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実録・鉄道トラブル(その7)メーカー(2007年8月16日の日記)

ちょっと前、交流区間で521系の故障が続いた。
実は521系は東芝と三菱が作っている。
しかし、故障するのは東芝製に限られている。
東芝製の521系を交流区間に入れないように運用変更してしのいでいたが、ついに今日は直流区間でも故障してしまった。
東芝からも敦賀に技術者を派遣して対応しているようだが、あまりに御粗末!
我が社はどのような対応を求めているのか知らないが、普通なら無償修理は当然で、損害賠償だってあり得る。

私見だが安い部品を使ったのだろうと思う。
鉄道車両は思いのほか厳しい使い方をされているのだが、それを見くびったのだろう。
想定外の温度変化や負荷に対応できなかったのではないか?

最近の車両は電子化されている部分が多く、基盤交換となるのだが基板を交換しても同じ品質なら意味がない。
レベルの低い部品を特定して、それを対策品と交換した基板でなければ交換する意味はない。
悪い基板の特定は比較的簡単だが、基板の中で悪い部品を見付けるのは相当困難だと思われる。

さて、いつになったら通常の運用に戻せるのだろうか?


*解説
521系は東芝と三菱が作っていて、この時の故障は東芝製の521系にだけ発生していました。
最初は交流区間でのみ発生していたので、運用で何とかカバーしていたのが直流区間でも発生してしまい、打つ手が無くなってしまいました。

この時のメーカー対応が故障した車両の基盤を取り換えるだけで、結局取り換えてもそのうち同じ故障が発生すると言う繰り返しでした。
日記に書いている通り、基盤の不具合なのだから基盤を交換してもダメな事は私にさえ明らかでした。
東芝の技術者達は基盤のどこが悪いのかを探っていたのでしょうが、私は車両に取り付けられている基盤を見ても分からないだろうなと思っていました。
おそらく、基盤を改良したんだと思いますが、しばらくして発生しなくなりました。

当然ながらどこが悪くてどう対策したかは私達運用指令員に知らさせることはありませんでした。

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