ヘアカラー

■プロローグだけを読む①■ 失敗しない5つの薬剤+色味の法則 「ヘアカラーの基本」西海洋史/CALON・著


ヘアカラーが当たり前になった

既染毛時代に必要なヘアカラーの基礎知識とは?


ヘアカラーブームを経て、ウイービング、スライシングなどのホイルワーク技術も発達。日本人女性の髪色はこの20年でずいぶん華やかになりました。
カラー剤の進化も著しく、色みの幅が広がり、ダメージが少ないタイプなども生まれて、よりダメージレスに、カラーを楽しむことができます。

お客さまの大半がカラーを繰り返した「既染毛」となった現在――、根元と毛先の差を均一にし、明度や色味を揃えるのはサロンワークで日々対峙する課題となっています。

既染毛は色みや明るさはもちろんのこと、アンダートーンの状態も異なっているため、1つの色だけでは、狙い通りの発色になりません。ましてやカラーチャートなどの「色」から決めてしまうと、髪の状態を合せるのが非常に難しくなってしまいます。
そこで、ヘアカラーは明度と色みを分けて考え、それぞれ2つのカラー剤を選択して色作りをするという基本法則を考えました。これは、ヘアカラーの色み開発の経験から生まれたもので、色彩理論に基づいてつくっています。
最大のメリットは、現場の失敗が確実に減る事。理由はいくつかありますが、ブラウン(N系)をベースとすることで、極端な色相のズレがなくなります。

カラーの失敗は即、失客につながります。サロンワークで重要なのは、それを減らすこと。色出しが難しい複雑なカラーを覚えるのも悪いことではありませんが、いかに失敗の確率が少なく、理論的に正確でダメージレスな色出しを学ぶことが重要です。

ヘアカラーは決して簡単ではありませんが、原理原則をマスターしてコツをつかめば、応用が利くようになります。色がわかると、サロンワークはもっと楽しくなるはずです。

この本が日々のカラー学習に少しでもお役に立てば幸いです。

西海洋史


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西海洋史

1967年神奈川県生まれ。美容学校教員を経て1991年渡英。ロンドンでカラーの経験を積み、カラーリストに転向。帰国後、原宿と表参道にサロンをオープンし、全国の美容師を対象としたアカデミーを開校。数々のカラーリストを育成し、日本のヘアカラー技術発展に寄与する。豊富な知識に基づいた体系的なカラー理論は業界でも随一。ヘアカラー剤、ヘアケア剤の開発にも多く携わる。beauty and care CALON代表。

美容師さん向けに、カット・カラー・パーマ・トリートメントの基礎&最新技術と経営情報を発信! 『月刊BOB』『月刊NEXTLEADER』を発行する、美容専門出版社です。