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2019年2月 立春過ぎて芽吹くころ

春夏秋冬亀成園便りの2作目です。三重県松阪市飯高町での自給率の高い暮らしをする小さな自然養鶏農園からの季節レターをお楽しみください。 

【亀成園便りここから】雪がないまま冬が過ぎていくのは惜しい気がしますが、あちこちで見られる春の訪れはいつの年であっても嬉しいものです。冬から春に先駆けて咲く水仙は、色合いが卵と似ている思い入れの深い花であるし、大きく出てきたフキノトウにも元気をもらいます。

亀成園で育っためんどりのうち六羽が飯高町内でお嫁に行きました。ヒヨコのときからの約束なので、寂しさよりも無事に送り出せてよかったという思いが強かったです。三羽ずつなので、きっと仲良く卵を産んで喜ばれていると見守っています。今回はどちらも鶏を飼っていたおうちなので安心してお任せしましたが、これから飼ってみたいという方の輪が広がるのもいいなぁと夢見ています。

後半は卵の色についても話です。亀成園の卵は黄身が黄色くてよく驚かれます。現代では一般的に「高価なおいしい卵は濃い橙色」と認識されているためか、こんなに黄色いのは何か理由があるのかなと考えるきっかけになることも少なくないようです。

烏骨鶏のひよこちゃんたち

上の写真は昨年の春に生まれたヒヨコと母鶏(烏骨鶏)ですが、ヒヨコの色って極薄い黄色です。鶏の種類にもよりますが、ほとんどはクリーム色に近く、オレンジ色のヒヨコというのはお目にかかれることはないはずです。でも卵の黄身はエサによって味も色も変わるので、亀成園でもパプリカ粉末やカシス粉末など与えれば多分濃い色になります。でもそれはどうにも不自然で気が進まないため、薄い黄色で堂々とやっておりますよ。
 薄いのに美味しい。食べ物の色は深いですね。

―亀成園便りここまで―

この当時、鶏を飼う人の橋渡しもできていったらいいなと夢見ていました。それが今では毎年ヒヨコやある程度育った鶏の輪を広げておりますので、書いておくというのは大事なことだなと改めて感じますね。

どんどん更新していきます。

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