地道にやってきたことが。

地道にやっていたことが、のちに大きなことにつながることがある。

理学療法士の先生について、わたしなりの正しい歩き方をするための身体作りをしている。3つの運動をしているのだが、この運動がいきなりできるのも、この1年間、毎日のようにyogaをやっていたおかげで、身体がある程度柔らかいからできると先生は言った。

父が亡くなった後から、わたしはいかに父が誠実に仕事をしていたかと知人の方々から聞かされた。それはわたしの中で無意識になっていた父のエッセンスを呼び覚ますことになった。そして、死者である父からの眼差しや力をもらって、自分に与えられた仕事を誠実にこなすようになった。目に前の仕事を誠実にしていくことは、喜びでもあるという気持ちにもなった。やがて、自分の中で何かが満たされたように感じ、もうこの仕事は終わりにしてもいいという決断につながった。地道な作業が心を整えてくれたとも言える。

今、人の話を15分聞いて、録音されたものを文字に起こしていくという作業をしている。毎回、初速ゼロでやれるのも、会社での地道な仕事をしてきたからではないかとも思える。そしてこの文字起こしというのも地道な作業だ。この作業は、どのようなことにつながっていくのだろうか。そういう思いは無きにしも非ずだが、あまりそんなことは考えることなく、続けて行っている。