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2020年8月号 身体を休めて整えて 

春夏秋冬亀成園便りの20作目です。三重県松阪市飯高町での自給率の高い暮らしをする小さな自然養鶏農園からの季節レターをお楽しみください。 

【亀成園便りここから】
 年々暑さを増す気候の中で、夏をどう乗り越えるかが未来を健康に生きていくための課題となっているように思います。身体に熱を溜めず逃がすためにはどうすればいいのか。昔の知恵に頼ると夏野菜を多く食べることや行水、真昼間は外に出ないことなどが有効なようです。日々の小さな積み重ねによって、あまりエネルギーを消費せずに身体を整えていきたいなと願っております。そしてうだる夏だからこそやりがいのあることもあり、筆頭はなんといっても川遊びです。
 亀成園のある香肌峡という地域の何よりの魅力は清流です。地元の人々の川遊びの他、県内及び関西圏や東海圏の釣り人が時々訪れるくらいで混み知らずだった櫛田川なのですが、この夏はなかなかの集客力です。密を避ける影響もあり、川でのカヌー体験が発信され続けたのも一因でしょう。亀成園の子供たちもすっかりカヌーに慣れ、自力で移動できるようになり、サバイバル力を鍛えています。

 きれいな川も知名度が上がり過ぎるとあっという間に混雑して、汚れてしまう。たくさんの人が川や山で五感をフル活用して気持ちよく過ごせたらいいのにと切望するのですが、押し寄せずにそれぞれが縄張りを保って恵みを享けていくことを考えていかなければいけないですね。海の小魚は安全のために群れを作りますが、川の鮎は縄張りに敏感です。小さな体のわりに川を遡る力があり、きれいな川で柔らかい苔ばかり食べて悠々と生きている。川のそばで暮らす年月が長くなると、鮎を見習いたくなります。
 田んぼの端で見つけたイシガメも水と縁の深い生き物です。水温が上がらないよう水が濁り過ぎないようこまめに様子を見ていたら、気配に気付いて顔を出してくれるようになりました。嬉しい。

 お便り終わりは夏グルメ?のご紹介。とにかく野菜を手軽に美味しく摂りたい夏に役立つのはシシトウのグリル焼きです。しんないするまで5分焼いたらジュっと醤油などをかけるだけ。日々を整えるありがたい緑ですよ。
【亀成園便りここまで】

冬に真夏の話かぁと思いながらの過去記事アップです。
イシガメは亀成園に当たり前に居る生き物としてすっかり馴染んでおりますが、飼い始めの初々しい気持ちに触れられました。水槽の大きさ加減でただいま2匹が暮らしています。
鮎といいイシガメといい、親しみを感じる生き物とのつきあいが深まることこそ、里山暮らしの財産だなと感じています。
夏のカヌー体験はおかげさまで小学校児童皆でチャレンジできるお楽しみとなっています。川を楽しむ親子もずいぶん増えた気がします。ブレない思いがつながっていることに驚きます。


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