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【ACVD】オーソドックス中重四タン【構築記事】

はじめに

ACVDをプレイしてみよう、という企画でスタートしたnoteのシリーズでしたが、第一回でキーアサの話をしてから随分と時間が経ってしまいました。
第二回として予定している操作編の記事が納得できるように書けるまでの間、何も更新がないというのも少し寂しいので、当初のコンセプト通り気軽に記事を投稿してみることにしました。

本投稿はどちらかというと既にある程度ACVDをプレイしていて、勢力戦で出撃する際のアセンブルとその組み合わせ(以下、四機構成)に関心がある方向けの記事になります。

四機構成の構築意図の解釈は人によって大きな差異が生じやすく、たとえ全く同じ四機で出撃していても異なる運用となる場合があります。以上のことを考慮し、四機構成を紹介する際は個々のアセンブルと相互のシナジーの観点に基づいた、著者なりの理解の作法を一例として共に記したいと考えております。

それと同時に、紹介した四機構成を読者が自分なりに解釈で理解して、より適切な立ち回りや使いやすい運用へ昇華して頂くことを楽しんでほしいと思っております。私の記事を参考にしてくれること自体は投稿者冥利に尽きるのですが、アーマードコアは類稀な高いカスタマイズ性が醍醐味の希少なロボットアクションゲームですから、ぜひ読者の皆さんの手の中で理想のアセンブルと四機構成を完成させてみてはいかがでしょうか。



アセンブル

※画像はあくまで間に合わせでフレームの一例としての紹介であり、推奨する武装や内装の詳細を更新したスクリーンショットの差し替えは筆者の都合により8月9日以降を予定しています。


中二シウスストフレ

シウス中二(プロクニー)

都合の良いやつ枠です。スト撃って重量機殴ったり、ミサイル消して味方守ったり、隙あらばパルス構えて四脚焼いたり、出来る仕事が多く理論値が高い機体といえます。ただ、軽量ほど速くもなく、重二ほど硬くもない上、盾を持たない機体なので、狙われるとあっさり撃墜されることも多い機体です。そのため、機動力を最大限に発揮してポジション取りの早期修正やタゲが向いた際の回避操作が重要です。操作難度が低めで自由度の高いグラブは便利ですが、壁蹴りやブーオフを駆使した三次元機動を臨機応変に取り入れることで生存性を引き上げることができ、他の脚部にない強みを発揮できます。以上の理由から、ジェネレータは基本的に常に足を止めることなく動き続けられるバイタル、ブースタは細かく機敏に動けるシナツを推奨します。

装甲値は衝撃ハバス弾きのKE1870とナパ弾きのTE1149はマストだと思います。また、仮想敵のラージ重二で採用率が高いカヤックを弾くCE1002を取ると役割破壊されるリスクが減るので安心できると思います(万全を期すならカロン弾きのCE1111)。

対反動はハバス硬直回避の1130は絶対として、300衝撃ショットガン硬直回避の1197を取るとショット3バトやショッパル軽二に対して安心できますが、対反動調整のために積載を埋めると機体の挙動が遅くなっていくと思うので選択になると思います。

バトライはストレコの他にポデンカの選択ですが、ポデは弾速が遅くてロック距離ギリギリではストより命中率が低く、天敵の3バトに対して引き撃ちした時のアドバンテージが薄くなるので、基本的にはストレコ推奨です。

パルスガンはフレモントかナパの選択だと思いますが、バランス装甲の四脚に対して構成単位の対策としてパルスが必要ならナパが欲しいかもしれません。ただ、パルスを構える際の仮想敵が概ねKCの四脚レザスピや軽量機となることを考慮すると、バイタルの容量だと燃費が良いフレモントの方が使い勝手が良いと思います。利便性と信頼性を天秤に掛けて、自分に合うものを使うのが良いと思います。

シウスは迎撃シウスか距離シウスの選択ですが、例えばレーザーや砂での差し合いや開幕のスキャンでお見合いをしている時など、接敵前に交戦距離外から飛んでくるハバスを対面で消したい場合は距離シウスが役に立ちます。しかし、この構成では基本的に早めに接敵して殴り続ける時間が長いと思いますので、近距離でミサイル(特に複数発射されるVTF)を確実に消していける迎撃シウスの方が恩恵が大きいという所感です。


KTラージストカヤック

KTラージ(ライパル)

良くも悪くも目立つやつです。基本的には味方の範サブの力を借りてラージを任意のタイミングで撃ち、ほぼ必中の5000ダメージとほぼ確定の機体硬直を叩き込みつつ、足を止めて装甲低下した相手に射安177の両手武器で殴ります。ラージ込みの攻撃性能は上記の通りとても強力で、接敵前のスキャン時には当然警戒されますし、足回りが遅いのもあって集中砲火を受けやすい機体です。ラージ自体もシウスによって簡単に一瞬で消えてしまいますし、対面での撃ち合いで相手の弾がラージに当たっただけでも消えてしまうので、グラハイで強引に射線をずらしたり遠回りして側面攻撃をしたりなど、ラージを通していくためにENを酷使しなければならない場面も多いです。以上を踏まえて、ジェネレータは20万容量、ブースタはグラブの航行時間が長く確保できるシナツが推奨です。

装甲値調整に関しては、衝撃込みハバス弾きのKE1870を取るタイプと、3バト弾きのCE2036またはミドミサ弾きのCE2097を取るタイプに大きく二分することができると思います。3バト弾きは比較的フレームの融通が利くのに対して、前者はほぼマギー頭ヨツン胴ジャック腕バルグジン脚のフレームが安定だと思います(脚をフレイムかフィーバーにすると簡単に装甲値は達成できますが、燃費が悪い上に小回りが利かず、採用例は多くありません)。レザスピと3バトどちらを弾くかの判断は好みですが、この構成では対インファイト性能は十分に高く、わざわざ肉薄した殴り合いを挑まなければ3バト込みにも対応ができる上、四脚レザスピに対して対面の撃ち合いで有利な機体が味方にいないため、射程外から強烈に削ってくるレザスピを弾いた方が弱点が少なくなると思います。

手武器はストレコかポデンカどちらか好みで選択で、ハンガーはライパルやWカヤック、C盾パルマシやK盾C盾など多様なバリエーションがあります。この構成の場合は味方の範サブタンクが四脚や軽量に対してあまり高い打点を持てない点を考慮し、それらに強く出れるライパルやWカヤックなどが良いと思います。


KCハバス軽沢KT盾

KCレザスピ(KT盾)

一家に一台、過労死枠です。レーザーで装甲低下させてハバスを撃ち込んだり、ハバスで装甲低下させてレーザーを撃ち込んだりします。ハバス貫通時には非常に高いDPSを叩き出す上、TEとKEの二属性攻撃によって盾の対策が自己完結しています。また、衝撃込みハバスと3バトを同時に弾ける貴重な装甲値を持ちながら十分な機動力があり、更に盾を最大2枚詰めるので耐久性能も高いです。以上に加え、四脚特有の滞空能力を生かした空中戦を得意としており、高高度を維持することで地形の影響を無視し、相手の機体と地形によっては上から一方的に撃ち下ろすこともできます。このように、攻撃力、耐久力、機動力がいずれも高く優遇されている機体ですが、その分しっかり対策が用意されていることがほとんどで、この機体でできる仕事を複数こなしていくには慎重な立ち回りが要求されます。

この機体はフレームがマギー頭ヨツン胴バリーブル腕第一軽四脚でほぼ完結していますが、一方で内装は乗り手の好みに応じて選択の余地があります。

ジェネレーターは、レーザーをしっかりフルチャージして撃つ機会が多い場合はバイタルの方がEN容量に余裕が持てて扱いやすく、TE抜けに対する半チャージでの連射やタゲられた時にハイブが吹かせる頻度などを重視する場合は鈴虫の方が適していると思います。

ブースターはダーフェン、ブリャー、常夏からの選択になると思います。ダーフェンは必要十分な推力と燃費のハイブ性能を持ちつつ、この中だと一番低燃費でEN効率が良いため、レーザーの発射頻度を上げられます。ブリャーはハイブ時のEN消費が著しく、また推力が高すぎて小回りが利かないため中々痒いところに手が届かないですが、滞空中など通常ブーストを多用することでENを節約・肉薄された状況などの要所に絞ってハイブする立ち回りでは有効な選択肢です。常夏は燃費が悪くレーザーの回転率は劣りますが、操作性が高く小回りが利くため感覚的な回避が可能であり、特に生存を要求される盤面で重宝すると思います。

レーザーは盾を2枚持つ場合は軽沢二丁か軽沢中沢の選択だと思いますが、ロック速度と弾速が軽沢より高い中沢が対軽量に便利な点・パージ後の機動力アップで回避性能が向上する点を重視するなら後者、最後まで40発ずつ撃てて弾持ちが良い点・両手で一律のチャージで撃ちやすくDPSが高い点を重視するなら前者を選ぶと良いと思います。この構成の場合は詰め筋として最後まで生存し、火力を供給しなければならない場面が多く、また構成全体で見た時にTE属性の武器自体が少ないので、弾数を確保できて対TE抜け火力も高い軽沢二丁を推奨します。

盾はTE盾を1枚は持つとして、もう1枚をKE盾にするかTE盾にするか選択だと思います。TE抜けの四脚としてはTE盾を複数持った方が即死に対するリスク管理はしやすく、TE盾割りのために撃たれる砂やハバスは割るまでに時間を掛けさせることができるため、直接的な生存時間を引き延ばしてくれるのはTE盾2枚の方である場合が多いという所感です。しかしKE盾を持っていくメリットも十分に大きく、相手側に砂を持った機体が残った盤面ではKE盾によって相手の詰め筋を阻止できるようになります。この構成ではそもそもKE盾を有効に持てる機体が他にいないことで、例えば軽量の砂が終始じわじわ削りを入れてくる展開に対しては、序盤で火力を押し付けて勝負を一気に決める他になく、終盤に抗う術を持ちません。よってそのストッパーとしてKE盾の採用を推奨しています。


KT範サブオトヒト

KTエルブミドルオトヒト

1人だけ別ゲーして遊んでるやつです。周りより明らかに火力が高い構え武器で有利な撃ち合いを挑むストロングスタイルです。壁が登れず小回りも効かないため、周りに障害物の少ない平地や高低差が小さい地形を選べると戦いやすいです。得意なことと苦手なことがはっきりしているため、タンクを構成に組み込む際は苦手な部分を他の機体で補完する必要があります。

範サブタンクの特徴として、肩武器はロック速度の補助で実質的な火力とは言い難く、またタンクが使用する構え武器の仕様上の問題で構え武器をパージしない限りハンガーが使えないので、ほとんどの場合において手武器だけで戦うことになるため、武装による対応幅が必然的に狭まります。範サブタンクの中で採用率が高いオトヒトでは至近距離での撃ち合いでかなり強く出れる反面、距離が離れるほど命中率が著しく低下していくため、ロックして撃てるけど実際のダメージは低いというような気まずい射程域があります。そのため、インファ機同士で同高度の殴り合う際の命中率はある程度落ち着くものの、上述したような実際の有効射程の問題に起因して、長い射程で空中から攻撃してくる敵への対空火力が低く、タンクが登れる地形・追いつける広さのマップでなければこれを単機で克服することができません。しかし味方を含めた四機単位では対策が可能で、範サブの恩恵を受けて強化された味方のレーザーやバトライ、ミサイルを活用することで、タンクが自分の土俵で戦えない相手に対する対策を厚くすることができます。これまで紹介した3機のアセンが軽量や四脚に対して少しでも強く出れるよう微調整されていたのは、このような理由に基づいています。

ジェネレータは、インファイトをするタンクの場合は原則20万容量で問題ないと思います。EN容量があることでグラブによる航行距離を伸ばし、一押しが必要な場面でENを使って強引な進軍や後退を可能にしてくれます。

装甲値は重二とほぼ同様に衝撃込みハバスを弾くか3バトを弾くかに分かれますが、3バトを弾かずともインファイト特化にはある程度対策が可能な構成ですので、重二と同じ理由で前者を推奨します。脚はエルブルスかサルバドール、バイカルの選択で、3バトを弾いたりTEを盛ってレーザーを極限まで軽減して受けたい場合にバイカルを採用したりしますが、基本的にはバイカル以外の二つを操作感の好みで使うことになると思います。バリーブル腕はマストとして、頭と胴体の組み合わせはかなり個人の好みで違いが出るところだと思います。ベオ頭盾コア胴は燃費が悪めですが操作性と機動力、カメラ距離に優れていて使いやすいと思います。それ以外だとマギー頭やKEアンテナ頭などにして速度とロック距離を妥協して燃費を改善したり、シールアイ頭にして燃費とロック距離を妥協してAPとTE装甲を盛ったりなど、色々試してみると良いと思います。

武器はオトヒトかWオートの選択で、より近い距離で殴り合って衝撃硬直を狙いたい場合は前者、対軽量・対四脚を意識した対空火力を補強したい場合は後者が良いと思います。オトヒトが軽量四脚に強くない点は以上に述べた通りで、火力としてはWオートの方が安定していると言えます。ただし、WオートはKE単属性の攻撃でKE盾の前では文字通り完全に無力化される場面もあり、また至近距離まで近づいてくる3バトなどのインファ機に対して、オトヒトに比べるとストッピングパワーに欠けるというデメリットがあります。タンクが得意とする殴り合いの仕事に特化するならオトヒト、味方との連携による補完やタンクの弱点を少しでもマイルドにする意識ならWオートという選択が良いかもしれません。



構成解説

基本となるような有名な四機構成は数あれど、オーソドックスと名に冠する構成は只の一つ。脚部も肩部も多彩なプロポーションで一貫した弱点が少なく、撃つ武器は三属性に配分されながらどれも対象を選ばず全貫通、均衡美と機能美を兼ね備えた原点にして頂点。それがオーソドックス中重四タンという構成です。

この構成は最広角FCSの機体が三機と250FCSの機体が一機(いわゆるインファ3アウト1)であり、交戦距離が短くダメージレースが激しいインファイトで優位に戦える場合が多いです。一方で相手がよりインファイトに特化した構成であった場合には、ストレコやオトキャの実質的な有効射程を活かし、最広角FCSのロック距離ギリギリ(カメラ性能を加味して距離150-200ぐらい)で引き撃ちすることで優位に立ち回ることができます。多くの構成に対してインファイト戦で明確なアドバンテージを持ちながら、インファイト特化構成に対する回答が用意されている点が特徴の一つです。

四機構成を評価する際、それぞれの機体が搭載する肩部の装備は重要な要素の一つです。採用率の高い装備を簡単に分類すると、シウスで消える代わりに強力な威力を持つ強ミサ(ラージ、VTF, 赤垂直、武器腕ミドミサなど)、シウスで消えづらく命中率が高いミサイル(ハバス、ジュピター、2096ミドミサなど)、サブコン(自サブ、範サブ)、シウス(距離、迎撃)が代表的であり、例えば強ミサとシウスの関係のように四機が搭載する肩武器のバランスによって構成間の相性差が生まれたりします。前置きが長くなりましたが、以上を踏まえるとオーソドックス中重四タンは肩武器がバランス良く配分されているため、肩武器が役に立たなくなる場面はほとんどないと考えられます。このような一貫した弱点が少ない構成は特定のメタで対策を講じることが難しく、構成の単純な相性差で負ける試合を減らすことに貢献します。

この構成の強い点
・特化構成に近いインファイトパワーがありながら、インファ特化構成に対しては引き撃ちが強いという明確な対策がある
・シウスも範サブも強ミサもハバスもあるので、ミサ偏重にもサブコン偏重にも不利が付きづらく、比較的安定して高い火力を出しやすい
・シウス、オトキャ、ラージの並びによって相手のミサイル火力を完封または相殺することに長けている

この構成の弱い点
・タンク込みなのでタンクが無理な地形は難しい、厳しい
・タンク側から軽量や四脚に有効打が出しづらく、特に軽量に対して隙を見せやすい
・序盤から終盤までレザスピ四脚の仕事が多く、過労死するリスクが高め
・3バトとミドミサが四脚以外に一貫しており、乱戦時や至近距離での撃ち合いが強要される地形など、自ら交戦距離を選択できない局面に弱い


※内容は事前の告知なく変更される可能性があります



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