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黒髪儀礼秘話 ー第一話 私立M女子高等学園卓球部入部秘話ー

   ー一ー

 この春横川侑子は滑り止めに受けた私立M女子高等学園に通うことになった。
「また女子校か……」
 六年連続女子校通い確定の侑子に六年連続ブレザーというおまけがついた。侑子は深いため息をついてとぼとぼと校舎へ向かう。
 侑子にとって唯一の不幸中の幸いは私立の女子校に通えることぐらいだ。もし公立高校に通うことになると、侑子は長い髪をおかっぱにしなければならない。
「M女子の校則は下敷きよりも薄い」という噂の通り厳しい校則はなかった。おかげで侑子は背中を覆い隠すほどの長い髪でも結わえずにすんだ。
 サラサラと小春日和にそよ風が吹くと、侑子の長い髪が気持ちよさそうに泳ぎ出す。いつもは幾重にも重なった長い髪が春風に梳かれると、髪一筋ごとに宙を舞い太陽の光を乱反射させる。
 侑子の後ろ姿を見た何人かの生徒たちはその場で立ち止まり、侑子の長い髪にしばし目を奪われる。
「侑子! おっはよー!」
「あ、舞。うぃーす」
 背後から聞こえる明るく元気な声の主に侑子は輝かんばかりの笑顔を向ける。
「あ、あれー? 舞、髪ー」
「えへへへへ……ポニーにしたぜ。フフフ、これで他校の男子どもをゲット」
 くるりと舞がその場で一回転すると、胸あたりまで届く真紅のリボンに束ねられた髪が弧を描く。
「うん。カワイイ。バッチリだよ舞。私ちょっとときめいちゃった」
「ちょっと……侑子。女子校なんだからそれシャレにならないって」
「あはは……。でも舞髪ずいぶん伸びたね」
「冬休みの間ずっと伸ばしっぱなしだったからね。侑子も髪伸びたんじゃない」
「うん……。そろそろ切った方がいいかな」
「え……どれくらい切るの?」
「そろそろ暑くなるから、思い切って……」
 侑子は風にさらわれそうになる一房の髪をつかんでしげしげと見つめる。
「えー! もったいないよ。そんなにキレイなのにさ」
「そーかな……やっぱり揃えるだけにしよっかな」
「そーしなって」
 舞は背後で侑子の髪をゆっくりとなでる。
「……うらやましいな、侑子の髪」
「え?」
「だってさこんなに長いのに枝毛なんか見当たらないし」
「舞だってきれいだよ」
「ありがと。でもちょっとほっとくとすぐ枝毛とかできちゃうんだよね」
 舞はぶつくさと前髪を何本か手にとって見つめている。どうやら数本ばかり枝毛をみつけたようだ。
「侑子。今度使ってるシャンプー教えて」
「いいわよ。アイスを舞がおごるということで決まり」
「ちょ、ちょっと侑子ー!」
 侑子が駆け出すと、背中に流れる黒髪も激しく左右に揺れる。そのたびに侑子の髪は太陽の愛でられたように、宝石の輝きに似た無数の小粒の光を反射させる。

 ――やっぱり侑子の髪の方がきれい……

 侑子の後ろ姿に魅入られた舞は、まるで時間が止まったかのようにその場に立ち尽くす。

「どうしたの舞? ぼうっとして」
「う、ううん。なんでもない」
 侑子が振り返ると、慌てて舞は小走りで侑子と背を並べた。

  ー二ー

 新入生最初の課題は部活選びであった。どちらかというと進学校というより体育会系の学校なので文化部はごくわずかだ。当然文科系は抽選となり、侑子と舞は二人仲良く「外れ」を引いた。
「どうしよう舞?」
「うーん」と舞は口にシャープペンをくわえ、腕を組んで「M女子高等学園クラブ案内<運動部>」のパンフレットを食い入るようにして見つめる。
「陸上部は練習キツそうだし……バスケとかバレーもなあ……。あ! ねえねえ卓球部なんかどう?」
「卓球? なんだか地味そう。でも、あんまり贅沢は言えないし……。そうしますか」
 侑子たちは卓球部の入部希望用紙に仲良く名前を書いた。

 さほど卓球部は人気がなかったせいか、侑子と舞はすんなりと入部することができた。
 卓球部は毎週月・水・土の放課後三回部活があり、侑子と舞は土曜の入部説明の後、つまり翌週の月曜日から正式な部員となる。
 侑子と舞は三階建ての大きな体育館の一階へと向かう。一階のフロア半分はバトミントン部、残り半分を卓球部が使っている。
 六人の少女たちは一人二組となって顔から大量の汗を流しながらいつ終わるともわからない激しいラリーを繰り返している。
 それは侑子と舞が想像していた「温泉卓球」のような和やかな雰囲気は微塵も感じられなかった。
 侑子たちの姿に気づいた一人の部員が「休憩」と部員たちに声をかける。部員たちは安堵の表情を見せずにその場で荒々しくなった呼吸を必死に整える。
 フローリングの床はすでに部員たちの流した汗で水をこぼしたように濡れていた。
「横川侑子さんと高畑舞さん?」
 年齢は侑子たちより一つ上であろう。身長は百七十センチ半袖半ズボンといういでたちで、耳も項も露わにしたベリーショートヘアが良く似合っていた。
「は、はい」
「ふふ……。そんなに緊張しなくていいのよ。私はいちおう卓球部の部長をやってる三年の河原美奈。見ての通りうちの卓球部は六人だけなの。だからと言って単なるお遊びにしたくないの。だからビシビシいくけど大丈夫かな?」
「ビシビシ……ですか……」
 優子と舞は互いに顔を見合わせて、どうしようという顔をつくる。その二人の表情を見てか理奈はクスリと笑みを浮かべる。
「フフ……『ビシビシ』というのはオーバーかもね。だからそんなに縮こまらなくてもいいのよ。部活の時とそうでない時のメリハリはちゃんとつけるけど」
 急に理奈の顔はおいてきた忘れ物を思い出したような表情になった。
「あ……それから……詳しい話は部室でしましょう」
 心なしか侑子は他の部員たちの視線が自分と舞に集まったような気がした。

 ――なんだろう……なんだか嫌な予感がする。

 急に体育館を包み込んだ湿りっ気を含んだ重い空気。
 侑子は胸騒ぎをなんとか抑えようとするが、一度鳴り始めた侑子の警報ベルは大きくなるばかりだ。

 部室を後にした侑子と舞は今にも泣きそうな表情を作っていた。
「髪を……切るんですか」
「ごめんなさいね。一応運動部全体のきまりなの」
 すまなそうな顔で理奈は丁寧に侑子たちに説明する。
 侑子たちにつきつけられたのは運動部共通の規定集のようなものだ。そこには体育館や校庭の運営から部員の身だしなみのことまでが細かく記載されていた。
 髪型についても例外となってはいなかった。抜粋するとこうである。
「運動部員は――<一>前髪は眉にかからない長さ、<二>サイドは耳にかからない程、<三>後ろは襟足をすっきりと出すこと――刈り上げが望ましい」
 かつての在校生なのだろうか、丁寧に侑子と同年代ぐらいの少女の写真が前、横、後の三枚の写真までが載っていた。
「侑子……ごめんね」
「舞が謝ることないよ。それより舞、どうする?」
「どうするって……侑子は?」
「……私は馴染みのところにする……」
「そう……じゃあ私はここら辺にしておくわ。だから悪いけど侑子は一人で帰って……侑子に……泣いてる顔見せたくないから」
 舞は大きな瞳一杯に涙を潤ませながら、ぺロッと舌を出した。
 舞と別れた後、月曜にはもう見ることはないポニーテールを侑子は心に深く刻んだ。

  ー三ー

 舞はその日早速髪を切ることにした。
 登下校の際いつもは侑子と一緒に通りかかる商店街の一角にある小さな美容室。
 扉には「いらっしゃいませ」という文字が浮き彫りにされた小さな板がぶらさがっていた。
 舞は扉の前で小さく深呼吸し扉をゆっくりと開いた。
「いらっしゃいませ」
 古びた外装とは反して若々しく張りのある声が返ってきた。
 清潔感溢れる白いシャツとジーンズに顎のラインで切り揃えた栗色に近いショートボブが良く似合う女性だ。
「M女子の生徒の子ね」
「は、はい」
 店員はごく自然に舞をカット台へと誘う。
 舞のバストアップが映る縦長の大きな鏡とゆったりした黒い椅子だけの簡素なカット台、乳白色の床いずれも汚れ一つ残さずきれいに磨き込まれていた。
「どのようになさいますか?」
 ポニーテールをほどいた舞の髪は胸のあたりで開放感にあふれるが、それもあとわずかの間だ。
「短く……してください」
 舞の髪を手際よくブラッシングしていた店員の手がピタリと止まる。
「……よろしいんですか?」
 舞はただ静かに頷く。店員も舞が髪を切る理由を悟ったようだ。
「だいじょうぶよ。もっとカワイクしてあげるから」
 やがて店員は鋏を舞の顎あたりに当てる。

 ――ジャキリ

 舞の耳に大きな挟みの音のみが突き刺さった。さらに店内に流れるジャズの音に数十本もの髪の束の床へと落ちる音が異様なハーモニーを奏でる。
 俯きかげんの舞の視界に刈布を滑る一房の長い髪が映った。舞の目に涙を潤ませるにはそれだけで十分すぎるほどだ。そして切られた髪は乳白色の床を漆黒にそめてゆく。
 鋏の音が耳に入り、床に髪が落ちてゆくのを目にするたびに舞は自分の中の何かが終わって行くような気がした。
 サイドの片方が顎先から消えると、鋏が反対の方の髪を切り刻みはじめる。
 ジャキン、ジャキン
 ――ユメ……ソウ、コレハユメナノヨ
 舞は呆然と鏡を見つめ、鏡に映った自分に何度もその呪文をかける。
「切った髪、ここに置いてくわね」
 舞の目の前に真紅のリボンで結わえた大量の黒髪の束が現れる。

 ――そ、そんな……夢じゃない、夢じゃないー!
 舞子は一気に現実へ引き戻された。
 あれほど髪を切ったというのに鋏の音はなかなか鳴り止まなかった。

 舞は髪を切り終えると一目散に家に帰った。
 ――うそだ、うそだ、家に帰ってもう一度鏡に映せば元の私の姿が映る……
 自分の部屋へ駆け込むと舞は荒々しく鏡台からカバーを取り外す。
「――! そんな……そんなあ」
 鏡に映った自分の姿、それは美容室で見た姿と同じだった。
 前髪は眉にかろうじてかかるぐらいの長さに切られ、もみあげは耳の上でスッパリと斜めに切られ、そこから直線を引いたようにサイドも短く切り揃えられている。後ろはもはや正面から見ることはできなかった。
 舞はおそるおそる手鏡で後頭部を映す。
「え? え? あれ?」
 後ろに映った姿、襟足あたりは地膚が見えるくらいにくっきりと切られサイドのラインのところまで刈り上げられていた。
 舞は帰り際に店員からもらった赤いリボンで束ねられた切った髪を後ろにあてる。
「あれ? おかしいな……くっつかない。くっつかないよ」
 何度も何度もやってみるが髪の束は舞の手から離れると絨毯に落ちるだけだ。
「そうだよね……切っちゃたんだから元に戻るわけないか」
 無理矢理作った笑みは涙で大きく歪む。
 切った髪をなでるとそこには美容院に入るまでのかつての感触が残る。その髪にポタポタと舞の滴が落ちていった。

 侑子は家に帰ってもなかなか髪を切りに行くことができなかった。
 もしかしたらこのまま時間がたてば切らなくてもすむかもしれない。そんな甘い幻想が侑子の決心を鈍らせているのである。
 ――今頃舞はどうしてもしてるんだろう……やはり舞もなかなか切れずにいるのかな。それとももうどこかの美容室に入って髪を切ってしまったのだろうか。
 昔テレビで偶然目にしたある芸能人の断髪シーンがふいに侑子の脳裏に蘇った。
 背を流れる長い黒髪に二対の銀色の光が肩の上で交差し、刃が閉じられると一瞬にして肩から下の髪が画面から消える――そのシーンが生々しい映像となって侑子の中で延々と放映される。

 嫌だ、嫌だ! 切りたくない。切りたくないよー!

 結局侑子はその日美容院に行くことができなかった。

  ー四ー

 日曜日、侑子は意を決して早朝に髪を切りに行った。
 鉛のような重圧感に押しつぶされるような気分を味わっているくらいなら、さっさと切りいこうと思ったのだ。
 家から美容院まではせいぜい数分しかかからない場所だが、すでに二十分以上たっているのに侑子は美容院の中にはいなかった。
 それもそのはずである。侑子は家を出てからずっと美容院の周りをぐるぐると歩きまわっているのだ。
 時には立ち止まり扉に手をかけようとするのが、そのたびにため息をついて美容院を通り過ぎるのだった。

 ――あと一周したら入ろう。

 美容院に入ることができない口実を何度も自分に言い聞かせている。そうこうしているうちにもはや何度目になるかもわからなくなった美容院の扉の前についた。

 ドキン、ドキン……
 こ……こ……、今度こそ

 小刻みに震える手が扉に手をかける。

 あともう少し……
 ドキン、ドキン、ドキン……

 だ、だめー! やっぱり……え?

 ふと目の前の扉が軽やかな音とともにゆっくりと開き、中からカットをし終えたばかりの客が出てくる。
 おずおずと立ち尽くす侑子の姿に馴染みの店員の目に映った。
「あら侑子ちゃん。今なら空いているわよ」
 その言葉で侑子はまるで魂を抜かれたかのようになった。侑子はおぼつかない足取りで美容院の中に入っていく。

 一歩……また一歩……。
 いつもは何気ないカット台への道のりがいやに遠く感じる。
 侑子がカット台に座ると店員は手際よくほのかにシトラスの香のするシャンプーをかけ侑子の長い髪を洗いほぐす。
「お疲れ様でした」
 アイボリー色の洗髪台から離れると侑子の長い髪はタオルで巻かれ、再び侑子の姿が鏡に映るとターバン状に巻かれたタオルを店員がほどく。

 バサリとたっぷりと水を含んで重くなった長い髪が侑子の背をたたく。
「今日はいつもぐらい?」
店員は毛先数センチだけをつかみ、侑子が答えるまもなくさっさとカラフルなクリップで
侑子の髪をまとめてゆく。
「……かく……してください」
「え?」
「短くして下さい」
 店員は驚いた表情で侑子の顔を覗き込む。
「短くって……どれくらい」
「ベリーショートに」
「ベリーショートって……ゆ、侑子ちゃん。本当にいいの?」
「はい」
 ――言った。言ってしまった……
 自分でも不思議なくらい落ち着いた声で……
「本当にバッサリいくわよ」
 サイドの髪を一房クリップからはずすと、店員は顎のあたりで鋏を止める。
 侑子は小さく肯き目を閉じる――それが合図だった。
 ジャキリ、ジャキ、ジャキン……
 大きな鋏の音に遅れて数十センチもの切られた髪がスルスルと白い刈布を滑り落ちる。
 次々とクリップからはずされた髪に鋏があたる。その音がするたびに侑子の体に電流が流れたように細かく震える。

 なに? なに? 私の髪、どうなっちゃってるのー?
 今すぐ出もこの閉じた両目を開けたい。でもとても怖くて目を開くことなんかできない。

 ――ジャクン、ジャックン

 鋏の音が鳴るたびに侑子は頭が軽くなる感じがした。首筋もやけに涼しい。
「……あれ? 鋏の音が」
 ついさっきまではあんなに重く鈍い嫌な音をたてていた鋏が軽妙なリズムに変わる。

 ――パラ、パラ、パラ……

 刈布に落ちる髪の髪の音ももう滝のような轟音でなく小雨のような音へと変わる。
「お疲れさま」
 小雨の音が鳴り止むの合図に侑子はおそるおそる目を開ける。
「え……?」
 鏡に映った自分の姿を見て侑子は惚けた表情を作る。
 胸元まで姿はたしかに侑子が着ている服と同じだ。だ首から上はまさに一変していた。
 首から上――いつもは背中まで流れる黒髪が映るはずだ……それがない……ない! なによりも違うのは頭だ。
 前髪は眉の上あたりで切り揃えられ、サイドは耳がすっぱりと出てそこから後ろの髪がまるで見えない。
「どうかしら?」
 おずおずと店員は小さな三面鏡で侑子の後ろ姿を映す。
 黒くつややかな髪は耳のあたりですっぱりとたたれ、そこから襟足までは思いっきりよく刈り上げられている。
 侑子はおそるおそる襟足に手を当てる。もはやそこにはかつてのサラサラと滑るような感触はなく、手のひらに短くなった髪がチクチクとささるだけだ。
「私じゃ……ない……みたい」
「大丈夫よ。よく似合ってるわ」
 にっこりと店員は笑みを浮かべる。
 侑子もそれにつられてまだ固さの残る笑みを返した。

 店を出たとたん侑子は急に首筋が寒くなる感じがした。
「もう春なのに」
 一陣の風が吹くと咲き綻んだ桜の花びらが侑子の首筋や服にまとわりつく。
 ごく自然と侑子はかつては風で舞うはずの長い髪を抑えるために手を伸ばす。
 その手はむなしく空気を掴んだ。
「……そうか切っちゃったんだ」
 手のひらには桜の花びらが一枚ポツンと残るだけ。急にポロリと目から滴がこぼれ出す。
 みるみる間に侑子の両目が涙で溢れ出す。
「馬鹿……今ごろ……なに泣いてるのよ、侑子」

  ーエピローグー

「おはよ、舞」
「え? ゆ、ゆーこ? うっそー」
 恥ずかし気に首をすくめ侑子は小さく舌を出す。
「え、えへへへへ……どうかな? こんなに短くしたの初めてだから、ちょっと心配」
「いい! いいよ! 前より男前になったじゃない」
「オイ……」
「冗談よ。冗談。でも本当なんだか侑子じゃないみたいだけどショートも似合うよ。侑子」
「アリガト。舞も結構いいじゃない」
「そーかな」
 舞はくるりとその場で一回転する。
 前髪は侑子と同じぐらいだがサイドの生え際は指でつまめないほど短くなっている。
 そこにはかつての真紅のリボンに束ねられた髪が弧を描く姿はなかった。
「なんだか後ろ姿だとどっちが侑子でどっちが私かわからないね」
「フフフ……そうね」
 侑子は吹き出すように笑みをこぼすと舞にもようやく明るい表情が戻る。
「河原部長驚くかな……」
「驚くよー。きっと」
「じゃ驚かなかったら帰りに侑子がアイスおごることにけってーい」
「あ……ちょ、ちょっと! かってに決めないでよ」

 ようやくいつもの侑子と舞に戻る。いつもと違うのは後ろ姿だけだった。

  ー了ー


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