモンカードゲーム公認ジャッジの資格を持ちつつ、TPCiのPokémon Professor (TCG Judge) でもあるMadokaさんです。

2023年2月。オーストラリア南部の大都市メルボルンは夏の日差しだった。
大会前日からエントリー手続きができるということで、大会に参加する日本人選手と共に受付に向かうと、そこで日本人ジャッジであるMadokaが迎えてくれた。

もう一人の担当者と英語で軽口を叩きながら、わたしたちの観戦者パスを用意して、手渡しながら「Enjoy !」と笑顔をみせた。

「初日が終わった時に先輩ジャッジから、日本の受付業務と比べて違いがあったか?と聞かれたんですが、返答に困りましたね。日本では全く経験しないことなので」

OCICの前日受付風景

ポケモンインターナショナル(TPCi)が管轄する北米、南米、ヨーロッパとオセアニア、つまりは日本を含めた東アジア圏以外のエリアで行われているポケモンTCGチャンピオンシリーズ(Pokémon TCG Championship Series)では、ジャッジが対戦の進行だけでなく、選手の受付や景品の受け渡しなどの業務もこなす。
役割分担が明確で、より対戦に専念することが多い日本のジャッジでは経験しない業務にすこし戸惑いつつも、Madokaは楽しげに振り返る。

「オセアニア・インターナショナル・チャンピオンシップス(OCIC)は規模が大きいので設営スタッフがいましたが、より規模の小さなリージョナルの大会では前日の会場設営からジャッジメンバーが協力して行います。この辺りは日本の自主大会運営の意識に近いかもしれないですね」


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