【MTGA】JumpStartは最高のリミテだった
最初に結論を述べましょう。
JumpStart は、リミテッドを楽しむ最高のセットです!
自信を持って言えます。最高のリミテッドです。
「競技リミテッダー」には最高というほどではないものの、毎月ミシックランクまでドラフトするような私は15回以上、計11時間以上遊びました。
ここに一切の誇張はありません。
2日で合計11.5時間配信しながらプレイしていたので証拠すらあります。
一体どこが最高なのか?
…を語る前に、まずこの記事を読んでほしい対象を明言します。
・リミテッドに興味はある
・リミテッドでなかなか勝てないから面白くないと感じる
・リミテッドのデッキを組むのが難しいと感じる
逆に、以下の人には残念ながらお勧めできません。
・モダンホライゾンのカードが嫌い(モダホラのカードが目立つため)
・知らないカードを読むのが苦痛だ(新カードにワクワクしない場合)
・カジュアルでもダイスデッキを使われるのは嫌だ(ランダム嫌い)
JumpStartは徹底的に遊びやすくしたリミテッドですが、
リミテッドであることには変わりがないので、リミテの魅力となる特徴そのものが嫌いだとお勧めができませんね。
JumpStartのここが楽しい!
1. 使うデッキの完成度が高く、使い心地がいい!
強いカード、強いデッキを使う時のリミテッドは楽しいです。
そして、JumpStartでは誰もが強いデッキを使うことができます。
専用の構築済み20枚パックを二つ組み合わせると言う特性のおかげで、初心者にありがちな「デッキの作り方がわからない!」とか、「作ったデッキが弱くて勝てない!」と言うケースは一切ありません。
…ごめんなさい。嘘をつきました。
約450種の組み合わせのある今回のデッキですが、3種だけあまりに悲惨な組み合わせがあります。
追記:450種ではなく約900種でした。wizardsのリミテ調整班は本当に有能
知っていれば絶対に避けることができますので、ご安心ください。
多少の強弱はありますが、全体的に相当バランスが良いです。
2. デジタル特有の要素がやってみると楽しい!
今回、多くのデジタル専用の要素が増えています。
プレイしていてとても面白かったのが、「永続的に〜」という効果です!
例えば《疫病造り師の使い魔》は、手札のカードに接死を付与します。
ただの1/1が頼もしいブロッカーになりますし、相性のいいカードもいるので「何につけよっかなー!」と楽しませてくれるカードです。
普通の手札が突然、おもちゃ箱に見えてくる感じですね。
これはカードを見た時と実際に遊んだ時の印象が一番違いました。
他にも様々なデジタル要素が実装されています。
デジタル要素には、個人的に一つ気に食わない要素はあるものの、プラス要素が大きすぎて些細な問題でした。
3. いろんなテーマを触れて楽しい!
今回のJumpStartには、46種類のテーマパックがあります。
モダンホライゾンのリミテッドを楽しんだ方は別ですが、MTGArenaだけでプレイしている方にとってはあまりに新鮮なデッキが多いことでしょう。
実際ものすごく楽しかったです。
私はデッキ構築を楽しむプレイヤーですので、
「このデッキにはこういうカードが入ってるはずだから、これと組み合わせたら強いんじゃないか?」と考えつつパックを選ぶのが最高に楽しかったですね。
例えば「エルフのマナ加速とフィニッシャーのドラゴン」を狙って、実際その通りに回った試合は実に快感でした。
5T目にしてとんでもない盤面に!!
玄人にもオススメできない組み合わせ
楽しい点を述べて来ましたが、勝つ見込みのないデッキではその楽しさを損ねてしまいます。
以下のパックの組み合わせだけは、絶対にオススメしません。
悪いことは言いません。
これらのパックは、相方が噛み合わないパックだと何もできません。
私は毎月リミテはミシックランクになる程度の実力はありますが、
サイクリング × 廃棄物置き場 で、1勝するのに1時間半かかりました。
おそらく、既プレイヤーなら満場一致で最弱の組み合わせでしょう。
弱いのではなく、勝てるカードがデッキに入っていません。
テヨパックはまだテヨくんがいるので、1枚だけは入ってますけど。
サイクリングに至ってはサイクリングすればするほど負けるという恐ろしいトラップ付きです。
初心者がそんなことわかるか!!!
経験者でも想像すらしなかったわい!!!
正確には戦える組み合わせも存在するのですが、それを察するのは難しいと思うので、よほど愛着がない限りは選ばない方が良いでしょう。
末尾に各パックのコメントを書きますので、選びたい方はそれを参照してください。
終わりに
今回のJumpStartは、非常にリミテッドの入門編として楽しく、オススメしやすかったので今回記事にしました。
11時間配信した後に2時間も記事にしたので、
土日の1/4をJumpStartに注いでしまいました。
それだけ楽しかったんだ。本当はRTA走らなきゃいけないんですが。
それはさておき、このイベントは2021年10月25日まで開催しています。
ぜひ遊んでみてくださいね!
ついついジェムを溶かし過ぎないように注意です!!
おまけ
怖いもの見たさで気になるのでしたら、以下の1分半のクリップをどうぞ。
おっさんの地声なので苦手な方はスルーを推奨しますよ。
https://www.twitch.tv/videos/1132958799?t=00h00m05s
・2/1飛行をフィニッシャーだと真剣に呼んでいる
・5/3/3飛行を失うだけで現実逃避をしてしまう
・単に5/3/3が着地しただけでドヤ語りしてしまう
・※これでもリミテミシックプレイヤーです
各パックの感想など
※1 いずれ全部感想書きますが、最初は危険な3パックだけ記載します
※2 相性の良し悪しは、楽しみを奪わないため危険なパックにだけ記載します
順番は「危険なもの3種」の後に、公式リスト順です
# サイクリング
スタンダードを想像して選んだプレイヤーを殺す最大の初心者殺し。
サイクリングして勝てるカードがなく、採用された土地が多いためにサイクリングすればするほどフラッドして負ける。
サイクリングしないとバニラしか入ってないため全デッキ中最弱パック。
ただし相方のキーカードを引きやすいため、相方が強ければどうにかなる。
◎:なし。他のパックにサイクリングが入っていない。
○:なし。唯一相性のいいパックは青黒で白とは組み合わせられない
△:人間か多面相。収録カードに人間が3枚あるからというだけだけど。
×:細いパック全般(特に修繕屋、テヨ、廃棄物置き場、無効など)
# テヨ
テヨくんを楽しめるパック。ケツアタックはロマン。
テヨパックだけでは基本的に地上を守ることしかできない。
飛行やプレインズウォーカーを相方にする方が精神衛生には良いだろう。
◎:キオーラ、セラ、サルカン
×:シナジーパック全般(特に廃棄物置き場、サイクリング)
# 廃棄物置き場
全デッキ中最も組み合わせにより強弱が変わるパック。
相方がアーティファクトに寄っていれば良さそうだが、そうでなければ、
7マナ3/3バニラクリーチャーをキャストすることになってしまう。
◎:アーティファクトデッキ全般
×:それ以外のデッキ全て
# 雲上
未プレイ。
使われた印象としては、使いやすくしっかりしたフライヤーパック。
ただし、良くも悪くも普通のフライヤー。
リミテ経験が浅い人はお手本としてリミテにおける飛行の強さに感動するかもしれないが、慣れた人には物足りなさそう。
# クリーチャー化
未プレイ。
使われた印象としては、楽しそうなおもちゃデッキ。
おもちゃといえど、廃棄物置き場と違って動けば勝てるので、見かけたら選びたかった。さすがに4/4や5/5は人が死ぬ。
噛み合うデッキも多そうなので、組みわせが楽しそう。
# 熊
mtgおじ歓喜の熊パック。
特筆すべきは、2/2/2の熊の抽選枠だ。
34%の確率で《灰色熊》、33%で《ルーン爪の熊》、33%で《仔熊》。
これで伝わるプレイヤーにこそ、このデッキは選ぶ価値があるだろう。
私は《ルーン爪》と一緒に《剛力化》も入っていてニコニコした。
新規プレイヤーでレジェンドに惹かれなければ、他のパックをお勧めする。
# ダブリエル
初期の頃から公開されていた、今回のJumpStart目玉のパック。
何と言っても新ダブリエルのイラストと能力に度肝を抜かれたプレイヤーは多いのではないだろうか。
実際めちゃくちゃ楽しかったので、選んで後悔することはないだろう。
唯一の問題は、楽しすぎて-3起動すべきタイミングで-2起動しがちなこと。
# 昂揚
モダホラ産のカードメインのパックで、とにかく単体のパワーが高い。
その上、墓地参照のシナジーなのでいろんなデッキと噛む。
…のだが、パックのブレ幅が大きく、私はエンチャ0で不運寄りだった。
それでもまあまあ強かった辺り、さすがはモダホラというところだ。
それでも個人的には、製作者に小言を言いたいランダム性である。
せめてパック内でカードタイプ4種は確定させてくれ。3種はきつすぎる。
# エンチャント
40%の確率で無味になる残念なパック。
無味は言い過ぎなのだが、インドカレー店にナンがないレベルだ。
私は、ナンはなかったものの入ってた福神漬けで我慢していたのだが、実は福神漬けは相方のパックに入ってただけだったことを知って落胆した。
あなたのパックからはナン(60%)が出てくることを祈っている。
フォローではないが、ナンがあればめちゃくちゃ味がするパックである。
# エネルギー
モミールで遊ぶならこれで決まり!
正直エネルギーシナジーなんてどうでもいい。(おい
このパックなら80%の確率でモミールが遊べるのだ(最高確率)
今回のJumpStartで遊ぶなら、一度はこのデッキを選んでほしい。
20%の方を引いた場合だが、その場合の方が実は強い。
モミールの代わりに、環境最速の4キルを目指して暴れまわろう。
このパック単体ではできないが…組み合わせを考えるのは楽しいものだ。
# 進化
いいぞ…6/6になった、このまま10/10まで…
あーっ! バウンスはやめてええ!!!
と、感情の波を楽しめるパック。クリーチャーを育てるのは楽しい。
ちゃんと回避能力付与が入っているのでデッキの完成度も高く、除去1枚だけで負けることはないだろう。
まあ、どう言い訳しても辛いものは辛いのだが。
# 明滅
アドバンテージ中毒者にオススメのパック。
想起+ブリンクパッケージも入っており、実績のあるシナジーが楽しめる。
特筆すべきは相方を問わない受け入れの幅広さだ。
パック内の何かが相方のデッキと何らかのシナジーがあるだろう。
使って楽しくシナジー多めで、個人的には良パックBest3に選びたい。
# フレイアリーズ
タイヴァー?そんな筋肉は知りません。
ヒストリックのエルフへの強力なテコ入れパック。
表題のフレイヤリーズさんがべらぼーに強い。
このパック単体でもエルフデッキを再現できており、完成度が高い。
ここからヒストリックエルフを作り始める参考になるかもしれない。
# ゴブリン
2021年、ゴブリンはマクサス貴族派と裏路地トークン派に分かれていた…
こちらはトークンを並べてラッパを吹くタイプ。
古き良きゴブリンに近く、mtgおじにとっては手に馴染むだろう。
一つだけ難点があり、とにかく細い。
最悪の場合、全体強化スペルがデッキに入っていないことさえ…
# ゴブリンの餌
(出会えず画像なし)
未プレイ。
こちらはマクサス貴族派の、強いゴブリンカードを使うタイプ。
モダホラ1のゴブリンといえば、分かる人にはわかるだろう。
ラッパで強化ではなく、トークンをサクって利用するタイプ。
こちらの方が選択肢が広く、現代のゴブリン感が強い。
# 人間
(出会えず画像なし)
未プレイ。
戦った感想としては、さすが部族デッキ最強筆頭候補といったところ。
部族シナジーを抜きにしてもリミテッドで強かったカードが飛んでくる。
人間はどこにでもいるため、思わぬところで恩恵があったりする。
あのサイクリングすら救うかもしれない神パック。
サイクリングは紙パックだが。
# 機械の中
(出会えず画像なし)
未プレイ。
未プレイどころか対戦したこともない唯一のパック。
リストを見た感じは、綺麗なアーティファクトシナジーパック。
エンチャントや廃棄物置き場はこのデッキを見習ってほしい。
# キオーラ
デッキの動きが全く青くない青いパック。
やはり、ここまで肉々しい青はクラーケン以外にはない。
壁生物と飛行生物をいい感じに展開できるため非常にプレイ感が良い。
リミテッドならではのコントロールが楽しめるだろう。
# 軍団
土地18枚要らないシリーズ筆頭。
1マナクリーチャーからテンポよく展開して殴るリミテらしくない白単。
ある意味、リミテ慣れしていないプレイヤーには手に馴染むかもしれない。
動きは構築なのだが、当然、カードはリミテ生物なので息切れしがち。
相方のパックはシナジーを要求しないデッキの方が、楽しく遊べるだろう。
# 遺失物取扱所
廃棄物置き場と似た名前だが、全くの別物。一緒にしてはいけない。
ディスカードによるシナジーに特化した、非常に完成度の高いパック。
シナジーカードで遊んでいたらアドバンテージが積み重なって勝てるのだ。
楽しい行動をしていたら勝てるというのは非常に、非常にプレイ感が良い。
2点火力とかサイズが上がるとか、そんなチャチなものではなく、いっぱいドローできて展開力まで上げるのだ!!!
見てるか廃棄物置き場!! リミテシナジーとはこういうことやぞ!!!
かめしばが選ぶ良パックランキング、堂々の一位である。
# 狂気
(出会えず画像なし)
未プレイ。
使われた印象としては、攻撃的なディスカードシナジーのパック。
モダホラ産のカードはやはり強力で、こちらのデッキも完成度高めな印象。
マッドネスの使用タイミングの上手さで強さが激変するので、このデッキでリミテッド巧者と呼ばれるようなプレイを磨くのも一興だろう。
# 多面相
無限のシナジー、無限の構築幅。
多相によるシナジーは留まることを知らない。
クリーチャーデッキのほぼ全てとシナジーを形成する、カレー的なパック。
何のデッキと組んでも食べられるようにしてくれる。
このパックが最も楽しいのはプレイ時より最初のパック選択時である。
「これと組み合わせたらあれが! いやこっちならあれか!!」と、様々なシナジーを想像して至福の悶々タイムを楽しんでもらいたい。
いつでも誰にでもお勧めでき、自信を持って良パックBest2に選びたい。
# マーフォーク
マーフォークの器用さを、リミテッドらしいマナカーブで実現したパック。
《メロウの騎兵》が実にいい味を出しており、カードの適切なプレイタイミングが都度都度変わっていくのが面白い。
余談だが、トロピーはただの島だった。
でもほとんどのプレイヤーが島をトロピーにしていた。
せっかくだからね。
# 接合
モダホラ産の新カードが大量に入ったアーティファクトアグロパック
…というのは広告詐欺で、アーティファクトクリーチャーが足りず接合が誘発しない、+1カウンターシナジーパックである。
とはいえ、別にそれが苦痛かというとそういうわけではなく、+1シナジーパックと考えたら普通に良いパックである。
接合と思ったら思わぬシナジーにびっくりするので、ティミーにお勧め。
# 忍者
ドーモ、ドクシャ=サン。モダホラニンジャです。
ネオカミガワが発表されて興味を持ったプレイヤーも多そうな忍者パック。
カワリミ=ジツ(忍術)を使っていると有利になるので、プレイ感は良い。
個人的には実質的な先手3キルをしてくるのが辛いので、ちょっと嫌いだ。
(といっても、これをされた2回ともボムレアで返して勝ったのだが)
# 後攻
後攻というよりは、後出しというかスロースターターというか。
少なくとも先攻の方が強いことは明言しておこう。
2ドローシナジーのパックであり、ドロースペルを適切に温存、プレイするのが重要となる、結構腕が試されるパック。
スパイクにとっては非常に楽しみやすい反面、ティミーにとっては楽しいプレイと強いプレイが一致しないため、人を選ぶパックと言えるだろう。
# 疫病
一言で言うと、ヤバイ。
二言で言うと、超ヤバイ。
兎にも角にも表紙を飾る《ヨーグモス》と言う男がやばすぎる。
パックのシナジーも綺麗に仕上がっており、全パック中最強候補の一角。
私は意図せずもう一つの最強候補と組み合わせてしまい、とんでもない化け物デッキを組んでしまって世界の支配者感を味わえたが、一瞬で満足した。
あまりに強すぎて万人にオススメできない、劇薬のようなパックである。
# 強化
未プレイ。
多分当たったのは一回だけだし記憶もない。
ブンまわりが楽しそうな縦に伸ばすデッキ。
シンプルなデッキだし対戦経験も少なく語ることがないのだが、+1シナジーデッキは多いのでもしかしたら当たったてたかもしれない。
# ネズミ
未プレイ。
戦った印象としては、かなり地雷臭のあるクリーチャーデッキ。
何がやばいって群れネズミが入ってないのがやばい。
パワーだけあげても、JumpStartは生物が多いのであまり強くないのだ。
全体的に見ると弱めなのだが、恐ろしいことにシナジーが動くと勝てる。
ネズミ算が動き出すと、全除去のないリミテでは……
# リアニメイト
未プレイ。
モダホラ2リミテにおいて安定して強いアーキタイプと聞き及んだとおり、強いカードを何回も使いまわせる点が特に光るデッキ。
この記事を書くにあたって、「サイクリング」をボロカスに言ったが、「サイクリング生物」を「リアニメイト」するというコンセプトで選んだ方からコメントをいただいてなるほどとなった。
なお、サイクリング側に釣り上げたいサイクリング生物は皆無なため、残念ながらそのコンセプトは成立しなかったようだ。
サイクリングは一体何人のプレイヤーを絶望させたのだろうか。
# 執着
(保存忘れで画像なし)
黒緑らしく、墓地をリソースにしたミッドレンジ系デッキ。
私は黒緑を一番リミテで好んで使うため、評価も正しい自信がある。
プレイ感としては、ザ・黒緑という感じで非常に良い。
相打ちすれば有利に、墓地を肥やす手札補充スペルを打てば有利に、というように、デッキ内全体が同じ方向を向いていて、適当に遊んでいても黒緑の強みであるリソース勝ちを目指すことができる。
フラッド受けもバッチリで、リミテのお手本黒緑を学ぶこともできそうだ。
惜しむらくはデッキの顔の「ゴイフの祭壇」を活かせるような、カードタイプがばらけた構築になっていないこと。
ここだけ気にはなるが、全体として良くまとまったデッキ。
# サルカン
Dragons Alive!!!!
サルカンをご存知のプレイヤーは是非とも選んでいただきたい一品。
主役はサルカンであることは明白で、そしてちゃんと、とても、強い!
久々に《焼炉の仔》つえー! って言いながらプレイしていた。
往年マジックのドラゴンと現代マジックのドラゴンが混在しているものの、別に古いドラゴンが活躍しないなんてことはなく、使ってて楽しいパック。
サルカンになった気分を十分に味わえるので、言うことはない。
公式GJ。
# スケールアップ
未プレイ。
+1カウンターを軸に据え…って何種類あるんだ縦に伸ばすパックは!?
まあクリーチャーを育てるのは楽しいから悪くはない。
構築メインで遊んでいるプレイヤーにとっては、普段より除去が飛んでこないので生物育成ゲームを楽しむことができるだろう。
が、リミテで良くある単体強化シナジーパックでもある。
リミテ入門には良さそうだが、私は他のパックに手を出したくなった。
# ゴミあさり
(保存忘れで画像なし)
ルーティングをフルに使うデッキの第三弾。
遺失物取扱所の青黒に対し、こちらは赤単色で仕上がっている。
はっきり言ってデッキを回すことしかできないのだが、リミテッドにおいて安定性というものがいかに強いのか、ということを教えてくれる。
フラッドはしないしスクリューもしないし、カードをプレイし続けられる。
デッキの屋台骨として相方のパックをしっかりと支援してくれるパックだ。
なお、この手のデッキと地雷の3種を組み合わせるとこの世の終わりみたいなデッキが仕上がるので、それだけは避けることを推奨する。
…それでも、回る分サイクリング × 廃棄物置き場 よりは強いのだが。
# 焦土作戦
(保存忘れで画像なし)
モダンホライゾン産の、墓地に土地があればシナジーのミッドレンジ。
その性質ゆえにフラッドしづらいミッドレンジとなっており、リミテッドのプレイ感としてとてもよい。
構築ならばほぼ起こり得ない、単にサイズがでかいだけで強い!
というリミテッドならではのシーンを作れる上、流石はモダホラ産カード。
サイズだけでなくちゃんと能力まで強い。
一方、コンバットトリックのような小技は一切ないので、パワー!パワー!パワー!!! と叫びながらぶん殴ることになる。
なお、私はミッドレンジスキーなのでやや過大評価している説はある。
# セラの領土
セラという名を聞いて反応するプレイヤーは、見たら選ぶべし。
まずもって、セラ本人があまりに強い。
入っているカードも、(一部疑問の残る採用カードはあるが)大体強い。
リミテで殴る白といったらこういうのだよね! というお手本感がある。
プレイ感としては申し分なく、文句をつける場所はほぼない…
と言いたかったのだが、パックの中身の出現率に問題があった。
30%の確率で、セラ本人がご不在なのである。
代わりにヒストリックで大活躍しているカードが入るので…
そこは我慢してもらうほかあるまい。
# スリヴァーの突撃
根強いファンを持つ部族、スリヴァーをアグロ系かつ2色でまとめたパック。
パック単体で見ればスリヴァー8体の採用がありがたく、3体並べば手がつけられなくなるスリヴァーの動きを十分に堪能することができる。
しかし40枚デッキとしてみると、スリヴァーが準バニラになりがちという点は多少気になってしまった。
とはいえ、リミテッドでシナジーカード8枚は十分という話もある。
スリヴァーを固め引いた時の動きは最高だった。
ということは、何のパックと組み合わせると最高のデッキになるんだ…?
考えてみると面白い。最高の相方である「多相」が白黒なのだけが残念だ。
# スリヴァーの巣
(出会えなかった!!!!ちくしょう!!!)
未プレイ。ぐぬぬぬぬ…
真のスリヴァーはやはり5色だ!
2色にまとめた前述のデッキとは真逆で、各色の強めスリヴァーをピックアップして作られたパック。
ブン回られて4ターン目初祖スリヴァーをキャストされたのは大爆笑した。
…のだが、これはリミテッドである。
全色が出るように各種土地が採用されているものの、とにかく色事故や初動の遅さがやばい、と思われる。
しかし、スリヴァーとあらはMTGおじとしては使わざるを得ないだろう。
私は見たら絶対に選ぶつもりでいたのだが、一度も出会えなかった。ぐぬぬ
# スペル
スペルというパックタイトルで、生物がパック画像に載っている。
それも当然で、実はスペルパックではなくシャーマン部族デッキなのだ。
正直「翻訳班!? 騙された!!!」という気持ちでいっぱいだった。
が、プレイ感は悪くなく、部族デッキとして考えると良い出来栄えだ。
実はウィザードとシャーマンとシナジーするため、予想外のカードとシナジーしだしてこれぞJumpStart感を楽しめるパックであった。
とりあえず、パックのタイトルだけ「シャーマン」に変えて欲しい。
# リス
パウパーを破壊した恐ろしい小動物がヒストリックにもやってきた!
のだがご安心を、ストーム1/1トークンだけは収録されていない。
よかった。ヒストリックパウパーの平穏は保たれたんだ…
なお、リスではなく、サクリファイスシナジーがこのパックの本質である。
無駄な採用カードが一切なく、挙句にシナジー満載と、完成度が高すぎる。
おそらく、Jumpstart環境2番目の強さであろう。
私は意図せず今環境最強のパックとこれを組み合わせてしまった。
あまりの強さに「あ、あかん。これ構築デッキや」となるレベルであった。
何せ先手3T目に3/3/1分身忍術決められた盤面を苦もなく返すほどである。
強いデッキを回すのは楽しいが、あまりに強すぎるので遊びすぎに注意。
# ストーム
今環境の問題児。
使いこなせないと弱いトークンデッキのため、初心者向きではない。
その原因は様々な要因に依存しすぎること。
リミテのストームの性質上、相方の軽量ドロースペルの量や、手札を溜め込むプレイングなど、強く使えるシーンはやや珍しい寄り。
しかし、綺麗に回ったストームは全除去以外で返せず、そして今環境に全除去は存在しないため、ぶん回った時の快感はひとしおだ。
毎回のプレイ感が異なるので、ムラのあるブンデッキとして楽しもう。
# 修繕屋
私がリミテで最も苦手とするリソースおばけ。
何がやばいって選択肢が多すぎて頭がパンクする。
手札とマナがいくらでも増えていく系のパックで、ドロッグ中毒者(※1)には垂涎モノのパックだ。ノードローノーマジック。
リソースを伸ばせば勝てるように組まれているので、プレイ感もgood。
これが使いこなせるのであれば、私にコツをぜひ教えて欲しい。
※1 ドロードラッグ。参考 → https://mtg-jp.com/reading/gekijo/0003675/
# 無効
リミテッドの青というよりは構築の青っぽいパック。
リミテッドの青はカウンター以外にインスタントタイミングで動くスペルが若干弱めなのだが、瞬速生物のおかげでストレスなく構えることができる。
ただし、ここはJumpstart、生半可なデッキはあまりない世の中である。
瞬速生物は並みの生物であるため、カウンターをうまく使いこなせなければかなり苦労することになるだろう。
そのため、気持ちよく遊ぶには、少し相方は選んだ方がいい。
フルタップしていく動きとの相性は悪いため、ミッドレンジとの相性は最悪である。軽い生物デッキであればそこまで意識しなくても良いだろう。
# 吸血鬼
未プレイかつ、対戦経験も皆無。
リストを見た感じ、あまりお勧めできるリストではない気がする。
特に吸血鬼シナジーを期待したプレイヤーはがっくり来そう。
パックの画像からもそれがわかる。1/1/1接死絆魂が表紙を飾っているのだ。
なんというか、シナジーが薄く個々のカードで戦う感じ。
Jumpstartでわざわざ触らなくてもいいかな…という印象だ。
# ゾンビ
こちらはかなりよくできたゾンビ部族デッキ。
「カードに書かれている」ゾンビシナジーだけでなく、動きとしてゾンビに合うカードが多く、シナジーの作り方が実にリミテッドっぽい。
どの部族パックにも言えることだが、相方とシナジーしにくいため固め引かないといけないという点については、ゾンビ側のカードパワーがなんとかしてくれるというのも悪くなかった。
やや除去が弱めのため、そこだけちょっと初心者向けではないかも。
# 動物学者
(画像撮り忘れ)
トークンパックは数種あるが、こちらは殴ることに特化したパック。
縦(生物のサイズ)と横(数)の両方に優れており、生物戦においては概ね優勢に戦えるスペックがある。
欠点としては突破カードが1枚しかないため、コンバットが苦手なプレイヤーは特に過剰に戦場を膠着させてしまい、リソースデッキに不利であること。
コンバットの基本である「2/2と3/3に対して4/4は殴れない」の逆だが、
「後続デカブツの為に戦場を整理しておくのも有効な策」も覚えておこう。
リミテッドらしいコンバットを楽しめるパックなのでそれなりにお勧め。
逆にこれが辛いのであればあまりリミテッドは向かないかもしれない。
# おまけの総括
ついに全パックの感想を書き終えることができた。
これほどJumpstartに熱を注いだプレイヤーが他にいるかどうかはわからないが、誰かをリミテッドに誘うならこれが最も良いセットだと感じたので、気合を入れて書かせていただいた。
あなたが、あるいはあなたの友人が、この記事でリミテッドを楽しんでくれれば心底幸せである。