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24’J2第17節 長崎vs千葉 私的感想文


実に苦しい中で達成した勝ちは大きいと思う。

vsジェフ千葉


2024年 明治安田J2リーグ 第17節

〇V・ファーレン長崎 1-0 ジェフユナイテッド千葉●


ゴールを決めたエジガルの喜び方がこの試合の苦しさの全てを表している気がした。

気温が30℃を超えるデーゲームの中で、サポーターの皆の応援があったからこそ選手たちはあれだけ頑張ってくれたのではないかと感じられるシーンも多かった。

皆お疲れ様でした&ありがとうございました!


これも戦術


振り返りというかなんというか。

ボールを軽く繋いで早めに縦にパスを繋いだり相手の後ろを狙っていきたい&相手からボールを奪えたらこれも早めに相手の後ろを狙いたい=鹿児島戦で見せたような試合展開を狙いたい長崎に対して、

前からボールを強奪しショートカウンターで仕留めたい&長崎の攻撃精度を低下させるように簡単にパスを出させないようにすると同時に徹底的に前からパスコースを封鎖したい千葉。
攻撃時はショートカウンターの他、後ろからはキックの精度が高い選手たちによる逆サイドに飛ばすロングパスで長崎の堅牢な4-4-2ブロックのサイドの攻略から徹底してクロスを上げてゴールを狙う算段だ。

米田は本当によく守ってくれた。しかしこの人のスタミナはどうなってるんだろう


いつも通りの布陣の中でその構図をどの選手も理解して、お互いがお互いの狙いをぶつけながら警戒しあった試合だったのかと思う。


前半終了間際、1点が決まるまでは完全に…とまではいかないものの千葉ペースで試合は進んでいたのはご存知の通りだ。
長崎としては、上手くパスを繋げなかったり、受け手のところでボールを強奪されたりするシーンが非常に多かった。

これはこの試合に臨むまでの準備期間の差もあったのだろう。1週間、このvs長崎戦に備えることができた千葉と連戦故に綿密な準備まではこなせなかった長崎との対比がモロに出たと言っていいはずだ。このビルドアップvsハイプレスは特に試合前からのスカウティングや仕込みが重要とも聞く。

上手くいかない攻撃とジャッジの基準の不確かさも相まってストレスフルな展開を強いられた。
同時に千葉のこの試合に臨む本気度も伺わせた。

ただ千葉の目論見通りの割には、ピンチはそれは多かったけど、本当に危ないシーンは少なく抑えれたのは見事だった。自陣ゴール前では体を張った守備で、なんとかブロックできたり相手のシュートの精度を落としていた。

攻撃の起点となるだけでなく、DFとしての守備能力の向上がより高まってる気がする田中隼人


そして忘れていけないのは暑さである。

千葉のサッカーはとにかく体力を使う。前半開始からのハイプレスが一試合もつわけが無い。
ハイプレスを弱めて千葉にとっての高い位置でのパスコース封鎖に注力し始めた前半途中からの守備も、それはそれでハイプレスほどではないがやはり体力をかなり持っていかれる。

ましてや長崎のボール保持時は前進には大きく苦労をしつつも、後ろにボールがある時点から左右に振ることで千葉の選手を走らせることについては成功していたはずだ。

ただでさえ暑い中のハードワークで体力を削られる千葉の疲弊を誘い、スピードを奪い各プレー精度を低下させる。

要約すると
【体力があるうちに事前準備の差を活かし試合序盤で得点を決め試合の展開を握ることに全てを賭けた千葉】vs【千葉の狙いを苦しみながら耐え切ることで相手の疲弊を誘い、じわじわと試合の主導権を奪いにいく長崎】
ということこそがこの試合の戦術合戦だったのではないか。

ある意味では監督で勝った、とも言える試合だったのかも


先制点が長崎に入ったことで千葉は狙いがズレてしまい、長崎の守備が余計に硬くなってしまい、体力もかなり奪われている。後半は前半ほど危ない場面を作られなかったことについては、千葉側が本当に苦しくなったのだと思った。

それでもスタートから最後までやり切ったFW小森やMF田口は相手ながら凄まじい選手だと感じたのも事実。
特に終了間際の小森の、長崎GK原田へのバックパスへチェイシング→ブロック→そのままわずかにゴール未遂となった場面は、もし僕が千葉サポーターであったなら感動しているであろうシーンだ。



フォーメーションの組み合わせやパスコースの作り方、選手の配置と動きの狙い、それだけが戦術ではなくて、環境や時間に合わせて相手を倒す策を練るというのもまた戦術なのだと感じたがどうだろうか。

少し良く見すぎかもしれないが、無くはないと思った。

千葉、小林監督もくやしそうである。しかし公式ホームページ内にこういうインタビューがあるの素晴らしいな。



千葉にとっては不運


ワンチャンスを決めた先制点。千葉に比べ体力消耗をまだ抑えられていた長崎は、トランジション=攻守の切り替えの場面…とりわけ勝負どころに惜しみなく体力、集中力を使えるようにしていた気がした。場面によってはもはや異常な切り替えの速さだった。

先制点のシーンは、秋野のフィード精度、米田の中へセカンドボールを拾いにいった動きからの良展開を作ろうとしてのパス&ゴー、加藤大の最初の競り合いへの反応とラストパスの判断力にも注目して見てほしい。

どれも「ここぞという場面の集中力」が存分に発揮されている。一瞬の隙を突いたという表現で紹介されるゴールだが、エジガルが一瞬の隙を突いたというより、一瞬の繰り返しである。


エジガル個人を指して「結局外国人の個の力かよ」などというのはちょっと違うと感じている。


千葉としては秋野からのフィードをエジガルと競った千葉DF、久保庭の負傷が不運だった。どういう類の負傷かはわからないが、交錯したか着地時かに脚を痛めたように見えた。この負傷でエジガルへの対応が遅れてしまったことは事故のような失点とも言えるのかもしれないが、勝負の世界の非情さの話である。

だがしかし、他サポが何言ってんだと思うかもしれませんが、大きな怪我でないことを願います。


データ


今回はSPORTERIA様よりの引用のみ。

スタッツの差は試合結果に直結するわけではないという典型的な事例となった。

ちょっと面白いのはこのデータ。

ラストパス?クロス!?

この日果敢かつ非常に効果的な攻め上がりを見せたのはDFWの新境地かもしれない。

敵陣最奥まで突撃することもあったDFW
セットプレー以外からゴールを決める日が近いのかも


勝って反省


やはり狙いがあったにせよ、序盤の相手の猛烈なハイプレス等で苦しい中であったにせよ、長崎も中で暑さに苦しんだにせよ、ボール保持時のミスが頻発したことは反省材料になるのだろう。

また前半のアディショナルタイムの千葉FW小森のシュートがクロスバーに助けられたシーンを筆頭に危ない場面も確かにあったし、危ない1歩前まではきてたシーンは多かった。守備時にもうひとつ相手に詰めるなどしていきたい。

あとは岳はちょっと余裕ぶちかましすぎましたね(笑)

試合中には「それはずるい(笑)」「それ危なくね?」と言いたくなるシーンもあったメンタルモンスター原田岳。

とはいえ、それはまぁパーフェクトな出来とは言わないし、確かに苦しい試合ではあったが、長崎の試合運びは全く慌てることも焦ることもないしっかりしたものだったことも頭に入れておきたい。

選手たちの方が僕なんかより理解しているはずだ。


増山朝陽vsドゥドゥのフィジカルバトルは見応えがあった。


パスミス


上記の関連事項。


前に述べたことがあるが、攻撃の組み立て=ビルドアップもそれは確かに大事だが、
そこにばかり目が行きがちで、ちょっとパスミスしたら大騒ぎしたりビルドアップやめろと言い始めたりバックパスするなという人も散見する。

しかし、試合の90分の中での戦略の組み立ての一部という面で解釈していくと、ミスもただミスしたわけではない「後々意味を持つもの」…つまりは次への布石のプレーとして捉えられるので、オススメな観戦および応援の仕方だ。
(ちなみに自陣ゴール前の危険なシーンでは「大丈夫!」「決まらん!」とか口に出して言うのもオススメ)

ぶっちゃけな話、長崎はそういう試合運びの意図の差し合い、読み合いが優れているが故に今勝てているチームでもあると考えている。なので試合中のトライアンドエラー、そしてリトライを安易に否定するよりドッシリと構えて応援しよう。


敵ながら天晴れ


さて、ぷれびゅー?でも触れた千葉のMF田口とFW小森はやはりすごい選手だったと思う。

自画自賛だけど、試合が終わってしばらくして改めて考えてみたら、今回のぷれびゅー?精度がそこそこ考えが当たってて「おおー」ってなった。

話を戻す。

MF田口泰士の配球センスやその正確さはやはり脅威だったし、またどこでボールを受けるか…といった上手さも兼ね備えた…正しくキープレーヤーだった。守備能力もスタミナもあるしヘディングも強い本当に高性能万能型MFだと感じた次第だ。
結構好きにさせてしまったのは、長崎としてはよかったのかどうか。次の対戦時は、彼に対する圧力をより強めてくれると僕が安心する。

左が田口泰士。元日本代表は伊達ではなかった


そして、何度も長崎ゴールを脅かし、最後の最後まで長崎サポーターをヒヤヒヤさせたFW小森飛絢だ。試合終盤までスプリントをかけてたのは若い故のスタミナだけではなく強靭なメンタルやチームを勝たせたいという魂をも兼ね備えてるように思えた。いい選手だ。いつか代表に選ばれるべき存在だと思うし、ジェフ千葉さんとしては彼を手放さないためにも早く昇格したいとこだと思う。

23年の大活躍からJ1移籍確実と予想された中で
漢気残留を果たした小森。この敗戦からさらに奮起してくるはずだ。


うちも海斗や翼、モヨあたりが引き抜かれるかもと思うと気が気じゃない。レイソルさんは田中隼人をくれ。

お互い頑張ろうな。



試合後には故障により戦線離脱中の岡野に対してこんなシーンも。復帰待ってるよ!



おまけ


ぐるぐる


長崎の広報は本当に素晴らしい。もはや好き。

大賀さんのぐるぐる推しが止まらない。

翼の全く物足りていない感じが伝わってくるのもいいし、山田陸のよくわからないテンションがなんか好きである(笑)
最近、山田陸はプレースタイルも相まって好きな選手となった。

まま、あまり話題に出てなかったけどマテウスのドレッドヘアーの金髪部分が無くなってたの寂しかった(笑)


このシリーズも好きである。増山からフアンマにパスが出た場面をリピート再生しすぎてるのは編集ミス説を推したいが、時間ない中で早く動画をあげようとしてくれてるのには感謝あるのみです。

そしてこれだ。
 


土曜日時点で「密着上がらないなー」と思ってたら、まさかの大長編。そして長い動画なのに全くそう感じさせないクオリティ。やべー。

海斗回となった側面もあるけど、やはりずっと長崎にいてほしい選手だなと改めて思えた次第だ。行くなら海外のデカいとこいって、世界をビビらせてきてほしい。


宣伝


ご本人様から掲載及び宣伝許可を頂いてます。

最近長崎サポ界隈で話題を呼んでいる、ちょろチャンネルさんの宣伝だ。


数あるサッカー観戦vlogの中でも動画自体のクオリティが大変に高く見やすいものとなっているし、それでいて更新スピードがとんでもなく早い。観戦した試合のその夜に動画が上がるなんてザラである。鮮度が命とはこのことか。

またサッカー関連にありがちな専門的すぎたり、勝ち負けにこだわりすぎる空気もなく、旅vlogを見ている感覚でどんな試合の後でも間違いなく楽しめるチャンネルだ。

サッカー観戦、推しチーム応援というお祭りに近いイベントに参加すること自体の楽しさが詰まっており、【おもてなしロード】でのひとコマや、試合前のイベントやスタグルを楽しまれてる様子もアップされている。

アウェイでの試合にも参戦されており、その様子も動画になっている。


鹿児島回はご本人様も大変楽しまれたらしく、ボリューム多めの内容だ。

サムネを見てわかるように若原選手の大ファン。その応援の様子を見るに、なぜかこちらがホッコリする。

玄関の鍵閉めから毎度スタートするのはちょっと面白い。撮った映像を見返せば戸締りも安心である。


そしておっとりほんわりした雰囲気とは裏腹にとんでもない勇者でもあるのだ。


雨が酷かった岡山戦。多くの方が雨に濡れない後列を選び観戦する中で、なんと最前列に陣取り応援をしていたというツワモノぶりも発揮。


長崎サポの中でも認知度が高まってるらしく「動画みてまーす」など声をかけられたり、差し入れをもらったりすることもあるようだ。

迷惑にならない範囲で声をかけると喜んでもらえるかもしれない。空気は読め。

僕?まだ挨拶すらしてません。はい。すいません。

とりあえず当note読者の方々はよかったらチャンネル登録をよろしくお願いします。

最後に、ぜひ観戦に慣れてない方にこそ見てほしい=もしこのnoteの読者の方が、知り合いの方をサッカー観戦に誘おうという時なんかに見せてほしい。あ、楽しそう!とか思ってもらえること請け合いだ。

サッカー観戦はそんな怖いものでも敷居が高いものでもないのだから。


べ、べ、別に、今回こんなやって宣伝したんだから、ちょろチャンネルさんのYouTubeが収益化したら、俺に焼肉奢れとか俺をチャンネルに出してギャラをくれとか脅すつもりはないんだからね!


水戸戦ぷれびゅー?おやすみのおしらせ。


次節のぷれびゅー?だが、おやすみさせていただきます。

友達に会いに&試合の応援に水戸へと行く予定なのだが、そのために仕事の休みを取った分やや忙しい1週間になりそうで、noteを書く時間が取れなさそうなことが理由です。

水戸はかなりの前輪駆動チームで、攻守ともに強力なFWを軸にチームが動いていく印象があります。

清水との対戦は惜しくも負けたものの、あのアイスタの雰囲気の中ででも臆することなく水戸ペースで試合をできており、かなり手強い相手。


現地レポを…書けたらいいなぁ…結局写真撮り忘れそうだなー…

お前はいつもそうだ。誰もお前を愛さない。

元ネタ


今回はここまで!ご覧いただきありがとうございました!




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