ラトビアのアンティークラベルがすき
100年前に、日本から8000km離れた場所で使われていた薬の箱。
誰が何のために取っておいたんだろう。
誰だか知らないその人に、わたしは心の底から感謝している。ありがとうございます。おかげで2時間ずっと興奮しっぱなしでした。
時を経た紙が持つ魅力は、計り知れない。
はじめに
kami/ (紙一重)のなみえです。
「世界の紙を巡る旅」を始めて、80日が経ちました。ラトビアの首都リガをふらふらしています。
リガの中の旧市街は、世界遺産に登録されているほど歴史ある美しい場所です。
その一角にある「Farmācijas Muzejs(Pharmacy Museum : 薬局博物館)」が紙好きのわたしにとってあまりにも楽しかったので、そのお話を。
まずは外観。
この扉を開けると…
古いレジに、薬瓶の棚、分銅の測り、薬草の束。何ここ、楽しすぎる。
だけど悲しいかな、ここは博物館。
どんなにいいと思っても買って帰れないので、たくさん写真を撮りました。
せっかくなので、わたしが心惹かれたラベルやガラスを見てほしい…!
①ラベル
古いラベルがすきなんです。経年変化で変色したさまや、今とは違うデザイン、形、活版やタイプライターによる印刷。
好きな感じのラベルなら、何時間でも眺めてられるんじゃないかと思うほど。
今回訪れた博物館には、たくさんのラベルがありました。
いやちょっともうやばくないですか???フォントも色合いもデザインも素敵。
中でもわたしが気になったのは、上2枚の写真に写っている台形のラベル。
なんで長方形じゃないんだろう?何に使うんだろう?と不思議に思ってスタッフの方に尋ねてみると。
瓶に貼ったり、箱に巻いたりしていたそう。よく見ると、手書きやタイプライターでドクターや薬の名前、日付が書いてあります。
なんでこんなにいろんなデザインのものがあるのかというと、薬局ごとにオリジナルのラベルを作っていたから。
ええぇー、何それ素敵すぎる。
ということで、この博物館に収蔵されていた32枚のラベルの写真です。
他の地域でも、薬局ごとのラベルを作ってたのかな…?(ご存知の方いらっしゃったら、ぜひコメントで教えてください)
ちなみにマイフェイバリットラベルはこれです。
ここからインスパイアされて、新しい紙ものが生まれたらうれしいな。最高だな…。
②パッケージ
箱もすきです。四角いのも丸いのも楕円形のも、紙製の箱も缶も、ぜんぶすきです。
△このおじさんのイラストと黄色の色味がツボ!
△側面にも柄入り。1番上の丸いのは一周回って今っぽいデザイン
△丸い箱にご注目
△側面の柄がかわいいんです。白地の箱に上・側面・下の三枚の紙が貼られてる。
△ニベア!
△ゲイシャ!右奥は脱毛クリーム?
△水色のチューブのデザインがすき。今でも売ってほしい。
△えげつない凹凸のエンボスだったんだけど、この写真じゃ伝わりづらい。
△箱の中、和菓子やん。こんな包みだったら薬を嫌いにならなかったかもしれない…。
△このサイズ感もかわいい。
③ガラス
わたしは今「世界の紙を巡る旅」というテーマで各地を回っているのですが、「世界のガラスを巡る旅」をされてる方がいたらお会いしたいです。
集めて持ち歩くのも郵送するのも大変そうですが…。
ガラスの中でも、古いガラスや吹きガラスのゆらぎやムラがたまらなく好きです。
あと、化学実験器具の用途のための形状と数字の刻印ね、よいですよね。
小瓶って、どうしてこんなに心惹きつけてやまないんでしょう…。
透明じゃない、ゆらいだグラスが好きな方には作家もののくるみグラスやイランの吹きガラスがおすすめです。
(みなさんのおすすめグラスも知りたい)
④そのほか
忘れてた!!
小引き出しもたくさんありました。ひとマスひとマスに薬草の名前のタグが貼りつけてあるのがすごいです。
わたしは、カモミールとキャナビス(麻)しかわかりませんでした。
植物のカードや切手、救急箱もならんでいました。切手収集家の方もいらっしゃるんだろうなぁ…。わたしはイマイチ切手の面白さが分からないので、ぜひその沼に引きずり込んでほしいです。
おわりに
はい、おわりです。
50枚の写真を使って存分に語って、満足しました。
「ラトビア リガ 観光」で検索してもなかなか出てこない博物館かと思いますが、紙ものやガラスがすきな方にとって楽しんでいただける記事になっていればうれしいです。
△インク入れと羽ペンを置く台。ほしい。
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こんにちは、kami/(かみひとえ)です。いただいたサポートは、「世界の紙を巡る旅」をまとめた本の出版費用に充てさせていただきます。今年の12月に発売できる…はず…!