軽やかな男の声がした。
土手の向こうは川になっており、草原の中の小道を洗濯物を抱えてやってきた男は、にこにこと愛想よく笑い、頭を下げた。
「曾祖父はわたしが幼いとき山に入り、仙人になったそうです。姿は見えませんが、たしかに今もあなたがたのそばにおりますよ」

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