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二年前の話。

二年前の今頃のことです。

普段は夫婦で市内の観光地に出向くことはほとんどありませんが、なぜかその日は「行ってみようか」となり、珍しく出掛けて行きました。

平日だったせいか、4、5台分しかない駐車場も空いていたので中に入り散策。

散策路を歩いていると、先を歩いていたり後を歩いていたり、たびたび出会う一人の外国人女性がいました。同じ場所で写真を撮ったり、軽く会釈などをして、とても感じの良い印象を受けました。

少し歩き回ってから、ベンチに座り枯山水風の庭を眺めていると、先ほどの女性が横に立っていました。

自分は積極的な方ではないし、ろくに英語も(英語でいいのかどうかも?)話せないので、声をかけようかとても悩みました。
でもなんとなく大丈夫そうな親しみを感じる方、人間言葉ではないかな、気持ちがあれば言葉は通じなくてもなんとかなるかな、などと勝手に思い、初めて外国の方に話し掛けてみました。

日本語で「綺麗ですね」と。もちろん、お庭の綺麗さのことです。
すると、とても気さくに優しい笑顔を返してくれました。
拙い英語しか出てこない私に対して、一生懸命に応えて下さいました。
デンマークから来られたこと。
名古屋からこちらへ来て、これから北海道へ行くとのことで、北海道へ行くことを楽しみにしているようでした。
日本に一ヶ月ほど滞在するとのこと。

そして、お仕事の話などを聞いたり、うちのウサギの写真をお見せするとウサギの名前を聞いてくれたり、彼女のご実家が農場で、そこで産まれた子羊や飼っている猫の写真などをスマホで見せてくれたり、和やかに時間が過ぎました。

ほんの20~30分のことだったかと思いますが、楽しいひとときでした。やはり言葉は大して通じなくても気持ちは通じるもので、たった一言から楽しい時間が過ごせました。
でも正直、英語が堪能だったらもっと楽しめたと思います。

こんなことは、たぶん一生に一度のことで、最初で最後のことでしょう。

でも書いているうちに、生きている間にもう一度位こんなことがあってもいいかもしれないなぁ、と思えて来ました。

今は新型コロナウイルスの影響で、外国人観光客の姿はほとんど見掛けません。
いつかまた、こんな機会に出合えるのかしら?

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