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ドアの下から手が?

小さい頃に見たオバケの話でもしようかな。

小さい子ってオバケをよく見るって言うけど、私もよくオバケを見ました。
怖かったのは、勉強部屋のドアの下から出てた女の人の手とか。

爪が赤い、細い女の人の手でした。

ドアと床の隙間は1cmか2cmか、それぐらいしかなかったのに、そこに手が出てるわけです。

それに気付いたのは、ドアの傍に置いてあったランドセルからノートか何かを出そうとした時だったと思います。

驚いて台所に居る母の所に走っていった思い出。
話しても特に慰めるでもなく、嘘つき呼ばわりされるでもなく、でしたけど。

というのも、私幼稚園の頃は、歯を磨く時に「はみがきの妖精さん」が見えていたらしく、母に「ハバカンとミッチーがきた!」と報告してたりなんかしたみたいです。
母も「いつものあれか」みたいに思ってたのかもしれません。


それでそのドアの下の女性の手ですが。
次に見た時には居なくて、別段その後なにがあったというわけでもなかったです。
うん。「怖い」というより、「驚いた」でしたね(笑)

こう、じっと目を凝らしたら視えたとかではなく、普通にポンとそこに在る筈のないものが在る。
うわあっ!となりますよね。


視ようとして見たものって、怖くないんです。
妖精さんだとか、天使さんだとか、「それだと思って視る」っていうのはね。あると思って居るから。

オバケなんてないさ!って思ってるからオバケって怖いんですよね。


怖くなかったオバケとしては、「おばあちゃん」を覚えています。亡くなった母方のおばあちゃんだったと思うのですが、夕飯の支度をお手伝いしてたら、襖から覗いていたんです。
おばあちゃんには色が無くて、灰色をしていました。

視ようとして見て無かったけれど、これは「知っている人」だから怖くはなかったんですよね。

そりゃ居た瞬間には驚きましたけど(笑)

「だれ!?…あっ、ばあちゃんだ!」

とね。
ばあちゃんがいるよ!と母に教えましたが「遊びにきたのかもね」とにっこりされました。


オバケをよく見たっていうのは、私が小さかったせいもありますが、今思うと住んでいる場所の影響もあったかもしれません。
別段今流行りの「事故物件」とかではないですが、土地自体が沼地を埋め立てた土地でして、何かこう、ジメッとした土地ではありました。

私は幽霊は電気のようなものだと思っているんです、だから水によく通るのかなって。
魂も電子情報なので、水分のある肉体に固着してるのかなって。

人は枯れて死ぬってどこかのお医者さまが言ってましたけど。

枯れたら、魂って抜けていくんじゃないかなーとか、ね。

そうすると、水気の多いところに幽霊がよく出るっていうのは頷ける気がします。


ともあれ、元々の性質と、育った土地で、私は実はかなり「そっち方向」の子供だったかもしれません。ほんと「今思うと」なんですけど。
だってみんな見えてると思っていたんですよ…

自分が変わってるとは思ってなかったのです。

なので「今思うと」ちょっとオカルトな話、これからもぼちぼち書いていきますね。

今回はおしまい。

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