昭和Black大好きが、令和BLACKSUNを見てみた①

仮面ライダー生誕50周年企画の一柱として生み出されたBlackのリブート作品。
メイン監督やメインキャストに特撮畑では無い人々を据え、脇は今まで東映特撮に実績のある人々で固める。

そして対するボクは、最もヒーローの影響を受ける幼少期にBlack(とRX)が直撃し、その後クウガまで唯一の仮面ライダーであった空白世代。
思い出補正込みで、別格化している。

そんなボクの目に、この作品はどう映るのか。

  • 1話

  • 2話

  • 3話

  • 4話

  • 5話

  • 前半戦を終えて

1話

正直、安い政治劇。
時代設定が2022年らしいですが、学生運動が盛んだった1960〜70年の空気感そのまま。
キバの様に、現在と50年前の舞台を行ったり来たりのドラマ展開をするのに空気感がそのままなので感情移入はかなり難しい。

あと、怪人がやたら弱い。
赤心少林拳を学んだ達人でもない一般警察官に射殺されちゃうとか、何の脅威にもなってない。怪人弱かったら何と戦うの?

2話

バイク移動シーンの合成は別にいいが、疾走感の無さがヤバい。
正直、バイク乗った事ない人が撮っているレベル。
基本的にノーヘル移動でコンプラ気にして無い風のドラマなのに安全運転なの?
胸踊るバイクアクションはきっとこの先も無いだろうなと諦めたシーンでもある。

3話

政府が怪人を生み出して生体兵器として利用していくマッチポンプが明かされる。
ただあまりに怪人の歴史が浅く、且つ他者から強制的に改造された怪人達が「怪人」というコミュニティをそこまで大事に思うか?
怪人の姿が本来の姿のような扇動は通るか?
むしろ自然発生では無い事を広く訴え、怪人の発生源を潰すように全体が向かうんじゃないか?

作品世界観の成り立ちに、どうしても矛盾を感じてしまう。

4話

ある程度の洗脳技術がある事が判明。
だったら、尚更だ。
なぜ肉体改造だけして意識はそのままの怪人があれほどいるのか。
自然交配で増えたにせよ、せいぜい時代的に2世3世程度。あれほどの勢力になるほど爆発的な増加は無いだろう。
であれば、ゴルゴム側が改造し、放置してると考えるべきだ。
わざわざ差別を生み出し、仮初の人権を付与して戦争利用するくらいなら、最初から洗脳すれば良い。
「差別」というテーマありきで作るから、特撮におけるもう一人の主役である「悪の組織」がやたらと歪(悪く言えば設定矛盾が多い)で魅力が無い。

5話

仮面ライダーBlack Sunとしては初の「変身」。
やや唐突に感じる「特撮」に戸惑うが、非常にカタルシスを感じる良いアクションシーンだった。Blackというか、アマゾンズ感のある戦闘なので差別化は欲しかったな、と思うがカッコ良かった。

それだけに惜しい。
正直ビルゲニア(変身体)がダサい。ダサ過ぎる。
石ノ森先生のコミック版に寄せたライダーデザインと、それに合わせた怪人デザイン。
その中で、何故かビルゲニアの顔出しスーツ。
ほぼ原作ママのサタンサーベルと合わせて「特撮」感が悪目立ちしている。
このシーン、ビルゲニアのデザインとアクション次第ではもっと化けたと思うのだが……。

前半戦を終えて

とにかく世界観がキツい。
少なくとも万人受けするような世界観で無いことは最初から分かっていたハズだ。
であれば、せめて矛盾点を少なくし世界観の落とし込みをスムーズに行うべきだ。
「大人向け」だからという建前に甘えて、胸糞展開(クソ政治とグロバトル)を黙って視聴者が見続けてくれるとでも思ったのか。
ちょっと特撮ファンをナメてるんじゃないのかな。
これが終盤、ひっくり返される事を願って見続けてみる。

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