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美味しいぞ凉皮(リャンピー)

君は凉皮(リャンピー)を知っているか。
涼しい皮とかいてリャンピー。
字面からして既にさわやかな感じだ。
もちろん中国の食事の一種である。

お店で食べるリャンピー

日本に紹介されるときは「中国のところてん」と表現されているリャンピー。
いやもう味のパンチの強さを考えると、ところてんなんてものじゃとてもないが、まあフルフルしてつるんと入っていく軽食の非小麦粉麺だと考えると、たしかに似ているのはところてんなのかもしれない。

発祥は西安市を擁する陝西省。内陸部である。

リャンピーが何でできているかと言うと、デンプンである。
材料は、緑豆粉や米粉や小麦粉など、澱粉が取れるなら何でも良いようだ。
作り方としてはお麩の作り方と同じだが、ただしお麩づくりでは捨てられる部分がリャンピーになる。

水に溶かした粉を時間をかけて揉み込むと、澱粉が混ざった水と、タンパク質のグルテンに分離するのはご存じだろうか。
この澱粉が混ざった水を、板の上に薄く広げて、蒸しあげて、よく冷やしてカットしたのがリャンピーである。
香港の腸粉にも似た、澱粉質のプルプルとした食感の食べ物である。

リャンピー自体には味がないので、大体ここにラー油とニンニク酢と胡麻ソースをぶっかけ、さらにきゅうりを添える。そして、1番大事なのが面筋と呼ばれる食べ物だ。
先程揉んで分離させたグルテン部分である。これを焼けば焼き麩になるし、蒸せば高野豆腐に似た見た目の、中国でよく食べられる面筋という食べ物になるのだ。
中国人はこの面筋が大好きなので、これに甘辛く味付けしてクミンをふったものがおやつとしてよく売られてる。

グルテン(面筋)のおやつ。クミンの強烈な臭いがうちの子供たちに大不評

まあこのリャンピー、中国では大変メジャーな軽食なのだが、おそらくその水分量などの問題もあるのか、作る人の腕に非常に左右されるのである。
なので好きでよく食べてはいたものの、中国で本当においしいと思えるものには一度しか出会えたことがない。なお次点は中国セブンイレブンのチルド麺である。

1番美味しかったのは寧夏回族自治区にある夏王朝の墓、西夏王陵の中の屋台でした。
これが美味しかったのですが当時は意識が低くて写真のブレを気にしていなかった…


でも、そんな本場中国で食べてもそこまで当たりが出ることが少なかったリャンピーが、何故かいつの間にか、日本で食べられるレベルが上がっていた。マジでいつのまにか…。いつあがったの…?
もはや私が中国で食べていた平均を全製品が超えているのでは?どうしてこうなった?

色々食べた結果、私が一押しのリャンピーは、池袋北口徒歩0分のビルの4階にある、友誼商店の冷蔵庫の中に大量にぶちこまれて売られているリャンピー、刀姐涼皮である!(持ち帰りのみ)

ついつい椰子ジュースも買ってしまうね

作りたてのお店で食べる麺も美味しいけど、圧倒的にここが完成度が高い。
持ち帰り用に水分を意図的に調整してあるのではないだろうか?
モチモチで大変美味いのである。
店で食べるのは割とブレが大きいが、今のところここは常にクオリティが安定している。
ラー油はかなり辛めなので、得意じゃない人は調整してかけた方が良い。
白いニンニク酢が本当にめちゃくちゃうまくて最高。
リャンピー試してみたくなった人は是非ここで買ってみてほしい。

自分で盛り付け。面筋のクオリティも高い。

ちなみに、友誼商店にはフードコートもあって、そこの四川の店は全体的にレベルが高いので、ここもおススメである。

友誼食品の麻辣スープワンタン(红油抄手)。うまい。

ガチ中華は本当に市民権を得てきたので、もうそのうちきっと、私が紹介する必要なんてなくなるんだろうなと思ってます。
これからも日本における中華を可能な範囲で食べて生きてくぞ!

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