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「VIVA LA VALENTINE」感想〜吉池ちゃんと鬼ゴロウ〜

先日、サンリオピューロランド×劇団ノーミーツによるオンライン演劇「VIVA LA VALENTINE」を2回観劇しました。


1回目の感想は

「え!?!?面白すぎない!?!!?」
「どういうこと?何が起きてるの!?」

今までのピューロとは違うひとつ先の内容、まるで映画のようなカメラワーク、素晴らしい音楽たち…。


お気に入りの言葉は、小室ちゃんの

「なんというか…いる、んですね…」

そうなんだよ!!!!“いる”んだよ!!!!

オタクとしては、キャラクターのオフの姿を見れたのがアツかった。
彼らも私たちと同じように悩んでいる、そう思うだけで身近に感じるし、より好きになりました。元々好きだけど。

あと他にお気に入りの言葉並べときます。

当たり前って、きっとすごいんだ!(ダニエル)
最強でしょ?(クロミちゃん)
世界を待たなくていいよ(クロミちゃん)

書いて思ったけど、セリフうろ覚えだし、なんなら忘れた。多分この倍はいいセリフあった。

ダニエルも、最初めちゃくちゃ自信なさげだったけど、最後の歌ではすごい自信に満ち溢れてて、心がとてもホッコリした。大好きだよダニエル〜〜!!

食入りすぎてマジで体感3分でした。凄い。

一応思ったことをまとめてツイートしたけど、ただのオタクの独り言がダダ漏れしてるだけになってしまいました。

※「#たまのおもいでばこ」でピューロ関係の思い出呟いてます。みてね( ῀ᢦ῀ )


正直1回目は刺激が大きすぎて、考察もクソも無かったので他の人のブログを漁ってました。

そう!私たち観客も劇の1部であり、だからこそライブ配信に意味があるんだ!!

……

もう私の脳ミソの中では大絶賛の嵐だったビバラバ。
しかし、あるひとつの記事を読んで、考えが大きく変わります…。

この記事を読んだ時、「素直になることと、ワガママを言うことは違う」と言う内容に納得しかしなかったし、その事に気づかずウハウハ喜んでた自分が恥ずかしくなりました。

正直、小室ちゃんみたいな女の子や、吉池ちゃんみたいな男の人は残念ながらこの世にまだ溢れているし、この2人だからこそ感情移入できたところはある。

思ったことを言えなくて、気持ちの方が先に爆発しそうな時もある。
演劇である以上、ある程度は誇張しているものの、プロとして気持ちを抑えて生きている人に伝えるにはいい話だったんじゃないかなと思います。


でも、みんな吉池ちゃんのこと忘れてない?

みんなは、鬼を外見のみで判断せず、中身としっかり向き合ったよね(「KAWAII KABUKI」より)。
今回の場合、吉池ちゃんは鬼ゴロウだったんじゃないかな。

※「KAWAII KABUKI」とは、現在ピューロランドで上演されている歌舞伎ショー。
(ネタバレ)
ハローキティ一座に憧れている歌って踊るのが好きな鬼が、ダンサーの1人としてショーに紛れ込むも、後に鬼だということがバレてしまう。最初は怖がられ、豆も投げつけられたりしてしまうが、キティちゃんたちは本当の彼の心に気づき、最後は彼をハローキティ一座に迎え入れるのだ…。いい話。


吉池ちゃんは「考えの古い昭和のおっさん」というキャラクターであり、小室ちゃんの敵である。

SEKAI NO OWARIの「Dragon Night」には、こんな歌詞がある。

人はそれぞれ「正義」があって
争いあうのは仕方ないかも知れない
だけど僕の嫌いな「彼」も
彼なりの理由があると思うんだ

今回の話は、小室ちゃんの正義を貫いた話だったけど、吉池ちゃんの正義は?

吉池ちゃんは言い方はきついけど、会社のことを思っていたはず。そもそもスポンサーだもんね、ビジネスだから会社に1番メリットがあるようにするのは当たりまえ(だよね?)


そんないわゆる悪役を主人公の正義でやっつけるのではなく、相手の正義とも向き合うのがピューロ。

観劇2回目で感じたのが、「キティちゃんは全て分かっていたんじゃないかな」ということ。
小室ちゃんが暴走すること、吉池ちゃんがショーを観て心が変わること、多分キティちゃんは全部知ってた。
ダニエルが思ったよりナーバスで、クロミちゃんがかわいくいたくて、シナモンがかっこいいと言われたい…。彼らのオフの姿と同様、キティちゃんは想像以上に凄い人物なんだと思う。

そんなキティちゃんには、小室ちゃんが暴走する道ではなく、吉池ちゃんと話し合う方に導いて欲しかった。
小室ちゃんは吉池ちゃんと腹を割って話し合うべきだった。吉池ちゃんの本当の気持ちを知るべきだし、キティちゃんにはそれをサポートして欲しかった。

お互いが納得してない上でのあのショーは、結果オーライとはいえ本当に素直を表しているの?これじゃあ小室ちゃんの意見のみを優先してる、ただのワガママじゃないの?

これだと、鬼という姿やツノを触られて雷を落としてくる姿だけを見て、鬼ゴロウという人物全てを判断しているのと変わらない気がする。


今回の話は、世の中にまかり通ってるおかしなことに声を上げた素晴らしい作品だと思う。
であるなら、今までの一般的なヒーロー物語のテンプレートにも声を上げるべきだったのでは?

善が悪を倒す。
大きい話になるけど、戦争も同じ原理なんだと思う。

……


なんて偉そうにツラツラ書いてきましたが、この点以外は本当に好きです。
曲、配信してください。AppleMusicでお願いします。

サンリオの、ピューロの言う「みんな仲良く」は、超難しいことだと思います。そのためには、相手のことを知ることが必要。今回は上手くいってるけど、相手に意見が通らないからといって勝手に行動すると大体失敗します。

もちろん、ウザイ相手のことを無理に理解しろと言ってるんじゃありません。まずは知ること、そして議論すること。
他人なので思考を一致させることなんて無理だと思うけど、寄り添うことは出来るんじゃないかな。たぶん、現実的な「みんな仲良く」ってこういうことだと思うし、劇団ノーミーツにもこれを表現して欲しかった。

まあ、ホワイトデーのリバイバル公演観るけどね!みんなのこと好きだからさ!!!
先行販売で買っちゃうぞ!

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