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あの扉の向こうに『夢の中で見たあなた』

あの扉の向こうには


ぼんやり眼を開けると

見たことのない景色が

広がっていた。

そこは古く洒落たCafeで

少し大人びたあなたが

腰掛けているソファーの隣に

ちょこんと座っている。

こちらを真っ直ぐに

見つめる瞳は

にこやかに「ひさしぶり」と

語り掛けてきた。

久々に会ったふたりは

懐かしむ様に過去と

現在を報告し合う。

そしてこれまで

どんな想いだったとか

空白の時間を埋めるように

時間が許す限りに語る。

ふいに「そろそろ行かなきゃ」

そう言って席を立つボクに

アナタは少し寂しそうに頷く。

「また、会えるといいね」

答えの返らない間が

いまの生々しい関係を現す。

でも、またいつか「きっと会えるよ」

懲りないヤツと言われようとも

心の中で呟くボクがいた。

最近忙しいから

少し心配してくれたのかな

なんて、都合のいい解釈を夢に託す。

目が覚めてベッドから転げ落ち

痛いと同時に

アナタを嫌いになれてない事に

ボクは驚いている。

そんな、夢物語をみてひとり大声で、朝から笑いが止まらない。ある日の物語。。

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